@IT > 2002年の注目キーワード |
2001年はIT飛躍の予感を感じさせる年でした。振り返れば、ADSLやIP-VPNなどブロードバンドの普及、XMLとWebサービスの盛り上がり、PtoPへの取り組み、Linuxカーネル2.4の登場、PKIの立ち上がり、そしてIPv6の本格スタートなど。それぞれが大きなビジネスの可能性を秘めながら、成長に向かって走り始めた年だったと思います。 2002年はそうした新しい技術が、現実として企業やエンジニアに変化をもたらしていく年になるでしょう。特に、WebサービスやPtoP、そしてIPv6とブロードバンドなどは、従来のアプリケーションの枠組みを大きく変えるインパクトを備えています。 もちろん、2002年にすべてがガラリと変わることはありません。こうした技術をエンジニアが身につけ、企業が本格的に活用するようになるには1年は短い期間といえます。しかし、「2002年こそ、こうした変革に対応できる企業やエンジニアになれるかどうかの別れ道だった」と言われる重要な1年になるはずです。 @ITでは、こうした新しい技術を積極的に紹介しつつ、企業やエンジニアの役に立つコンテンツを届けていきます。本年もどうぞよろしくおねがいいたします。
■2002年のIT業界はこうなるだろう 川俣 晶氏 [主な寄稿先:Insider.NETフォーラム]Advanced IT School学長
1990年代的なIT業界の解体と、新しい21世紀型システムの胎動が平行して進み、閉塞感と猥雑な活力が同居する1年になりそうな気がする。古く間違ったビジネスモデルの崩壊が、世間からIT業界の崩壊と誤認されていることから、新しいシステムを志す者には逆風が吹くだろうが、それに立ち向かう気概が次の時代の成功者を生むだろう。 コンジョだ、コンジョ!
ボイスがインターネットの主役になる。というのは、Windows XPとADSLの2つが生み出す新しいインターネット環境では、IP電話や音声によるWebページのナビゲーションなどが夢ではなく現実の機能として使えるようになるからだ。オンライン証券のWebページに行って、マイクで「NTT株のチャートを出してください」「ソニーの株、売ります」なんて指示が出せるようになったら、インターネットはもっと楽しいだろうな。 ボイスはダークホース的だけど、2002年のキーワードだと思う。 ■2002年のエンジニアはこうならないと 宮本 久仁男氏 [主な寄稿先:Linux Squareフォーラム]NTTデータ COEシステム本部 システム技術開発部第三技術開発担当
一技術者として感じることは、エンジニアとして必要な局面で活躍し続けられなければならないということです。もっとも、これは2002年に限りませんが。 世の中ではアーキテクトと呼ばれる方々がすでに活躍していますが、ある程度高みに上ったエンジニアが次に目指すのは、その技量を保ちつつも知識が技術的に陳腐化しないよう切磋琢磨すること、そして何かをを実現するための手段として適切にチョイスできることでしょう。これからの時代、さらに新たな技術が数多く出てくるとは思いますが、それらを自分の中に取り込み、チョイスし、さらに新たなものを生み出せる技術者がこれまで以上に重要視されてくるでしょう。 わたしもこうあるべくがんばりますが、これを読んでる皆さんもがんばってください。 ジェイワールド
キーワードは「対話力(コミュニケーション)」。世界へ技術立国日本として新たな挑戦を起こしていただき、私利私欲的なエンジニアでなく平和で豊かな社会を創っていただきたい。 また、技術だけに偏らず、自分の主張を押し付けるだけの対話だけでなく、相手の基盤の違いを認めあうことを前提に、同じ人間として、広い視野で問題を解決する、という共通の立脚点に立っての対話が必要である。世界の技術に追従するのではなく、追従されるエンジニアになっていただきたい。
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