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@IT > 「PowerEdge+SQL Server」の組み合わせが人気の理由とは? |
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アイティメディアが2008年2月に実施したアンケート調査では、データベース・システム利用者の約59%がSQL Serverを導入しているという結果が出た。その中でも特にデルのサーバ製品「PowerEdge」シリーズとの組み合わせが大きな支持を得ている。「PowerEdge + SQL Server」の組み合わせが人気を得ている理由を、デルとマイクロソフトの担当者に聞いた。
アイティメディアが2008年2月に実施したアンケート調査では、データベース・システム利用者の約59%がMicrosoft SQL Server(以降、SQL Server)を導入しているという結果が出た注1。SQL Server利用者の約36.3%はサーバプラットフォームとしてデルのPowerEdgeシリーズを利用しており、「PowerEdge+SQL Server」の組み合わせが最も人気を得ているようだ。
SQL Serverの主用途としては1位「財務会計などの基幹系システム」(33.3%)を筆頭に、2位「イントラネットなどの情報系システム」(30.5%)、3位「データウェアハウス/BI(ビジネス インテリジェンス:Business Intelligence)」(8%)、4位「CRMなどのフロント業務系システム」(7.3%)と続いており、基幹系から情報系、業務系まで幅広く利用されていることが分かる注2。
SQL Serverが選ばれている理由について、マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 アプリケーションプラットフォーム製品部 シニアプロダクトマネージャ(SQL Server担当)の野中智史氏は「エンタープライズシステムでのデータマネジメントの容易性や開発生産性の高さが大きな強みになっています」と語る。
「SQL Serverはインストールや導入のしやすさから中堅・中小企業を中心にシェアを広げてきましたが、SQL Server 2005の機能強化によって、より大規模なユーザーにも使われるようになりました。第1に大規模システムでも使える機能強化を図ったことで、エンタープライズシステムでのデータマネジメントが容易になったことが挙げられます。また、Visual Studioと開発環境を統合し、フロントのアプリケーションからデータベースオブジェクトまでの開発レイヤすべてにおいて機能強化を行っています。Visual BasicやC#などの開発言語でデータベースオブジェクトを開発することも可能になり、データベースアプリケーションの開発性が向上しました」(野中氏)。 アンケート結果でも「データベース製品選定時の重視ポイント」として1位に「開発しやすさ/開発生産性」(49.8%)が挙げられており、2位「導入/保守コスト」(43%)、3位「今までの導入実績」(39.1%)、4位「連続稼働時の可用性/安定性」(31.2%)、5位「その製品に習熟した技術者の多さ」(31%)と続いている。 2位に挙げられている導入・保守コストについても、「他社に比べて導入コストが低いだけでなく、ある程度自動化されているため高度なチューニングノウハウが不要で、メンテナンスコストもかからないというメリットがあります」(野中氏)という。
一方、「データベース・システムの課題/問題点」として、アンケート調査では1位「導入/保守コストが高い」(31.5%)から2位「障害時の問題の切り分けが難しい」(22.8%)、3位「運用管理に手間がかかる」(21.4%)、4位「その製品に習熟した技術者が少ない」(20.2%)、5位「処理性能が遅い」(13.4%)という結果が出た(図2)。
データベース・システムの運用でシステムダウンや遅延などの障害時に、その原因を切り分けるのは難しい。アンケート調査の自由回答でも「インフラが原因なのか、データベースの問題なのか、切り分けが難しい」「システム障害の際、サポートの対応を待っていると時間がかかる場合がある」など、システム障害発生時のサポート体制に問題を抱えている企業は多い。サーバハードウェアとデータベース・システムを個別で購入する企業が多いため、サポートを受ける際に問題点をユーザー側で切り分けなければならないというのも大きな原因となっている。 こうしたユーザーの要望に応えるのがデルの「ワンストップソリューション」だ。デルはマイクロソフトとワールドワイドのアライアンスを結んでおり、SQL Serverをバンドルしたサーバ製品を販売している。サーバハードウェアとOS、データベース・システムを一体化したパッケージのため、それぞれを単体で調達するのに比べて低価格に導入できる。 導入時にはデルが提供する「SQL Server基本設計構築サービス」のほか、セットアップやインストールに関する問い合わせからトラブル時の技術サポートなどを受けられるソフトウェアサポート「Dell DirectLine」も利用可能。ハードウェアだけでなく、SQL Serverの構築・導入から運用サポートまでを、1つの窓口で、まさに「ワンストップ」で利用できるサービスとなっている。
サーバプラットフォームとSQL Serverの導入からサポートまで「ワンストップ」で提供する狙いについて、デル ソリューション&アライアンスマーケティング本部 ソリューション マーケティング マネージャーの横山大介氏は「Simplify IT(シンプリファイIT)──つまりITのシンプル化を目指しています」と語る。 「ポイントは大きく3つあります。1つは事前検証をマイクロソフトとデルが共同で実施することで、お客さまがスムーズに導入できる環境を作ることです。2つめは『ワンストップショップ』、つまりハードウェアとソフトウェアを同時に購入できること。デルのサーバ機と同時にSQL Serverのソフトウェアやライセンスも購入できます。そして3つめが、購入後のサポートをデルが一括して行う点にあります。 お客さま側で問題の切り分けをせずに、お問い合わせいただければデルで一括して対応します。導入前の検証や、障害時の切り分けの業務が少なくなるので、お客さまの運用コスト削減にもつながると考えています」(横山氏)。
アンケート調査結果では、導入済みシステムとして財務会計などの基幹系システムやイントラネットなどの情報系システムが多数を占めている。「今後興味あるデータベース製品の導入用途」という質問項目(複数回答可)では、1位が「イントラネットなどの情報系システム」(40.8%)、2位が「データウェアハウス/BI」(34.4%)、3位が「財務会計などの基幹系システム」(31.9%)と続き、「CRMなどのフロント業務系システム」についても17.1%(5位)と関心度が高い(図3)。
こうした用途に向けて容易に展開できるのもSQL Serverの大きな特徴である。情報共有ソリューションの「Microsoft Office SharePoint Server 2007(以降、SharePoint Server)」にはバックエンドデータベースとしてSQL Serverが利用されており、その親和性は高い。また、SQL Serverに搭載するBI機能とSharePoint Serverの情報共有機能を活用することで、高度なイントラネットポータルを構築することも可能となっている。 例えばデータベースに蓄積する販売管理データを「Analysis Services」を利用してさまざまな角度から分析し、「Reporting Services」を利用してレポートを作成、SharePoint Serverで共有・閲覧するといったことを容易に行える。他社製品ではBI機能がオプションで提供されているが、SQL Serverでは「バックエンドのデータ統合やレポート作成などといったBI機能をスタンダードエディション以上で標準搭載している点が大きな特徴です」と前出の野中氏は語る。
なお、SQL Serverは最新バージョンとなるMicrosoft SQL Server 2008がまもなくリリースされる予定だ。インストールや設定、チューニングが容易なSQL Serverの長所はそのままに、より高性能・高品質化が実現される予定だ。既存のアプリケーションコードを変更せずにデータ暗号化が可能になる透過的データ暗号化、ポリシーベースの管理などのコンプライアンス機能強化や、ワークロードを分類してリソース利用率を制限するリソースガバナなどのサーバ統合対応、データ圧縮やバックアップ圧縮など大規模データウェアハウス実現に向けた機能強化、リッチなWebレポーティングサービスや地理・空間データのサポートなどといったBI基盤強化など、さまざまな機能追加や強化が行われている。こちらの登場にも期待したい。
提供:デル株式会社
企画:アイティメディア 営業局 制作:@IT 編集部 掲載内容有効期限:2008年5月27日 |
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