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@IT > iSCSIの活用でバックアップ作業の効率化を実現する |
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ページ1 ページ2 増え続けるデータ量や個人情報保護法の施行などによって、ストレージ管理は、ますますシステム管理者の重荷になってきている。基幹サーバはもちろんのこと、部署内のファイル・サーバであっても、ハードディスクの故障によってデータが失われてしまうと大きな損害が発生する。またトラブル発生時に、なるべく短時間で復旧できなければ、その間業務が停止してしまう。個人情報保護法の施行によって、顧客情報などを1台のファイル・サーバで集中管理する傾向が増しており、以前に比べてストレージの故障に対するリスクが高まっている。 こうしたストレージ管理の要求を満たすものとして注目を集めているのが、SANによるストレージ統合である。ストレージ専用のネットワークを構築し、そこにサーバと高い信頼性と性能を持つネットワーク・ストレージを接続することで、サーバのストレージを統合しようというものだ。ネットワーク・ストレージでストレージを集中管理することにより、サーバごとにRAIDを構築する必要がなくなり、結果的にストレージ・コストを低減できる。またバックアップも1個所で行えばよいため、管理者の作業コストも大幅に削減することができる。 これまでSANというと基幹業務向けのソリューションが主流で、中小企業や大企業の部署レベルで導入できるものではなかったが、iSCSIに対応したエントリ向けネットワーク・ストレージの登場により、コスト面での敷居が大幅に低くなっている。今回は、「iSCSI対応ストレージ 「CLARiX AX100i」の導入でストレージ統合を目指す」に続いて、EMCジャパン株式会社のエントリ向けネットワーク・ストレージ「CLARiX AX100i」でストレージ統合を実現した環境でのバックアップを試してみる。
サーバに接続されるハードディスクの容量が大きくなったことから、必然的にバックアップにかかる時間が長くなっている。その際、サービスを停止し、データの不整合を起こさないようにしなければならない。管理者は、作業の間サーバを停止して(この時間帯はバックアップ・ウィンドウと呼ばれる)、バックアップ作業を行うことになる。バックアップ・ウィンドウは、業務時間外となる夜間か土日祝日となるが、それでも残業や休日出勤などを行う社員がいるため、なるべく短時間であることが望まれる。逆に言えば、サーバの停止時間が数分で済むのであれば、昼休みであっても、バックアップ作業が行えるわけだ。 こうした要望にこたえる機能として、その時点のボリューム・イメージが保存された「スナップショット」をハードディスク内に作成し、そのスナップショットをバックアップ・サーバなどの別のサーバにマウントし、そこからフル・バックアップを実行することで、短いサーバのサービス停止時間で、かつ本番サーバに負荷をかけずにバックアップが可能になる。
CLARiX AX100iには、ストレージ内でスナップショットの作成が可能な機能が標準で装備されている。この機能を用いることで、スナップショットの作成が可能になり、テストやバックアップ/リカバリに使用可能なデータのその時点でのコピー(ポイント・イン・タイム・コピー)がCLARiX AX100iのローカルに作成可能だ。こうした機能は、ハイエンド・ストレージでは標準となりつつあるが、エントリ向けネットワーク・ストレージではオプションとなっていることが多い。CLARiX AX100iでは、追加投資の必要なくスナップショット機能が利用できるため、運用にかかるコスト面でのメリットも大きい。 では、実際にCLARiX AX100iでスナップショットを利用したバックアップ手順について見ていくことにしよう。
提供:EMCジャパン株式会社
企画:アイティメディア 営業局 制作:@IT 編集部 掲載内容有効期限:2005年12月31日 |
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