システムインテグレータ社の「SI Object Browser」が
国産DBに初対応
DB開発の効率を大きく向上させる
技術者必須のツールがHiRDBサポートを開始
2012/06/11
Oracle Database やMicrosoft SQL Serverなどのデータベース(DB)開発支援ツールとして高いシェアを持つ「SI Object Browser」シリーズが「ノンストップデータベースHiRDB」のサポートを開始した。同シリーズでは初の国産DB対応製品となる「SI Object Browser for HiRDB」の開発背景と機能について、株式会社システムインテグレータ 代表取締役社長 梅田弘之氏と、製品企画部スペシャリストの後迫潤氏に話を聞いた。
DB開発支援のスタンダード
SI Object Browser
今日のソフトウェア開発の現場では、厳しい経営環境とグローバルな競争激化を背景にさらなる開発期間の短縮やコスト低減が求められている。こうした課題に対応するには、開発部門の組織力強化に加え、生産性と品質を高めながらプロジェクト全体を標準化できる開発環境を用意することが必要だ。
システムインテグレータが提供する「SI Object Browser」はそのようなDB開発を支援するツールとして広く導入されている。SI Object Browserは、Oracle Database対応版を手始めにMicrosoft SQL Server、DB2といった主要DBに対応を拡大。直感的なGUIでSQLの実行や各種オブジェクト作成、ストアドプログラムのデバッグなどを実現するほか、DB設計書をマウス操作で簡単に作成したり、テーブル定義書の作成もボタン1つで行えたりするなど、データベースに関わるすべての動作をGUIで行うことが可能であり、開発効率を大きく向上させる機能を持っている。つまり、従来なら熟練者による複雑なコマンド入力でしか実行できなかった各種操作が、初心者にも容易に行える環境が実現したのである。
「多くのユーザーの期待に応えるためにリリースを決断しました」と回答するシステムインテグレータ 代表取締役社長の梅田弘之氏 |
このため、多くのDBエンジニアから「開発から運用までの生産性が大幅に向上する」と評判を呼び、SIerのDB開発部門やユーザー企業の間でデファクトスタンダードの地位を獲得するまでになった。
「SI Object Browserは、1997年のリリース以来、現在までにシリーズ累計180,000ライセンス、約12,000社に導入していただいています。また、2008年には中国語版もリリースしたほかに、設計支援ツールとなるSI ObjectBrowser ER、プロジェクト管理ツールであるSI Object Browser PMなども加えており、シリーズ製品としてラインアップを拡充しています」と、代表取締役社長の梅田氏は胸を張る。
●日立との連携で
HiRDB独自機能にも対応
そして2012年4月、そのラインアップに日立が提供するDBの対応版「SI Object Browser for HiRDB」が加わることになった。これはアプリケーション開発でSI Object Browserの操作性に慣れ親しんだ数多くのDBエンジニアたちからHiRDB対応への要望が高まってきたことに応えたものだと梅田弘之氏は言う。
「HiRDBは公共団体や金融機関など、システムの安定性を望む企業や組織に数多くの採用実績があります。当社としても、HiRDBに対応したSI ObjectBrowserを足がかりに、これらの市場への参入を加速させるため、そして多くのユーザーからの期待に応えるため、今回のリリースを決断しました」(梅田氏)
「SI Object Browser for HiRDB」には、市場から“完成形”とも評されるOracle Database対応版や他のDBエディションに備わっている基本機能がすべて実装されている。このため、HiRDBを適用したアプリケーション開発においても、テーブル、ビューなどのオブジェクトをGUI上で簡単に作成できるほか、ストアドプログラムの作成・コンパイル・実行も容易に行うことが可能だ。もちろんSQLコマンドを直接入力することもできるため、経験やスキルの高低に関わらず、幅広いエンジニアが柔軟に利用できる点も見逃せない。
開発にあたった製品企画部スペシャリストの後迫潤氏は次のように述べる。
「今回のエディションでも、HiRDBユーザーのみなさまの開発生産性向上に大きく寄与できると考えています」と語る製品企画部スペシャリストの後迫潤氏 |
「ユーザーから特に評価が高いのが、数十万件のランダムなデータを瞬時に作成できるテストデータ生成機能です。またテーブル定義書などの各種ドキュメントをExcelベースで出力するレポート機能、SQLの入力中にテーブル一覧を補完表示するコードアシスタント機能なども備えています。今回のエディションでも、HiRDBユーザーのみなさまの開発生産性向上に大きく寄与できると考えています」
同製品の開発にあたっては日立も全面的な協力を行い、HiRDBの最新バージョンがサポートしている順序数生成子(シーケンス)やパブリックビュー、マトリクス分割などの独自機能やオプションに関する詳細な情報を提供したという。
「日立の技術サポートは、質問から回答までのレスポンスが非常に速く、感心しました。HiRDBの設計者やエンジニアの方々を交えた仕様検討会も何度か行い、細かなフィードバックやアドバイスをいただけたことにも感謝しています」(後迫氏)
さらに、シリーズ製品であるSI ObjectBrowser ERもHiRDBへの対応が予定されている。これらを併用することで、設計から開発、テストまでのDB開発サイクルをトータルにサポートすることが可能になる。
●開発効率を上げることで
企業全体にも貢献
「当社は、日本のソフトウェアベンダが力を合わせて国内ビジネス基盤の強化と海外展開を推進していこうというMIJS(Madein Japan Software Consortium)の活動に参画しています。本製品で国産DBをサポートしたことはその趣旨にも沿ったもので、私個人としても非常に嬉しく、誇らしく思います」と梅田氏は笑顔を見せる。
主要ベンダから提供されているRDBMSの機能や性能が拮抗している現在、ユーザー企業は新規導入や乗り換え時の選定ポイントに、導入コストや開発工数の低減を挙げるケースが少なくない。その意味でも、開発支援ツールとして浸透しているSI Object Browserの環境がHiRDBにも適用できるようになったというニュースは、多くの開発者やHiRDBユーザーはもちろん、経営者にとっても朗報となるに違いない。
関連リンク
- SI Object Browser
- SI Object Browser for HiRDB
- SI ObjectBrowser ER
- SI Object Browser PM
- HiRDB
- MIJS(Madein Japan Software Consortium)
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提供:株式会社日立製作所
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2012年07月10日
関連イベント情報
多くのDBエンジニアから高い支持を得てきたシステムインテグレータ社の「SI Object Browser」が、日立のHiRDBに国産DBとして初対応しました!
このリリースを記念したセミナーを開催しますので、ぜひご参加下さい。
■日 時:7月5日(木) 14:00〜16:30 *13:30より受付を開始します。)
■会 場:品川イーストワンタワー(東京・品川)
■参加費:無料(事前登録制)
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