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【HP BladeSystem Evolution 2006開催】

“第3世代”ブレードはシステム全体の管理性が重要に

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は7月20日、同社のブレード型サーバ「HP BladeSystem」を紹介するイベント「HP BladeSystem Evolution 2006」を都内で開催した。HP担当者は「ブレード型サーバは高密度だけでなく、高い管理性が求められる」と語り、同社が“第3世代”と位置付ける新ブレード型サーバ「HP BladeSystem c-Class」のメリットを強調した。
 

「システム全体の集約で自動化が進む」


「HP BladeSystem c-Class」を説明した日本HPのエンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリースタンダードサーバ製品本部 ブレード・バリュープロダクトマーケティング部 山中伸吾氏

 日本HPのエンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリースタンダードサーバ製品本部 ブレード・バリュープロダクトマーケティング部 山中伸吾氏は、高密度、サーバ集約と役割を変化させてきたブレード型サーバのこれまでを振り返り、今後は“第3世代”として「サーバだけでなく、ストレージやネットワークなどを含めて統合するシステム集約がテーマになる」と語った。c-Classはサーバブレードだけでなく、ストレージやネットワークを統合可能。「システム自動化を考えるとストレージやネットワークも含めて管理下に置かないといけない」

 ブレード型サーバ中心のシステム集約を考えると、システム全体の管理性がより重要になる。ラックマウント型サーバと比較して少ないケーブル本数など、ブレード型サーバの管理性は従来から高いが、HPはc-ClassにI/Oを仮想化することで、サーバブレードを組み替えても外部の環境に影響を与えない新技術「HP バーチャルコネクト」を実装した。

 

I/O仮想化で「管理の自動化が加速する」

 HP バーチャルコネクトは最初のシステム構成時に仮想のMACアドレスやワールドワイドネーム(WWN)を設定。サーバブレードを変更しても、ネットワークスイッチやストレージの設定を変更しなくて良いようにした。従来のサーバではサーバブレードの変更時にネットワークやストレージの担当者に依頼して、設定を変更してもらう必要があり、管理上のボトルネックになっていた。HP バーチャルコネクトを使うことで、「管理の自動化が加速する」と山中氏は強調した。c-Classの「HP ProLiant BL480c」は従来のサーバブレードを大幅に上回る最大16のNICポートを搭載できるなど、ITシステムの基幹での利用が可能になる。

 HP ProLiantは障害を監視する「HP Systems Insight Manager」や、リモートでサーバを高度に管理できる「Integrated Lights-Out」、コンソール上でドラッグ&ドロップするだけでOSやRAID設定などができる「Rapid Deployment Pack」、無償の遠隔モニタリングサービス「HP Instant Support Enterprise Edition」など、豊富な管理ツールやサービスを提供している。c-Classではこれらの管理ソフトウェアに加えて、エンクロージャに管理モジュール「Onboard Administrator」と、LCDディスプレイ「Systems Insight Display」を実装する。

 

自社開発の冷却ファンをデモ


新開発した冷却ファンのデモンストレーション。ボックスの中のスモークを通常のファンよりも高速に排出し、高性能を示した

 Onboard AdministratorとSystems Insight Displayを使うことでブレード型サーバの状態を「グラフィカルに理解することができる」(山中氏)。サーバの故障箇所などが確認でき、その対処法が示される。管理者はSystems Insight Displayの指示に従うだけで、故障を特定し、修理できる。「コピー機が紙詰まりを起こしたときにディスプレイに表示される指示と同じ」(山中氏)。HP Systems Insight Managerを使ってSystems Insight Displayの画面を管理PC上で見ることもできる。

 HPがc-Classの開発で意識したのが「ファシリテーションの限界」。特にサーバが発する熱の問題は企業情報システムを直撃している。サーバのパフォーマンスが低下するうえ、消費電力の上昇も悩ましい。c-ClassはHPが2年の期間をかけて開発した冷却ファンを搭載する。他社の冷却ファンが1分間に8000回転程度の中、新開発の冷却ファンは2万回転を実現。1台で1Uサイズのサーバ4台を冷やす能力がある。高性能ながら、同一性能のファンと比較して消費電力は66%削減、騒音は50%削減、単体寿命は約4倍を実現した。山中氏は冷却ファンの高性能を示すデモンストレーションをセッションで披露し、来場者の注目を集めた。

 

ブレード+仮想化で「すばらしい効果」

 「HP BladeSystemと仮想化技術のVMwareを組み合わせるとすばらしい効果を生む」。ヴイエムウェアのシステムエンジニア 各務茂雄氏は、セッションで強調した。VMware ESX Serverは、1台のサーバ上に仮想環境を構築し、複数のOSを稼働させられる製品。それぞれのOS環境は独立していて、負荷が掛かってもお互いに影響を及ぼさない。また、仮想環境に割り当てるリソースを柔軟に変化させることが可能で、ビジネスの変化に合わせてダイナミックにシステム構成を変化させられる。

 各務氏はブレード型サーバについて、「各サーバブレードに対して1つのOSとアプリケーションが中心で、サーバの物理台数の削減やCPU利用率の向上には結び付いていない」と指摘。VMware ESX Serverの仮想化技術を組み合わせることで、「ブレード型サーバ当たりのOS数を増やすことができ、CPUを効率的に利用できる」とメリットを説明した。HPはVMware製品をOEM販売するなど、仮想化技術のブレード型サーバへの導入に積極的。ハードウェアの検証も行っていて、「使える仮想化技術」を提供している。

 最新版のスイート製品「VMware Infrastructure 3」はDistributed Resource Scheduler(DRS:分散型リソーススケジューリング)を実装し、仮想環境へのリソースの割り当てをルールベースでダイナミックに行えるようにした。各務氏は「サーバブレード交換後のオペレーションを最小限に抑える機能」と説明し、「本当の自動化を実現する」と強調した。

 

HP BladeSystemでサーバ台数を大幅削減


セミナーに詰め掛けた来場者

 イベントではHP BladeSystemの導入事例も複数紹介された。沖電気工業はIT部門が管理する業務系アプリケーションサーバの統合にHP BladeSystemを利用した。沖電気の情報企画部 担当課長 小林敬之氏によると、当初のサーバ台数は既存本番サーバから選定した228台。これをアプリケーション環境の共通化や、SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)によるデータ管理の一元化、VMware製品によるリソースの効率化によって統合。サーバ台数はHP BladeSystemに集約することにより、現時点で87台のサーバを削減することができた。データベースやミドルウェアのライセンス、施設、設備の節約も進んだ。小林氏は「ブレード+仮想化の組み合わせは、IT化の方向性の立て直すアプローチの1つとして有効だ」と話した。

 日商エレクトロニクスのパートナー事業本部 プロダクツ統括部 第一グループ グループリーダー 森博司氏は、同社がHP BladeSystemを中心に構築したカークエストの「中古車オークションシステム」について説明した。オークションシステムは、「落札相場検索、事前入札サブシステム」「リアルタイム入札サブシステム」「ストレージ・ネットワーク」で構成。それぞれHP BladeSystemと、Microsoft SQL Server、Microsoft Cluster、Windows Server 2003を利用した。ストレージはミッドレンジの「HP StorageWorks EVA」を導入した。

 

オークションシステムのHP BladeSystem採用

 森氏によると構築したシステムは、HP BladeSystemのエンクロージャにネットワークやSANのスイッチを内蔵させることで、ケーブル本数を削減。Rapid Deployment PackやHP Systems Insight Manager、HP Instant Support Enterprise Editionなど、HPが提供する管理ソフトウェアを利用した。森氏は、「トラフィックの予想やレスポンスタイムには苦労した」としたものの、HP BladeSystemを採用した新システムでは、旧システムと比較してレスポンスタイムはピーク時でも約3倍に向上したという。

 セッションではほかに、伊藤忠テクノサイエンス(CTC)が提案・導入した半導体設計システムの事例も紹介された。CTCのエンタープライズビジネス事業 エンタープライズ第3本部 製造ビジネス営業第1部 部長 上田昇氏は、初期セットアップの簡易性や収容効率、人為的ミスの削減、可用性などが顧客の要望だったとして、HP BladeSystemを採用した理由を説明した。

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