趣味で楽器をたしなむようになって以来、 “職人芸”という言葉にあこがれていました。そこにあるのは、余人の追随を許さぬ確かな技術と、その技術を使って価値あるモノを産み出す姿勢。新しいモノにいたずらに飛びつくのではなく、かといって頭ごなしに否定もせず、その価値を見極め取り込み、日々研鑽を積む姿……。
オブジェクト指向技術の適用が珍しいものでなくなり、基幹系での採用が進んでいる昨今、直面するのは、過剰な期待と失望、新技術への妄信とレガシーな技術への執着です。
次々と現れる新技術に振り回されることなく、本当に価値ある結果をもたらす技術のみを見極める目を持つこと……。技術者としてステップアップするためには、自分たち(もちろん私自身も含めて)のスキルを“棚卸“することが大切だと、常々思ってきました。
「価値あるモノを産み出す」というところから軸足をはずすことなく、お互いに研鑽を積むことのできる場、“職人芸への一里塚”……。そんなコミュニティになればいいな、という思いを込めて、“ギルド“と名付けました。
ああ、“職人芸”を身につけたい……。
(日本アイ・ビー・エム SDPテクノロジーエバンジェリスト 藤井智弘)
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