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@IT[FYI] 企画:アットマーク・アイティ 営業企画局
制作:デジタル・アドバンテージ
掲載内容有効期限:2004年11月30日

 
 

インテルが切り開く64ビット・サーバ・ソリューション

インテル® Itanium® 2プロセッサとインテル® XeonTM プロセッサの使い分けは適材適所で

 現在、ハイエンド・エンタープライズ・サーバ、ミッドレンジ・サーバ、エントリ・サーバを問わず、サーバ向けマイクロプロセッサのテクノロジ・トレンドは64ビットに向かいつつある。32ビットから64ビットへ……。これはインテルが最初の32ビット・マイクロプロセッサとして、1985年にIntel 386プロセッサを発表して以来の、マイクロプロセッサ・アーキテクチャの大きな進展といえるものだ。サーバが64ビット環境へと移行するとさらなる技術革新の結果により、トランザクション処理性能やスケーラビリティの飛躍的向上が期待できる。サーバ市場では64ビット・テクノロジへの関心が日増しに高まっている。そしてインテルは、64ビット・プロセッサとして「インテル Itanium 2プロセッサ」と「インテル Xeonプロセッサ」の2種類を提供している。ここでは、「インテル Itanium 2プロセッサ」と「インテル Xeonプロセッサ」の特徴と、それぞれの特徴を生かす用途について解説する。

  64ビット・サーバ・コンピューティングをリードしてきたインテル

 インテルの最初の64ビット・マイクロプロセッサであるItaniumプロセッサは、2001年5月30日に発表された。Itaniumプロセッサ・ファミリは、EPIC(明示的並列命令コンピューティング)テクノロジと呼ばれる、それまでのPentium® プロセッサやPentium® IIIプロセッサとは大きく異なったマイクロアーキテクチャを採用している。EPICテクノロジは、最初からハイエンド・エンタープライズ・サーバや、科学技術計算などの高性能コンピューティングを想定して開発されており、効率的な並列処理を前提に設計された。並列処理というのは、複数の命令、または複数のプロセスを同時に処理する機能のことだ。並列処理によって、プロセッサの各クロック・サイクルにおいて実行できる作業量が増え、その結果、アプリケーションの実行速度が向上する。特に複数のトランザクションを同時実行するようなサーバ・アプリケーションにおいて効果が大きい。

 これまでは、命令を並列処理できるかどうかをプロセッサ自身が識別していた。これに対し、EPICテクノロジでは、あらかじめプログラムをコンパイルした時点で並列に実行できる命令を解析し、明示的にプログラム中に記述しておき、実行時にはそれらの命令をすべて同時に実行する。コンパイラは、受け取ったコード全体を分析し、最も効率的な並列処理の方法を決定するだけでなく、最も効率よく処理できるようにコードを再構成する。こうしたEPICテクノロジにより、ハードウェアとソフトウェアはそれぞれ得意な作業に専念することができ、プロセッサの高いパフォーマンスとスケーラビリティを実現している。

 さらにItaniumプロセッサ・ファミリは、従来の32ビット・プロセッサに比べて、浮動小数点演算性能が大幅に向上したことも特徴の1つだ。いうまでもなく、64ビット・メモリ・アドレッシングによるメモリ空間の拡大により、大量のデータ処理が可能となっており、バックエンドのデータベース、多くのトランザクション処理が集中する基幹業務など、さまざまな分野のハイエンド・エンタープライズ・サーバにおいて要求される、高いパフォーマンスを提供してきた。

Itanium® ベースのアーキテクチャの特徴

 一方で、Itaniumプロセッサがこうした新しいマイクロアーキテクチャを採用したことが、「既存のインテル XeonプロセッサなどのIA-32プロセッサとの互換性がない」という誤解を生んでしまった。実際には、Itaniumプロセッサにはx86命令をデコードできるエンジンが実装されており、SSE命令(Pentium IIプロセッサと同等)までのx86命令がそのまま実行できる。またIA-32EL(IA-32 Execution Layer)と呼ぶ、IA-32のソフトウェア・エミュレーション機能も提供されており、Windows Server 2003やLinuxの一部にすでに実装されている。こうした機能を利用することにより、例えば、一部の管理者だけが使うシステム管理ツールなど、機能的に64ビット環境である必要がないアプリケーションは、既存のIA-32向けのものを使うこともできる。つまり、Itaniumプロセッサ・ファミリであっても、既存のIA-32環境からシームレスに移行するための手段が提供されているわけだ。

 第2世代のItanium 2プロセッサ以降、サーバ・ベンダのほとんどがItaniumプロセッサ・ファミリを支持し、デュアルプロセッサ構成の2Uラックマウント型サーバからメインフレームまで、実に多くのItanium 2プロセッサ搭載製品がラインアップされるようになった。2003年度、インテルは10万個以上のItanium 2プロセッサを出荷し、Itanium 2プロセッサを採用したサーバ・ベンダはすでに70社を超えている。Itaniumプロセッサ・ファミリ向けOSも、Windows Server 2003やLinuxを始め、HP-UXやOpenVMS I64(現在評価版)、ACOS-4/VX(NECのメインフレーム向けOS)など選択肢は広がっている。またインテルの調査によれば、数多くのアプリケーション・ベンダから2000種類以上もの64ビット・アプリケーションがItaniumプロセッサ・ファミリ向けに提供されているという。

  2つの64ビット・アーキテクチャで
サーバ・コンピューティングを強力に推進

 Itaniumプロセッサ・ファミリで64ビット・サーバ・コンピューティングをリードしてきたインテルだが、64ビットへの取り組みはそれだけにとどまらない。2004年6月29日には、市場の要求に応えて、IA-32アーキテクチャを64ビットに拡張した「インテル® エクステンデット・メモリ64テクノロジ(EM64T)」を採用したインテル Xeonプロセッサを発表した。EM64Tの特徴は、従来の32ビット・プロセッサ、すなわちIA-32プロセッサとのソフトウェア互換性を維持しつつ、64ビット・メモリ・アドレッシングによるメモリ空間の拡大をもたらした点にある。

 EM64Tは、IA-32を拡張したものであるため、既存の32ビット・プロセッサとしても利用できる。一方で、EM64Tに対応した64ビットOSを利用することで、幅広いメモリ空間をリニアにアクセスできる64ビット・プロセッサとしても使うことが可能だ。この際、64ビットOS上で32ビット・アプリケーションも実行することが可能であるため、32ビット環境から64ビット環境へと段階的に移行していくことができる。また、これまで使用してきたハードウェアやソフトウェアの資産を有効に活用できるため、32ビット環境から64ビット環境への移行にあたって、追加投資を最小限に抑えることも可能である。

  2つの64ビット・アーキテクチャのターゲットは?

 EM64Tを採用したインテル Xeonプロセッサの登場により、インテルはItaniumプロセッサ・ファミリとは異なる、もう1つのサーバ向け64ビット・アーキテクチャをユーザーに提供したことになる。その意図はどこにあるのだろうか。その問いに対する答えは、もちろん異なる市場セグメントにおける要求だ。Itanium 2プロセッサがカバーするのは、前述のように、バックエンドのデータベース、多くのトランザクションが集中する基幹業務など、ハイエンド・エンタープライズ・サーバ市場だ。それに対して、EM64Tを採用した新しいインテル Xeonプロセッサがカバーするのは、ミッドレンジから下のフロントエンド・サーバ市場となる。Itanium 2プロセッサのターゲットは、前述のように、独自仕様のRISCアーキテクチャをオープン・アーキテクチャへと置き換えることである。一方、EM64Tを採用したインテル Xeonプロセッサのターゲットは、従来の32ビット・アーキテクチャから64ビット・アーキテクチャへの段階的な移行を目指すユーザーにステップアップの道筋を提供することだ。

進化する64ビット・サーバ・コンピューティングを支えるアーキテクチャの選択肢と柔軟性

 市場セグメントが異なれば、ユーザーが要求する性能や機能も異なってくる。Itanium 2プロセッサに要求されるのは、高い性能と信頼性、スケールアップによるスケーラビリティ、堅牢なエンタープライズ・ソリューションだ。それに対して、EM64Tを採用したインテル Xeonプロセッサに要求されるのは、価格性能比、従来のハードウェア・ソフトウェア資産の活用だ。これまで説明してきたように、Itanium 2プロセッサとインテル Xeonプロセッサは、これらの要件を満たすものであり、インテルが提供している2つの64ビット・アーキテクチャは、補完関係にあるということが分かる。インテルは、2つの64ビット・アーキテクチャをユーザーに提供することで、市場の要求に応えながら、64ビット・サーバ・コンピューティングを推進しようとしている。

  デュアルコアや仮想化技術など新技術を次々と投入

 これまで述べてきたように、インテルはItaniumプロセッサ・ファミリとEM64Tという2つの64ビット・テクノロジによって、あらゆる市場セグメントの要求に応えながら、64ビット・サーバ・コンピューティングを推進している。とはいえ、インテルの64ビット・サーバ・コンピューティングの頂点に立つのがItaniumプロセッサ・ファミリであることに変わりはない。

 ハイエンド・エンタープライズ・サーバでは、高い性能と信頼性の両面が求められる。Itaniumプロセッサ・ファミリは、こうした要求に応えられるように開発当初から設計されている。インテルは、すでに2006年以降のロードマップを発表しており、さらに性能と信頼性の向上を約束している。

インテル エンタープライズ・サーバ・プラトフォームのロードマップ

 2005年には、デュアルコア(1個のダイ上に2個のプロセッサ・コアを集積する技術)と、マルチスレッディング(複数のスレッドを並列処理する機能)という2つの重要なテクノロジを採用する予定だ。これらのテクノロジにより、Itaniumプロセッサ・ファミリの卓越した並列処理性能をさらに引き上げようというわけだ。これらのテクノロジをベースとしながら、ハードウェアによる仮想化技術をまずItaniumプロセッサ・ファミリに搭載する。このハードウェア・アシストによる仮想化技術は、1台のサーバをパーティショニングし、複数の仮想サーバを実現するものだ。インテルはサーバを仮想化するメリットとして、信頼性の向上、効率や柔軟性の向上、セキュリティの強化、選択肢の拡大、堅牢性の向上、性能の向上という6つの点を挙げている。

 さらに省電力機能やキャッシュ・メモリの信頼性向上機能などが、次世代のItaniumプロセッサ・ファミリに搭載される予定だ。その出発点となるデュアルコア・テクノロジは、すでに現実のものとなりつつある。インテルは、2005年に出荷予定のデュアルコア採用の開発コード名「Montecito(モンテシト)」で呼ばれる次世代のItaniumプロセッサ・ファミリ製品のウエハを公開している。

 また、デュアルコア・テクノロジは、Itaniumプロセッサ・ファミリの将来にわたる性能向上の、ほんの序の口にすぎないということが、公開されているロードマップからうかがえる。インテルは将来のマルチプロセッサ構成向けItaniumプロセッサ・ファミリと、マルチプロセッサ構成向けインテル Xeonプロセッサ・ファミリの、プラットフォームを共通化する計画を明らかにしている。また、共通プラットフォーム・アーキテクチャに基づく、将来のItaniumプロセッサ・ファミリ、将来のインテル Xeonプロセッサ・ファミリには、マルチコア・テクノロジ(1個のダイ上に4個以上のプロセッサ・コアを集積する技術)や、ハードウェア・アシストによる改良型の仮想化技術が搭載される予定だ。

 Itaniumプロセッサ・ファミリは、将来にわたってインテルの64ビット・サーバ・コンピューティングのフラッグシップであり、将来登場するItaniumプロセッサ・ファミリを搭載したサーバ製品は、プラットフォームの価格をインテル Xeonプロセッサ・ファミリを搭載したサーバ製品と同等に抑えながら、 50〜100%の性能向上を見込んだものになるという。インテルはマイクロプロセッサの改良だけでなく、プラットフォーム・レベルでの取り組みを強化し、今後も64ビット・サーバ・コンピューティングをリードしていく。また、Itaniumプロセッサ・ファミリとEM64Tという、補完関係にある2つの64ビット・アーキテクチャで、エンタープライズ・サーバ市場にくまなく対応していく。

 さらに詳しいItaniumプロセッサとインテル Xeonプロセッサの比較については、インテルのホームページ「エンタープライズ・コンピューティングにおける適材適所の選択」を参照していただきたい。

インテル エンタープライズ・コンピューティングにおける適材適所の選択

 

インテル、Intelロゴ、インテル インサイド ロゴ、Itanium、Xeonは、アメリカ合衆国及び、その他の国におけるIntel Corporationまたはその子会社の商標または登録商標です。その他、広告に記載の会社名は各社の商標または登録商標です。copyright2004 Intel Corporation
 
Windowsは、米国Microsoft Corporationおよびその他の国における商標または登録商標です。
 
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インテル Xeonプロセッサ:企業ユーザ向け製品情報

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製品情報:インテル Xeon MPプロセッサ

インテル® エクステンデッド・メモリ 64 テクノロジ

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