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@IT > 並列コンピューティングの権威が品定め、あのCPUの実力は? |
企画・制作:アットマーク・アイティ
営業企画局 制作:アットマーク・アイティ 編集局 掲載内容有効期限:2004年2月25日 |
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アットマーク・アイティは2月25日、「徹底解説!ハイパフォーマンスコンピューティング、その可能性と導入のメリット」と題し、その可能性や環境構築ノウハウ、ユーザー事例の紹介など、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)を様々な切り口で紹介するセミナーを参加費無料で開催する。 同セミナーには別途掲載したスケジュールの通り、3つのセッションを設けているが、今回はそのうちのセッション3「HPCユーザから見たさまざまなCPUのカラー」について、そのダイジェストを紹介することにしたい。
セッション3を担当する上島豊氏は、大阪大学の堀越将司氏らとともに、計算機による大規模シミュレーションの技術交流を行うため、NPO法人「けいはんな文化学術協会」内で大規模データマネージメント研究会を組織した。 上島氏は古くから並列コンピューティングに関わっており、7年前に日本原子力研究所に設置されていたパラゴン(インテルが1991年に開発した超並列コンピュータ)上で物理シミュレーションの並列プログラミングに取り組んだのが最初だったという。パラゴンでは2500個程度のプロセッサを並列で動作させ、超並列コンピュータにおけるパフォーマンスチューニングに心血を注いだ。現在はパラゴンの後継機種として3年前に導入された、900プロセッサ、1.5テラFLOPSのアルファ・プロセッサシステム上のシステムチューニングを担当してきたベテランだ。 パフォーマンス向上に試行錯誤で取り組み、並列コンピューティングのノウハウを蓄積。理化学研究所の姫野龍太郎氏が開発した非圧縮性流体のソルバーによる、ベンチマークテスト、姫野ベンチのコンテスト無差別部門で優勝した経験も持つ。
今回のセッションでは、大規模データマネージメント研究会で現在使用しているインテル(R)Itenium®2(以下、Itanium®)プロセッサ/1.5GHz×4プロセッサのマシンにおける各種ベンチマーク結果を紹介。NECのSX-6、HPのHP
AlphaServer、日立製作所のHITACHI SR8000、インテル®
Pentium® 4 プロセッサ、富士通のPRIMEPOWERなどもテスト予定。 ベンチマークはクラスタシステムではなく、単体の対称型マルチプロセッサシステムとして行うが、まずは単体での性能をベンチマークで把握した上で、高速化された昨今のマイクロプロセッサの性能に見合うネットワークの選定や、アプリケーションへの応用、ロードバランシングの方向についても言及する。 上島氏は「これまで様々なシステムでテストを行ってきたが、プロセッサを増やしたからといって、単純にパフォーマンスが向上するわけではない。メモリ帯域やチャネル数、システム割り込みの頻度などが絡み合い、プロセッサを減らした方が高速になる場合がある」と話す。
特に評価中のItanium®2システムは驚くほど高速なベンチマーク結果をたたき出しているという。CIPという流体シミュレーションのメソッドでは、アルファ・プロセッサのシステムが1100秒、SX-6が41秒かかるところ、Itanium®2のシステムでは150秒で終了する。ベクトル演算プロセッサのSX-6が高速なことは当然としても「スカラプロセッサItanium®2でここまで性能が出る。しかも、ベクトル機向けのプログラムであるにもかかわらず、コンパイルオプションの変更程度で最高に近い性能を引き出せている(上島氏)」 そう話した上で「ここまで高速だと、それに見合う高速ネットワークがなければクラスタシステムとしての性能を引き出せない。ネットワークにコストを注入すると、システム全体におけるプロセッサ単価の差は薄まるため、Xeon®でシステムを組むよりもItanium®2の方がコストパフォーマンスの面で有利とも言える」とコメント。 セッション当日は、具体的なベンチマーク結果を携え、最適なItanium®2ベースのHPC構築ノウハウについて、より具体的に語る。その結果は、セミナーレポート(HPCユーザーによるベンチマークテスト結果、あのCPUの実力はどう判定されたか?)にアクセスしてほしい。 |
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