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SQL Server 2000に9万円台の
“Workgroup Edition”登場


  〜Accessユーザーのアップグレードを強力にサポート〜

  Microsoft Windows Server製品群の中核をなすリレーショナル・データベースとして確固たる地位を築いてきたSQL Serverは、ライセンス料を大幅に引き下げた新エディション「SQL Server 2000 Workgroup Edition」が追加される(発売はボリューム ライセンスが5月2日より 、パッケージが5月13日より)。SQL Serverの次期バージョン「Yukon」のリリースを2005年中に控えたこの時期、マイクロソフトが市場規模を問わず導入されているAccessに向けて製品ラインアップ強化を行った背景を考察してみよう。

   


SQL Server Workgroup Editionの位置付け

 まず、Workgroup Editionが追加されたSQL Server 2000の各エディションのポジショニングを確認しておこう(表1参照)。

 
エントリーレベル・データベース
統合データベース
管理システム
エディション
Access
MSDE
Workgroup
Standard
Enterprise
対象
インフォ
メーション・
ワーカー
開発者
ユーザー部門
IT部門

IT部門

特徴 個人ユースに最適化されたデータベース 無償で展開できるデータベース・エンジン Accessなどで構築された小規模システムに最適化されたデータベース管理システム 中規模システムに最適化された統合データベース管理システム 大規模システムに最適化された統合データベース管理システム
ポジショニング 容易なデータの参照と分析を実現するインフォメーション・ワーカー向けのアプリケーション 無償でデータ・ドリブンなアプリケーションを構築できる開発者向けデータベース・エンジン 小規模システムに最適化され、操作性の優れたデータベース管理システム 中規模システムに最適化され、操作性に優れた統合データベース管理システム 大規模システムに最適化され、操作性に優れた統合データベース管理システム
利益 エンドユーザーフレンドリー 無償、ライトウエイト、容易な展開 安価、リッチなデータベース機能、優れた操作性 簡易な分析機能、レポーティング機能、通知機能 高度な分析機能、データマイニング、クラスタリング、パフォーマンス、64bit
表1 SQL Serverの各エディションのポジショニング(マイクロソフト発表の資料を元に作成)

 従来のラインアップにあったのは大規模システム向け「Enterprise Edition」と中規模システム向け「Standard Edition」、そして開発者向けに無償で提供されている「MSDE(SQL Server 2005以降はExpress Edition)」の3ラインだった。今回追加される「Workgroup Edition」は、本格的なデータベース・システムに使われるStandard EditionとMSDEの中間に位置付けられている。

 また表1では、SQL Serverの潜在ユーザーと見なせるAccess(Officeアプリケーション)とMSDE、そしてWorkgroup Editionを加えた3製品は「エントリーレベル・データベース」と分類されている。つまりWorkgroup Editionは、AccessやMSDEといったスタンドアロン型データベースのユーザーに、少ない投資でサーバ型データベースを導入してもらうことを狙ったエディションであることが分かる。もちろん、他社データベースを利用しているユーザーが、低コストでSQL Serverを導入するというケースも十分考えられる。

   


Workgroup Editionを投入した背景とは?

 今回の製品ラインアップ強化について、マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 アプリケーションプラットフォームグループ マネージャ 前田隆志氏は、ユーザーの潜在的な要望を製品ラインに反映した結果であると強調する。「Accessのユーザーにアンケートを実施したところ、スタンドアロン型データベースの限界(同時実行性やパフォーマンスなど)を感じてサーバ型データベースへ移行する際、約20%のユーザーはMSDE、約60%はSQL Serverを選択していました。また、移行を決断するしきい値は、Accessのファイル容量が10Mbytesを超えたときと判明しました」。

 小・中・大規模企業にかかわらず、データベース市場においてAccessに代表される個人向けデータベースからリレーショナル・データベースへのアップグレードは、潜在的なユーザー数を考えれば最大のボリュームゾーンである。AccessからSQL Serverへのルートは、Windowsプラットフォームの親和性、および「Access Upsizing Wizard」といった専用移行ツールの充実度で、約60%という非常に高いレートを示しているが、Accessユーザーの受け皿としてより魅力的な価格を提供することで、さらに多くのユーザーを獲得するというのがマイクロソフトの狙いだ。「先述の調査では、移行する製品の価格が9万円台だと、約70%のユーザーが購入すると答えています」(前田氏)。それでは、Workgroup Editionの価格体系を確認しておこう。

サーバーライセンス&5 Workgroup クライアント・アクセス・ライセンス(CAL)付き
ライセンス体系 推定小売価格
[Open License]Open Business

92,200円

[Select]Select価格レベルA 88,700円
[Open License]Open Business(SA2年付き)

127,200円

[Select]Select価格レベルA(SA1年付き) 105,600円
(注)Workgroup CALの単体販売なし。SA(ソフトウェア・アシュアランス:SQL Server 2005 Workgroup Editionへのアップグレード権とサポートサービス)
 
プロセッサライセンス
ライセンス体系 推定小売価格
[Open License]Open Business(SA2年付き) 646,000円
[Select]Select価格レベルA(SA1年付き) 535,600円
(注)プロセッサライセンスには標準でSA(ソフトウェア・アシュアランス:SQL Server 2005 Workgroup Editionへのアップグレード権とサポートサービス)が同梱

   


Access/MSDEユーザーのメリット

 Workgroup Editionのメリットを最も享受するのは、Access/MSDEユーザーだろう。サーバ+5CALで9万円台という価格設定も魅力の1つだが、Workgroup Editionは最大2CPU、最大2Gbytesメモリなど、ごく一般的に必要とされるスペックを有している。ほかにも、自動チューニング、データ変換機能(DTS)、Officeアプリケーションとの連携など、中小規模のデータベース・システムで必要な機能は完備されているといっていい。

 上位エディションから削除されている機能は、高度な分析サービスおよびレポーティングサービスなどに限定される。もしWorkgroup Edition導入後にビジネスが拡大しこれらの機能が必要となれば、容易に上位エディションにアップグレードできる。また、Workgroup EditionのCPUライセンスにはソフトウェア・アシュアランスが標準で同梱されており、無償で「SQL Server 2005 Workgroup Edition」へアップグレードできると同時に、Standard Editionで提供されているのと同等のサポートを受けることもできる。次期バージョンのリリースを待つ必要はないわけだ。

 Accessの市場に投入された“価格競争力”のあるWorkgroup Editionの動向は、同じ市場を狙うライバル・ベンダに大きな影響を与えるに違いない。


提供:マイクロソフト株式会社
企画:アイティメディア 営業局
制作:
アイティメディア 編集局
掲載内容有効期限:2005年5月2日
 
関連リンク
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SQL Server 2000 とは?
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