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貴社のBCP、“形だけ”になってはいませんか?
クラウドで実現する
環境変化に強い事業基盤の作り方

 

東日本大震災以降、BCPを見直す動きが高まっている。だが、BCPとはプランを策定し、文書化して終わりではない。万一の際にきちんと機能させるためには、自社に最適なBCPの在り方とそれを支えるシステムをコスト効率よく整備する必要がある。だが現在、多くの企業は一般的なBCP対策の文書化にとどまっているのが現状だ。では1日も早く、より確実な事業継続基盤を整備するためにはどんな取り組みが必要なのか?
――BCP/BCMの深い造詣と豊富なコンサルティング実績を持つニュートン・コンサルティング 代表取締役社長 副島一也氏と、BCPソリューションを具体的な実現手段とともに提供しているNEC ITサービスビジネスユニット サービス事業本部 サービス販売推進本部 グループマネージャー 上野勝之氏の対談を通じて、“BCP対策の本当のツボ”を伝授する。

BCPは経営課題。トップから現場層まで一丸となって取り組むべき

上野氏 企業における事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)への取り組みは、以前から重視されてきました。しかし、3月11日に発生した東日本大震災では、BCPを実施している企業の中でも明暗が分かれたようです。BCPが成功した企業と、失敗した企業には、どこに差があったのでしょうか。

写真1
ニュートン・コンサルティング
代表取締役社長 副島一也氏

副島氏 東日本大震災は、被災地の多くの企業に甚大な被害をもたらしました。その中で、BCPがあるにも関わらず事業復旧に失敗した企業は、想定外の被害状況に対応し切れず、当初プランが役に立たなかったケースがほとんどでした。

 一方で、BCPを成功理に実施・運用できた企業は、「災害は想定通りには起こらない」ことを見越して、普段から被害への対応能力を高める取り組みを入念に行っていました。企業のトップが中心となり、災害発生時のあらゆる可能性とその対応方法を現場のスタッフも含めて議論を重ね、全社で事業復旧・継続におけるポリシー(理念)を共有していたことが、成功のポイントだと考えています。

上野氏 なるほど。トップから現場層まで一丸となった対策が重要というわけですね。弊社でもBCPのポリシーは、本社スタッフ、業務部門、IT部門が一体となって、全社的な基本方針を策定していくことを提案しています。ただ、「BCPの文書を作ること」がゴールになってしまい、BCPに実効性を担保できていない企業も多くあるようですね。特にIT部門が提供できるサービスレベルとビジネス側の期待とがうまく一致できているBCPまでは、なかなか到達できていないのが現状ではないでしょうか。

写真2
NEC ITサービスビジネスユニット サービス事業本部
サービス販売推進本部
グループマネージャー
上野勝之氏

副島氏 そうですね。実際、多くの企業の経営層は「ITシステムは動いているのが当たり前」という認識を持っています。しかしITシステムは災害時には止まってしまい、復旧にはかなりの時間がかかることもあるということを、あらためて認識すべきです。

 今後、ITシステムに頼る業務領域はますます大きくなっていきます。「ITシステムが止まる」ことを前提に考えて、業務が受けるインパクトを分析し、BCPを策定することが重要だと深く認識してほしいと思います。私は普段のコンサルティングにおいても、こうしたITシステムのBCPは重大な経営課題であり、事業基盤を強化することに他ならないと強調しています。

上野氏 私もまったく同感です。ただ震災後からは、経営者のBCPに対する見方が少しずつ変化しつつあると感じます。例えば企業間取引において、相手企業がITシステムのBCPに取り組んでいるかどうかをチェックするケースも見られるなど、BCPの重要性を認識する企業は着実に増えているようですね。

BCPの最初のハードル、ビジネスインパクト分析をどう行うか

副島氏 ただ、経営層がITシステムのBCPを策定することに消極的な理由として、コストの問題も挙げられます。実際、データバックアップのために二重化やクラスターシステムを構築するとなると多大なコストが必要です。ただ、これについては“ゼロか100か”と極端な考え方をしてしまっているケースが非常に多いです。企業が運用するITシステムは、全てがミッションクリティカルというわけではありません。その点を見落としているわけです。しかしITシステムのビジネスインパクト分析を行い、「絶対止めてはいけないシステム」「ある程度止まっても良いシステム」を切り分け、自社に最適なソリューションを選択すればコストも最適化できるのです。

 ところがBCPの策定に当たっては、ビジネスインパクト分析が障壁になって、なかなか先に進めない企業が多い。例えばバックアップについて考える際も、100%二重化するのか否か、前述のように「どのシステム、データには緊急性があって、これは復旧が1週間後でも大丈夫」といった切り分けが必要ですが、システム担当者がシステム要件と業務の関係性を把握できていない。ソリューション・プロバイダーはお客様社内では何がミッションクリティカルで、何が標準化・効率化できるのか、どこまで整理できるのかを、サポートできると良いかもしれませんね。

上野氏 実はわれわれもそうした状況を見据えて、BCPのコンサルティングサービスを提供しており、特にビジネスインパクト分析には力を入れているんです。弊社ではBCPが成功するための要素として、「ビジネスとITシステムの両面からのアプローチ」と、後述する「PDCAサイクルの確立」の2つが必要だと考えています。そこで、まずはビジネスインパクトありきで、それに基づいて情報システムの在り方を考えるアプローチを採っています。

 よって、BCPの策定過程で経営層、IT部門、現場スタッフまでを巻き込んだコンサルティングを行い、業務の観点からミッションクリティカルなもの、そうでないものの切り分けを支援しています。これがIT部門主導でITの視点を中心に行われると、“システムインパクト分析”になり、業務への影響が見えなくなってしまいがちなのです。

BCPに対するクラウドの強みとは? 生かすための実現手段とは?

副島氏 なるほど。もう一つの課題は、BCP策定において明確になった事業復旧の要件を実現するために、ITシステムをどのように整備するかにあると思います。その点、私はクラウドサービスもBCPのソリューションとして非常に有効だと思うのです。自社内にデータを持たず、外部の堅牢なデータセンターを活用するクラウドサービスは、障害時におけるITシステムの可用性を圧倒的に高めます。災害時にも平時と同じようにITシステムを使える――この点もクラウドの大きな強みだと思います。

図1
図1 NECではデータセンターサービスとクラウドサービスを用意。その企業にとって固有性の高いシステムにはデータセンターサービスと運用委託サービスを、標準化できるシステムにはクラウドサービスを提案し、各社がクラウドのメリットを十分に享受できるよう配慮している(クリックで拡大)

上野氏 まったく同感です。弊社でもそうしたクラウドの利点に注目して、データセンターサービスとクラウドサービスを用意し、システムの特性に合わせて使い分けていますね。例えば、その企業にとって固有性の高いシステムには、データセンターサービスと運用委託サービスを、標準化できるシステムにはクラウドサービスを提案する、といった具合ですね(図1参照)。

 具体的には、共通IT基盤サービス「RIACUBE」と、仮想化に特化した企業向けのクラウドプラットフォームサービス「RIACUBE-V」、そしてパブリッククラウドIaaS「BIGLOBEクラウドホスティング」という3つの実現手段を提供しています。

 「RIACUBE」は基幹業務システムの多様な要件に応えるためのクラウドサービスで、ハードウェアやOS、ミドルウェアなどを組み合わせ、あらかじめ事前検証を済ませた上で構築した「プラットフォームと運用業務」をワンセットで、NECのデータセンターからサービスとして提供するサービスです。その場限りではない、長期的な視点でライフサイクル設計を行えるよう、サーバのタイプや可用性のレベル、運用管理の内容のパターンとして数多く用意し、多様なニーズに柔軟に対応できるようにしています。

 一方、「RIACUBE-V」は、仮想環境に絞ってリソースをプールすることで、プライベートクラウド環境の提供リードタイムを短縮できるサービスです。具体的には、6種類ある仮想サーバのリソース(増減可能なコアとメモリの組み合わせ)の中から任意のリソースを選び、そこにOS、ミドルウェア、ストレージ、ファイアウォールを要件に応じて組み合わせるという「RIACUBE」をよりシンプルにしたサービスですね。最短5日後に利用を開始でき、利用期間は1カ月単位としている点が特徴です。

 そして「BIGLOBEクラウドホスティング」は、仮想サーバ環境をオンデマンドで提供するIaaS型のパブリッククラウドで、オプションの組み合わせにより、最適なビジネスプラットフォームを素早く構築できます。また、この他にもBCPに有効なクラウドサービスとして、安否確認や電子メール、グループウェア、シンクライアントなどを用意し、クラウドの強みを生かして、いざと言うときにも顧客のニーズに最適な形で、平時と同じように業務を継続できるソリューションを提案しています(図2参照)。

図2
図2 NECが用意している事業継続に役立つ各種クラウドサービス。これらを平時から活用することで業務効率化とコスト削減に寄与する他、いざというときにも平時と同じように事業を継続できる(クリックで拡大)

副島氏 一方で、被災範囲を減らせる点もクラウドの強みですよね。例えば、本社ビルのサーバ施設が地震で被災した場合、従来は情報システム部門が被災したシステムを物理的な復旧から始めなければなりませんでした。

 しかし、システムを信頼性の高いクラウド事業者に物理的に外出ししてあれば、情報システム部門はエンドユーザーがインターネットに接続できる環境を整えれば良く、事業継続の実現を比較的容易にするでしょう。

上野氏 なるほど。確かに、弊社の顧客企業でも東日本大震災の以前からシンクライアント端末を活用してBCPを行っていた事例があります。この企業は、東日本大震災で発生した津波で社内のシンクライアント端末を流されてしまったのですが、データは全てデータセンターに保管してあったのです。そこで仮事務所を開設して、新たなシンクライアント端末を設置しただけで震災発生からわずか3日後、3月14日に通常業務に戻ることができました。復旧の速さもクラウドの大きな利点ですね。結局、BCPとはリスク分散と代替手段の確保だと言えるのではないでしょうか。

平時からのBCP対策として、今こそクラウド活用へ

副島氏 そうですね。ただ、クラウドが事業継続に有効とはいえ、私が懸念しているのは、“BCPを整備した企業がそれだけで満足してしまいがち”ということですね。BCPは災害が起こったときに発動する仕組みですが、実際に発動して初めて使うようでは、結局誰もシステムを使えずに役に立たないことも考えられます。そうならないためには、災害時に確実に使えるよう、演習を定期的に行うことが大切です。ところが実際には、BCP文書作成:演習:改善の比率は8:1:1という企業が多く、中には9:0:1というケースもあります。

 事業継続のためには、「誰がどんな手順で動いて、バックアップシステムにどう切り替え、業務を継続するか」という全体のプロセスを策定することが不可欠です。加えて、「そうした全てのプロセスを自社でやるのか、外部のサービスを使うのか、サードパーティはどこにあって、どう依頼するのか」「依頼した時間内で復旧するのか」など、プロセス全体を明確化して検証する作業も必要です。そのためには平時から訓練を行い、事業継続上の課題を見つけ、継続的に改善していくBCM(事業継続マネジメント)の取り組みが不可欠なのですが……。

上野氏 実際、演習をしていないと通常運用とバックアップの担当者が違うなどの理由で不具合が起こることもあり得ますよね。そこで弊社もBCPのコンサルティングサービスにおいて、BCPの策定・実現だけではなく、BCM(事業継続マネジメント)のサイクルを回し、取り組みの継続的なレベルアップを啓発しているんです。また、事業継続に必要な要素として、データの保護/システムの復旧、遠隔会議、在宅勤務環境の整備、重要業務の再開などが挙げられますが、これらのほとんどをクラウドサービスとして用意し、平時から使える環境を提供している点も特徴です(図3参照)。

図3
図3 事業継続のためには、平時から訓練を行って事業継続上の課題を見つけ、継続的に改善していくBCMが不可欠。NECでも以上のようにコンサルティングにおいてBCMを推奨・支援している。また図3の中で雲のアイコンが付いている取り組みはクラウドサービスとして用意しているもの(クリックで拡大)

副島氏 先ほども述べましたが、万一の際にも平時と同じようにシステムを活用できるのがクラウドの強みです。その点、BCP実施の段階で新しいことを覚える必要がないクラウドサービスを用意している点は、通常業務へのスムーズでスピーディな復旧に寄与することが期待されますね

上野氏 ご指摘の通り、「BCPは構築して終わりではない」と考えるわれわれにとって、まさしくその点がサービス提供の1つのゴールだと思いますね。また、少し将来的な話になりますが、実は弊社では復旧だけではなく、復興に向けたクラウドサービスの展開も視野に入れています。

 「復興」とは「元に戻す」ことではなく、より良い形を目指して「新たに作る」ことです。すでに自治体や医療機関向けのSaaSや、各社単位ではない業界全体の効率化を支える業務基盤として、各種クラウドサービスを提供しています。またスマートシティなど、エネルギー対策も含めた社会インフラの強化に寄与して参ります。これは企業がBCP/BCMを強化して行くことにも貢献します。弊社の各種クラウドサービスを通じて、1社でも多く、事業基盤強化をお手伝いしていきたいと思います。

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今回の震災でBCPがあるにも関わらず、事業復旧に失敗した企業、BCPを成功理に実施・運用できた企業に大きく分かれた。実行可能なBCP対策には、正しいビジネスインパクト分析をしたうえで、平時と同じようにシステムを活用できるクラウドサービスの利用が有効だ。


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提供:日本電気株式会社
アイティメディア営業企画
制作:@IT情報マネジメント編集部
掲載内容有効期限:2011年10月31日


 

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