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 @IT > ミッドレンジのデファクトを目指す「Lutris Enhydra Application Server 4.1」
 
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インターネット時代のビジネスの要求に応えるJavaアプリケーションサーバ「Lutris Enhydra Application Server 4.1」が登場した。 NECソフトが同製品とともに提供するソリューションについて、NECソフトの担当者に聞いた。
NECソフト株式会社
サーバソリューション事業部
村上俊朗氏
熊本千昭氏


 Javaデファクト時代の要求を先取りするAPサーバ
  「Lutris Enhydra Application Server 4.1」

 「NECソフトが語る『エンタープライズに挑戦するLinuxビジネス』」の取材記事で紹介したが、NECソフトは最新の技術基盤と、それを業種・業務ノウハウに横展開することによる提案力・システム構築スキルを差別化とするシステム・インテグレータだ。また、NECソフトは、いま大きく注目を集める米国Lutris社のJavaアプリケーションサーバのリセラーでもあり、同製品を使ったシステム構築からサポートまでをワンストップで提供する、Javaソリューションベンダーだ。

 NECソフトは、2000年9月からLutris Enhydraをベースとしたシステム構築を行ってきた。そして、“Java”がシステム構築基盤のデファクトスタンダードとなりつつある状況で、ユーザーの要求は大きく変わってきているという。

「ミッションクリティカルな大規模サイト構築ばかりでなく、従来までクライアント/サーバで構築したようなミッドレンジのシステムにまで、Javaアプリケーションサーバをベースとしたシステム構築のニーズが出ています」(村上氏)  

 さらには、トランザクション系のシステムだけではなく、

「CRM、SFA、SCMといった高付加価値の基幹系システムの領域にまで、Javaを基盤としたシステム構築が浸透しつつあります。お客様の要望は、それらミッドレンジのシステム構築に見合ったコストでの、品質の高いソリューションの提供に移ってきました」 (村上氏)  

という。これまでのアプリケーションサーバを使ったシステム構築の常識は、アプリケーションサーバは非常に“高価”というものだったと言える。それが、ユーザーにとって実は大きな嘆きでもあった。ミッドレンジのシステム構築において、サービスの部分(すなわちビジネスロジック)に予算を使いたくても、アプリケーションサーバが押し上げてしまうコストを考えると、なかなか踏み出せない面もあった。それを解決するのが、NECソフトが今回新たに発表した「Lutris Enhydra Application Server 4.1(以下EAS)」だ。

「EAS4.1はJ2EE 1.2に準拠し、信頼性とスケーラビリティにも優れています。もちろん優れたクラスタ技術を備え、基幹系システムの構築を狙うJavaアプリケーションサーバです。一方、ハイエンドなミッションクリティカル系のシステム、つまりはメインフレーム、OLTP製品とのコネクション、CORBAを使った大規模分散システムに向けては、NECのWebOTXなどの製品があります。EAS4.1は、ミッドレンジのより裾野が広いシステム構築に向けた製品です。アプリケーションサーバ本体を低価格で提供できるので、お客様に、CRMやSCMといった付加価値の高いサービスの部分に注力したソリューションをご提供できるのです」(熊本氏)  

 Javaアプリケーションサーバは、ミッドレンジの高付加価値サービスの構築分野に今後適用が進む。EAS 4.1は、そのニーズを先取りするアプリケーションサーバというわけだが、その理由はもちろんコストだけではない。

 必要なサービスのプラグ・アンド・プレイを実現
 「EASサービスアーキテクチャ」

 Lutris Enhydra Application Server 4.1は、J2EEへの準拠はもちろん、前バージョンのLutris Enhydra 3.5からより機能強化を行ったアプリケーションサーバだ。以前から定評あるXMLC*1のサポートはそのままで、サーブレット/JSPコンテナは3.5の機能と100%互換となっている。そのため、3.5をターゲットに開発した資産を有効に活かすことが可能だ。

*1:XMLCおよびEnhydraの全バージョンに共通する基本的な特長はJava Solutionフォーラムの「始めてのEnhydra」で紹介されている。

 そして、最大の特徴は、さまざまなサービスをプラグ&プレイでシステムに組み込んだり、取り外したりできる「EASサービスアーキテクチャ」にある。このアーキテクチャが、ミッドレンジのシステム構築のさまざまなニーズに応える最大のキーポイントとなる。

「EASサービスアーキテクチャは、サービスをモジュール化して、プラットフォームのサービス構成を自在に変更できる技術です。例えばEJBコンテナが不要であれば、切り離したり、バージョンが更新されたらそれを新たに組み入れて再構成することすら可能になっています」(熊本氏)  

 サービスのプラグ&プレイは、従来のJ2EEサーバが抱える問題点をいくつか解決するという。

「従来までJ2EEサーバに置けないサービスは、例えば非J2EEのサービスを置いたサーバとJ2EEサーバとをRMIで接続し、J2EEサーバからそのサービスを利用する解決法がありました。しかし、この方法では別のサーバを用意しなければならず、サーバの本体と管理コストが余分にかかることになります。さらには、2台のサーバで構成されることによるセキュリティ面での対策が生じ、さらにはパフォーマンスの低下にも繋がります。しかし、サービスプラグインのアーキテクチャで単一の基盤の上にすべてのサービスを構築できるため、これらの問題を回避できるのです」(熊本氏)  

「さらに、サービスのプラグ&プレイによる単一基盤上での構築は、CRM、 ERP、NSMなどのエンタープライズアプリケーションに共通した長時間のトランザクション、複雑なワークフロー管理、メールによる警告/通知、スケジューラを必要とするイベント駆動型のアプリケーションに、従来にないシステム構築の柔軟さを提供するでしょう」(熊本氏)  

 単一の基盤の上でのサービス構築は、その柔軟性、コスト、運用管理、そして性能面で想像以上のメリットをもたらす。また、ロギングも1カ所で行えるという細かな部分でのメリットもある。また、EASサービスアーキテクチャは、サーバを停止することなくサービスのホットデプロイと切り離しが可能なため、運用開始後のサービスの追加やカスタマイズを、システムの運用に支障を与えることなく実現できるという大きな特長も持つ。

「あらかじめ用意されているサービスとして、『ショートメール機能』や『スケジューラ機能』などがあります。さらに次期バージョンの4.2では『ワークフローサービス』も提供します。また、ユーザーが独自にサービスを作るときは、付属のウィザードを使ってスケルトン(ひな型)を作成します。このスケルトンをベースにカスタマイズ作業を行えば、どのようなサービスも作成できるのです」(熊本氏)  

EASサービスアーキテクチャ

 また、EAS4.1は、アプリケーションサーバ本体はもちろん、付属するサービスのソースコードを自由に見ることができる。そのため、そのソースコードを参考に機能拡張したサービスを組み込むことも可能だ。

「Lutris社は、ソースコードに関してオープンな姿勢を持っています。開発者にとって手本となるコードを提供できるのも、EAS4.1を採用する大きなメリットと言えるでしょう」(熊本氏)  

 サービスのプラグ&プレイによる、柔軟なシステム構築、ソースコードのオープン性は、従来のアプリケーションサーバにはなかった扱いやすさを提供してくれる。EAS4.1は、さらに日常の運用管理にも、次節に紹介するソリューションを提供してくれる。

 グラフィカルで容易な管理を実現する
 「Lutris管理コンソール」

 EAS4.1は、Webブラウザから利用する管理コンソールのほか、ほぼすべてのOSに対応するネイティブな管理コンソール(LMC)を用意している。この管理コンソールの大きな機能は、

  • サーバの管理(起動・停止)
  • アプリケーションの配布
  • アプリケーションの統計情報をグラフ化
  • ログの監視

などだが、先に紹介したサービスのプラグ&プレイも管理コンソール上から実現できるようになっている。

Lutris管理コンソール。EASサーバ、アプリケーション、サービスを リアルイムで管理およびアップグレードすることが可能だ

主要機能:
●EASサーバの管理(起動/停止)
●タスク管理 ・ サーバ管理(資源情報表示など)
●アプリケーション管理 (起動/停止/属性変更など)
●EAS サービス管理(状態確認/変更)
●APアクセス状況表示(グラフ表示)
●ログ(システム、AP)出力制御
●ユーザアプリケーションの編集/配布

Lutris管理コンソールで、ページアクセスグラフ(ヒット数/毎分)を表示したところ。Webベースの管理ツールに対するアドバンテージが、こういったビジュアルな部分で評価できる

「ネイティブなアプリケーションであるため、Webベースで実現する管理コンソールよりもビジュアルで扱いやすい管理画面を提供するのが大きな特長です。対応するプラットフォームも充実しているので、運用面で対応に困る場面はほとんどないでしょう」(村上氏)  


 セッションレベルでのクラスタを実現
 「DynaLink」と「DynaCluster」

 EAS4.1は基幹系システム構築にも十分に対応したアプリケーションサーバであることは先にも紹介したが、その理由となる機能に最新のクラスタ機能がある。

「EAS4.1では、セッションレベルのフェイルオーバーを実現しています。すなわち、あるサーバがダウンするとそのサーバから次のサーバがセッションを継続することができます。これによって、システム障害の発生時もユーザーは再度ログインの手続きを経ることなく、引き続きシステムの利用が可能になるのです」(熊本氏)  

 このセッションレベルのフェイルオーバーを実現するのが、アプリケーションサーバごとに稼動する「DynaCluster」だ。DynaClusterのDSS(分散セッションサービス)は、セッションの更新ごとにバックアップを作成し、JMSで別サーバのDSSにセッションのバックアップデータを引き渡す。1台のサーバに障害が発生後、別のサーバにリクエストを渡すのが「DynaLink」だ。リクエストを渡されたサーバでは、バックアップからセッションを復活させ利用する。これによってセッションを引き継いだフェイルオーバーが実現するわけだ。

「また、DynaClusterは、EAS4.1ごとの負荷情報をリアルタイムにDynaLinkに渡します。具体的には、リクエストに対するレスポンス時に負荷情報も一緒に渡すわけです。これによってDynaLink側ではリアルタイムに各EAS4.1の負荷状況を把握することができ、きめ細やかな負荷分散を実現できるのです。これが、DynaLinkとDynaClusterの組み合わせが実現する動的負荷分散です」(熊本氏)  

DynaLinkとDynaClusterで実現するセッション・フェイルオーバー

 ここまでの説明で、EAS4.1のコストパフォーマンスに優れたさまざまな機能をご理解いただけたと思う。

 さて、ここで疑問になるのが、次世代への対応だ。例えば、Webサービスへの対応はどうなっているのだろうか?

 Webサービス、ワイヤレスに対応する
 次世代機能を標準搭載

 Webサービスへの対応は、先に紹介したEASサービスアーキテクチャに関連している。

「SOAP、UDDI、WSDLなどのJ2EEに標準で用意されていない機能も、EASサービスアーキテクチャの中のサービスとして提供されています。アプリケーションからAPIとしてこれらの機能を利用でき、企業内EAI、BtoBソリューションの柔軟な構築に対応します」(村上氏)  

 また、今後需要が増すであろうインターネットワイドなシステム構築、すなわち、インターネットに接続されたさまざまなワイヤレスデバイスから接続可能なアプリケーションの作成を可能にする機能もサービスや豊富な開発ツールで提供される。

「XMLコンパイラを使うことで、アプリケーションは携帯電話のキャリアを認識し、キャリアによって異なる画面記述の形式、例えばiモードのCHTML、J-Sky、EZWebのxHTML、およびVoiceXML、J2MEなど、さまざまなデバイスに対応するコンテンツを送信することができます。Webブラウザやさまざまなワイヤレスデバイスに対して1つのアプリケーションを記述するだけで対応するため、生産性の向上と開発コストの削減を実現します。これは開発者にとってもユーザーにとっても大きなメリットでしょう」(村上氏)  

 ここまでEAS4.1の特長的な機能を紹介してきたが、開発者にとってメリットの大きい機能として、ほかのアプリケーションサーバからの移植性の容易さが上げられる。

「BEA WebLogic Server 6.1とIBM WebSphere 4で構築したアプリケーションをEAS4.1にポーティングするためのマイグレーションツールが用意されています。アプリケーションサーバに配置するEARファイルをそのまま変換することができるので、手間をかけることなくポーティングできます」(熊本氏)  

 NECソフトがEASとともに
 お客様に提供する未来とは

 EAS4.1とともに、NECソフトがお客様に提供する今後のソリューションに語っていただいた。

「繰り返しになりますが、基幹系への導入を検討するが、ミッドレンジならではのコストパフォーマンスを追求するお客様のニーズに応えたいと思っています。オンラインバンキングのようなハイエンドな分野にはすでに適したアプリケーションサーバ、ソリューションが存在します。NECソフトは、同じ基幹系でもミッドレンジに手厚いサービスを提供します」(村上氏)  

 次に、技術面でNECソフトが提供できるものをお聞きした。

「ユーザーサポートは、自社の技術者が製品のソースコードレベルで対応します。3年近いノウハウの蓄積で、お客様に対する細やかなサポートが可能であると自負しています。また、海外ベンダーの製品にありがちな、本国からの回答がなかなか戻って来ないことによる対応の遅延もありません。リアルタイムなサポートが、私たちの優位性だと思っています」(村上氏)  

 また、製品に関しては、「メンテナンスライセンス」を提供しています。これはライセンス購入後1年以内のマイナーリリース版やメンテナンスリリース版による機能追加やバグFIXなどのリビジョンアップをメンテナンスライセンス料金で提供するというものです。例えば、第1四半期に予定しているマイナーリリース版EAS4.2では、EJB2.0のサポートを予定しています。メンテナンスライセンスをご購入のお客様は、EJB2.0の新機能を使ったシステム構築に、すぐにトライしていただくことができます」(熊本氏)  

 あらためて、NECソフトはEAS4.1のリセラーであるが、アプリケーションサーバの販売では、製品の性能や価格もさることながら、その周辺に提供できるソリューションが重要だと考えているという。

 例えば、これまでも前バージョンのLutris Enhydra 3.5をベースとした流通系のお客様に向けた業務パッケージを商品化している。この製品は非常に好評で、これまで多くのお客様への導入を成功させてきているという。

「お客様は、Webサービス、J2EE周辺のさまざまなテクノロジを取り入れてパッケージ化されたもの、あるいはコンポーネント化されたものが豊富に品揃えされ、自由にチョイスできる世界を望まれています。アプリケーションサーバは影に隠れて、いわゆる技術基盤として成熟する時が来たといえるでしょう。今後は、EASを含めた業務システムをパッケージ化していきます。これは年内にある程度のラインナップを揃え、さまざまな用途を持つお客様に提供していきたいと考えています。官公庁、製造業、流通、金融と、NECソフトが得意とする業種・業務ノウハウを、EASをベースとしたパッケージに活かし、CRM、SCMなどのお客様の高度な戦略ニーズに合った商品と合わせ展開する予定です」(村上氏)  

 また、技術トレンドの追求も忘れない。

「今後、フレームワークを使った開発の効率化は、必須の開発スタイルになると考えています。例えば、EASと親和性の高いオープンソースのBarracuda、Jakartaプロジェクトのフレームワークにも注目しています。これらのフレームワークとEASのコンビネーションでの提供も積極的に検討しています。また、WebアプリケーションのGUI表現力の限界を解決策として、管理コストをかけることなくクライアントのJavaアプリケーション運用を実現するJava Web Startを利用したシステム構築にも積極的に取り組む予定です。クライアントに置いたJavaアプリケーションとサーバサイドの通信をSOAPで行うソリューションの提案もしていきたいと考えています」(村上氏)  

 フレームワークの採用、そしてWebの限界を解決するクライアントJavaとSOAPの採用という斬新なアイデアの試みなど、興味深い取り組みを幅広く実践している。 

これからは、上流工程であるお客様のIT戦略レベルまで踏み込んだ提案と、具体的なシステム構築をどうするかというところまでつないでいくアプローチが重要であると考えています。また、それを実現可能である点が、NECソフトのバリューだと考えています。お客様に代わって、ビジネスモデルを一緒に考えることのできるシステムインテグレータが、これからの我々のビジネスのあり方だと考えているからです。下流工程に関しては、実際にシステムが稼動してからの運用フェーズにおいても、よりお客様のニーズに近いサービスの提供の仕方を考えていきたいと思っています。例えば、場合によってはASPによる提供がニーズに合っていれば、そういったアプローチも積極的に行います。社内の人材育成も含めて、SIのバリューチェーンを広げる積極的な取り組みを行ってまいります」(村上氏)  

 NECソフトは、EAS4.1ともに新しいシステムインテグレータとしての歩みを踏み出している。“Java”や“アプリケーションサーバ”という言葉は、たしかに新時代のITを表現するキーワードに違いない。しかし、時代はすでにこれらの要素技術を包含した次世代のソリューションを望んでいると言えるだろう。

 これからのシステムインテグレータには、激しい変化にさらされているお客様のビジネスを分析し、ビジネスに勝つための次なるIT戦略を提案できる力が要求されている。NECソフトは、EAS4.1とともに、その要求に応えるシステムインテグレータとしての歩みをスタートしている。

 

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