アットマーク・アイティ @IT@IT情報マネジメント@IT自分戦略研究所QA@ITイベントカレンダー  
 
 @IT > 新時代が求めるネットワークインフラの条件は
 
@IT[FYI] 企画:アットマーク・アイティ 営業企画局
制作:アットマーク・アイティ 編集局

掲載内容有効期限:2005年3月31日

 

社会の信頼を支えるインフラソリューション

新時代が求めるネットワークインフラの条件は


これまでの専用線のイメージが払拭されようとしている。リーズナブルな料金の新世代の専用線が登場したことによって、「使いたいのはやまやまだが、コストが見合わない」という時代は過ぎた。では、専用線の品質の実力とコストの低下について見てみよう。

   金融機関を中心に専用線回帰の流れが起きている

 企業向けの高品質・高信頼ネットワークの代名詞とも言われていた専用線だが、本格的なインターネット時代を迎え企業ネットワークのIP化が進むにつれ、より低コストのVPNなど、広域イーサネット系(以下、広域イーサなど)のサービスにその座を奪われていくようになった。だが、ここに来て「専用線に回帰する動きがある」と最近のトレンドを語るのは金融ジャーナリストの野澤澄人氏。野澤氏によると、「あるメガバンクが自社ネットワークの一部を広域イーサなどから新世代の専用線に戻し始めている」と明かす。その理由を語る際のポイントは2つ。専用線がもつ「高品質・高信頼」と「コストの低廉化」にある。

   個人情報保護法対策のための回線の要件は?

 まず、セキュリティの高さという面で、専用線は群を抜いている。ユーザー間でネットワーク機器を共有する広域イーサなどの場合、設定ミスによる混線やハッキングへの恐怖が残る。この点専用線は、前述のようにエンドtoエンドで1対1の接続環境を実現しているのでその心配はない。「個人情報保護法案の施行を前にネットワークのセキュリティ面もしっかりと考慮する必要がある」(野澤氏)と注意を喚起する。

イメージ図 エンドtoエンドで1対1の接続環境を実現する専用線

 NPO日本ネットワークセキュリティ協会被害調査WGの調査では、個人情報漏洩事故の1件あたりの想定平均損害賠償額を、2億4036万円としている。情報が漏洩した場合の損害賠償の額は氏名や住所などの基本データか、どの程度センシティブな情報なのかという 「情報の機密度」と、漏洩した情報がどのような形で悪用されたかという「侵害の態様」で決まるという。

 まさに、野澤氏が明かすメガバンクの専用線回帰は、この高い信頼性と品質を追い求めた結果と見ることができる。

   光ファイバ技術などの技術革新でリーズナブルになった専用線

 ただ、「いくら信頼性や品質が高くてもコストが高くては使えない」というのが企業ユーザーの本音であり、かつて専用線から広域イーサなどに多くの企業が乗り換えた理由でもある。だが、最近、専用線市場に“コストダウン”という変化が起きている。それは、従来の専用線が持っていた高品質・高信頼というメリットはそのままに、リーズナブルな料金を実現した新世代の専用線が登場したからだ。

 新世代の専用線登場の背景には、ネットワーク技術における技術革新がある。特に光ファイバ網をこれまで以上に有効に使うことのできる波長多重伝送技術が急激に発達したことやダークファイバを利用した直収アクセスの普及などが専用線のコストダウンの背景にある。「金融機関のようにネットワークに高い信頼性を求める企業がこのような新世代専用サービスに目を付けた」(野澤氏)というのが専用線回帰の真相だ。

   企業ネットワーク構築には災害発生時の対応にも目を向けるべき

 また、「ミッションクリティカルな用途に使う企業の通信ネットワークであれば、災害時における通信障害という部分にも目を向けるべき」(野澤氏)と力説する。そういった点でいうと、回線ルートを二重化している専用線は、災害あるいはそれに伴う障害にも迅速な対応が可能となり、万が一の時にも高い信頼性をもって運用を続けることができるのだ。現に、新聞社や政府機関・自治体といった機関では、新世代の専用線を積極的に導入している。

   広域イーサなどとは不稼働時間と損失額には10倍の開きが

 NTTコミュニケーションズが提供する新世代の専用サービス「ギガストリーム」は、上記に挙げたような従来の専用線並の品質と信頼性はそのままに、広域イーサなどに匹敵する経済性を実現している。

 広域イーサなどの場合も、企業向けネットワークが要求するスペックを満たすべく各通信事業者ともセキュリティや品質といった面を十分考慮して構築・運営を行っている。だが、専用線と比較すると、中継伝送路や複数のルーターやスイッチによって構成されるネットワークを他ユーザーと共有するという広域イーサなどの複雑な構造は、ネットワーク稼働率といった数値的な比較で、どうしても「ギガストリーム」に劣るのは致し方ない。下の表は、ネットワーク稼働率とそこから導き出される金融リテールシステムにおけるネットワーク故障時の損失額を比較したものだ。

稼働率 不稼働時間 損失金額
ギガストリーム 99.999〜99.9999% 5.3分/年〜31.5秒/年 約6000万円〜600万円
広域イーサなど 99.99〜99.999% 53分/年〜5.3分/年 約6億円〜6000万円
表 損失金額はContingency Planning Research & Strategic Research Corporationの調査結果を基にした試算値

 「ギガストリーム」と広域イーサなどでは想定される不稼働時間とそこから生じる損失額に10倍の開きがある。もしもの時のリスクを最小限に抑え、より高い信頼性を求めるという意味で「ギガストリーム」の方が有利なのだ。また、安定稼働という面においても、共用型のサービスである広域イーサなどにくらべ、エンドtoエンドで設備を専有し帯域が完全に保証された「ギガストリーム」の方に軍配があがるは周知の事実だ。

 これらのことから、NTTコミュニケーションズでは、広域イーサなどが「VPN」と呼ばれるのを受けて、専用サービスを独自に「RPN(Real Private Network)」と呼び、「ギガストリーム」を次世代の専用サービスと位置づけている。

   高信頼・高品質な回線を低価格帯で提供する「ギガストリーム」

 また、さまざまな業務形態や通信の種別、あるいは本店、支店、営業所といった大小の拠点規模に対応可能なように、0.1Mbpsから10Gbpsまでの幅広い回線を揃えている。ブロードバンド化が進む企業ネットワークにおいても、リーズナブルな価格で最適な通信環境を構築することができるのだ。

 保守・管理面では、24時間365日のノンストップ体制で、一元的な保守・監視を実施しており、万が一障害が発生した際にも即座に対応できる体制を整えている。また、他社、他サービスでは見られない4つの品質保証制度(SLA)を設けている点も見逃せない。SLAは約款に定める基準値に基づき、障害などが発生してサービス提供ができなかった時間や件数に応じて料金の一部を返金する制度。「ギガストリーム」では、「開通遅延」(約束した開通予定日が遅れた場合)、「故障回復」(故障回復までに要した時間)、「故障通知」(故障の発生を一定時刻以内に報告しない場合)、「重複故障」(同一月に複数回故障が発生した場合)の4つが定められている。特に、「故障通知」を約款にうたっている点が「ギガストリーム」の大きな特徴となっている。

イメージ図 障害時には予備回線に高速迂回する2重化された回線

 実は、金融機関などを中心にさらに高品質・高信頼な専用線を求める声がある。そのような声に応えるためNTTコミュニケーションズでは、今春サービス開始予定で「スーパーギガストリーム」の提供準備を進めている。「スーパーギガストリーム」は、アクセス回線も含めてエンドtoエンドで異経路2重化された回線と、万が一の障害発生時には、無瞬断での予備回線への切り替えを実現している。より一層の信頼性を求める企業に最適なネットワークとなるであろう。



関連記事インデックス
遠隔防犯ソリューション
<警備業界編>「先進ソリューションで変わる監視サービスビジネス」
<金融業界編>「付加価値が求められる金融機関こそ次世代の防犯カメラを」
<公共分野編>「24時間365日。市民生活の安全を守る防犯対策とは?」
スタジオネット「スタジオネットで変わる映像ビジネスの未来」
ギガストリーム「新時代が求めるネットワークインフラの条件は」
 
関連リンク

NTTコミュニケーションズ

ギガストリーム
 
記事リンク
「顧客の本音は専用線。付加価値で顧客を増やす」、NTTコム

NTTコミュニケーションズ、VoIP実験結果で勝算のもくろみ

IPv6+SIPで実現するMachine to Machine通信、NTTコム


 
@ITトップ@IT Special インデックス会議室利用規約プライバシーポリシーサイトマップ