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 @IT > Oracle Technology [エントリレベル・システムを見据えたOracle 10gのクラスタ、ストレージ管理]
 
@IT[FYI] 企画:アットマーク・アイティ 営業企画局
制作:アットマーク・アイティ 編集局

掲載内容有効期限:2004年5月31日

 
エントリレベル・システムを見据えた
Oracle 10gのクラスタ、ストレージ管理
Oracle Database 10g Standard Editionは従来オプションだったRACが標準で同梱。ストレージ管理機能が搭載され、生産性が向上した



   対昨年比で50%を超える成長率

 OracleデータベースにReal Application Clusters(以下、RAC)アーキテクチャが導入されて、ほぼ3年が経過した。今やRACを使ってシステムを構築する顧客は増加し続け、毎年50%を超える成長率を遂げているという。 このほど日本オラクルは、そうしたRAC導入企業に対して調査を行った。
 
 質問の1つは“御社はなぜRACを選択したのか?”。この問いに大きく4つの理由が挙がってきたという。「システムの成長に応じてキャパシティを拡張できるから」「システムの可用性向上が期待できるから」「単にサービスを継続できるというだけでなく、サービスレベルも維持したかったから」「初期導入コスト、運用・保守に絡むコストを大幅に削減することが求められたから」。RAC導入企業は、確かにそのメリットを実感している。

  また、市場におけるハードウェアの価格性能比が飛躍的に向上し、コストパフォーマンスの高い安価なハードウェアを複数配置しクラスタ・システムを構築するなど、エンタープライズ・グリッドを基盤とした環境が整ってきたことが普及の後押しをしてきたといえる。

 しかし一方で、RACではなくHAクラスタ・システムを導入する企業も存在した。日本オラクルはその理由についても調査したのだが、主な理由は「RACを導入するほど、ミッション・クリティカルな大規模システムではない」「システム予算が潤沢ではなく、手が出ない」というものだった。そこで同社は、こうしたエントリレベルの顧客企業でもRACテクノロジのメリットを享受できるよう、大胆な手を打つことにした。「Oracle Database 10g」出荷に伴い、 これまでオプションだったRACをStandard Edition(以下、SE)に同梱したのだ(最大4CPUまで利用可)。

   「SQL Serverと比較してはるかに安価にクラスタ環境を構築」

 これにより、エントリレベルで標準的に採用されているHAクラスタシステムの市場に価格面でぐっと食い込むことになった。日本オラクル マーケティング本部 システム製品マーケティンググループ 担当シニアマネージャー 北嶋伸安氏は次のように語る。
 
 「たとえば、Microsoft SQL Server Enterprise Editionで構成する2ノードHAクラスタのActive-Passiveシステムと、Oracle Database 10g SE RACはほぼ同じ価格。SQL ServerがActive-Activeシステムとなると、SE RACの方がはるかに安価になる」。

2CPU、2ノード構成でRACとSQL Serverのコストを比較。Oracle SE RACのシステムとSQL Server Enterprise EditionのActive-Passiveシステムがほぼ同じコストになる (クリックで拡大します。提供:日本オラクル)

 パフォーマンス的にも、1つのデータベースを複数のノードで共有するOracleのシェアード・エブリシング・アーキテクチャは、容易にActive-Activeシステムを構築でき、そのためフェイルオーバーも迅速だ。Oracle Database 10gでは通常10秒以内で処理を引き継ぐことができる。ノードを追加するほどに処理能力を高めることができ、複雑なデータベース設計も不要だ。
 
 将来的にシステムの増設が必要になっても、最大64ノードまで拡張することができる。

   ストレージ仮想化技術「Automatic Storage Management」

 すべてのユーザーに先進のテクノロジを提供したいというオラクルの願いは、ストレージ・テクノロジの分野でも実現されている。

 データベースにとってストレージは重要だ。これまでもオラクルはストレージ・ソリューションに積極的に取り組んできた。それらの中にはスナップショット、リモートミラーリング、NASにおけるOracleデータベースとストレージとの相互動作認定プログラム OSCP(Oracle Storage Compatibility Program)や、データのストライピングとデータベース配置の最適化検証プロジェクトであるSAME(Striping And Mirroring Everything)、ストレージとの連携によりデータの可用性向上をめざしたH.A.R.D Intiative(Hardware Assisted Resilient Data)などがある。
 
 ストレージの仮想化テクロノジとしてOracle Database 10gから登場したASM(Automatic Storage Management)は、SAMEプロジェクトが生んだ果実である。これまで多大な作業負荷がかかっていたデータベースの物理的設計部分を、Oracleが自ら担えるようになった。これによりパフォーマンスが向上するだけでなく、ストレージの追加/削除/移行といった管理作業、それに伴うチューニング作業、領域管理作業が大幅に軽減される。

ASMの概要。データ・ファイルやファイル・システムなど物理的な構成の設計をASMが自動で行う (クリックで拡大します。提供:日本オラクル)

   オラクルのメッセージは“RAC、ASMを使えばグリッドが実現”

 ASMによって、データのストライピング、ミラーリングはOracle側で行えるようになるが、これはストレージ・ハードウェアによる管理を無力化するものではない。むしろ両者は補完しあう関係になる。現在オラクルは、世界の有力ストレージ・ベンダ数社と、そのベストプラクティスというべきものを構築しつつある。
 
 SEにRACが同梱されたように、ASMもEE、SEに同梱され、すべてのプラットフォームでサポートされる。エントリレベルのシステムからハイエンド・システムまですべてのレンジで、スマートなストレージ管理が可能になる。「すべてのユーザーにRAC、およびASMを届ける」、そして、“RAC、ASMを使えばグリッドが実現する”がオラクルが伝えたいメッセージなのである。

(次回は4月20日に「Oracle 10gのマイグレーション&アップグレード機能」を公開予定です)
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