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モバイルDB シェア68%を誇る SQL Anywhere Studioを徹底解剖 〜PDA向けエンジンAdaptive Server Anywhere for Windows CEと Ultra Lightを使いこなす〜 サイベース株式会社
2000年ごろから、携帯端末の市場は大きく変化してきた。それ以前は、従来型すなわち移動電話としての機能にメールやインターネットの機能を付け加えた携帯電話や、手帳の機能にメールやインターネットの機能を付け加えたPDAがコンシューマ製品として市場をにぎわせていた。しかし、ここに来て企業の情報システムに利用できるエンタープライズ製品が新しいPDAとしてリリースされてきている。例えばシャープのザウルスやカシオ計算機のカシオペア、東芝のGenio、日本電気のPocketGearなどだ。これらのPDAの特徴として、
などが挙げられる。すなわち、これらの機能が実現できたことで、企業の情報システムに利用できる環境が整ってきたといえよう。また、ここで紹介するiAnywhere Solutionsのデータベース製品もWindows CEあるいはPocketPC上で動作し、企業が情報システムにPDAを取り込むのに必要な条件を満たしている。すなわち、eMbedded Visual BasicやeMbedded Visual C++を利用し、アプリケーションを開発でき、かつ企業内部のサーバのデータベースに容易にアクセスできる環境を提供している。
企業におけるワイヤレス環境の導入には、多くの問題が控えている。種類の異なる通信ネットワークとプロトコル、さまざまな携帯機器、各種OSが混在する企業システムで、きちんと通信を行うようにするのは大変な作業だ。だからといって、それぞれを固定したシステムに統一してしまうと、将来の拡張性に欠けてしまう。現状では、ゼロからワイヤレスシステムを立ち上げるには、時間的、費用的コストをそれなりに覚悟しなければならない。本当は、既存のシステムと機器を利用して、すぐにでもワイヤレス環境を実現し、仕事に活かしたいのに、である。 iAnywhere Solutionsは、そのようなさまざまな環境のお客様に、確実に、スピーディにモバイル&ワイヤレス環境を提供し、世界トップシェアを誇るテクノロジで、日々進化するビジネスを強力にバックアップしている。 今回ご紹介するiAnywhere Solutionsの製品「SQL ANYWHERE STUDIO(Version7)」には、Windows CE上で稼動するデータベースエンジンが2種類含まれている。
本稿では、これら2つのデータベースエンジンの特徴を紹介・比較し、Windows CE上で使用する際の基礎情報を提供したい。
Adaptive Server Anywhere for CE/PocketPC(以下、ASA for CE)は、Adaptive Server AnywhereのWindows版とほぼ同様の機能を備えているが、含まれていない機能も若干存在する。以下にASA for CEの概要と特徴を述べる。
ASA for CEでは、データベースとの接続に、以下の3つのインターフェイスが使用できる。
CE側のデータベース内容を操作したい場合は、データベースファイルをPCへコピーし、Interactive SQL(対話型SQL実行環境)を使用して操作できる。
開発には、前述のデータベース接続インターフェイスをサポートする言語を使用する必要がある。また、Windows CE上で動作させるための開発ツールとしては、eMbedded Visual Basic、eMmbedded Visual C++ がある。
オフラインバックアップをファイルコピーで行うことが可能。また、CE端末とPCをTCP/IP接続することで、オンラインバックアップや、バックアップファイルとトランザクションログを用いたリカバリも可能。
ASA for CEでは、データベースへアクセスするたびに、最適なアクセスパスを導き出す。
統合データベースとのデータレプリケーションには、SQL RemoteとMobile Linkが使用可能である(それぞれレプリケーション製品の特徴は表1参照)。
CEデバイスには、ユーザーアプリケーションとデータベース、データベースへの接続情報をそれぞれ配布することになる。配布コストを抑えるためには、インストールプログラムを作成して配布するのが現実的な手段だろう。
データベースを起動する際に、キャッシュサイズを指定するなどのチューニングを行うことが可能。
Ultra Lightは、各アプリケーションに特化したカスタム・データベースである。C++で開発した場合、対象アプリケーションで使用するデータベースアクセス処理を前処理して、データベース・スキーマの定義に必要なコードが含まれたソースファイルを生成する。そして、生成したソースファイルとアプリケーションソースファイルを一緒にコンパイルすることで、データベースを組み込んだUltra Lightアプリケーションが作られる。非常に省容量だが、ASA for CEと比べて使用可能な機能が制限されている。
Ultra Lightデータベースは、アプリケーションに呼び出される関数のライブラリとなる。C++を使用してアプリケーションを構築する場合、このエンジンにはDLLとしてアクセスするか、静的にリンクされたライブラリからアクセスする。Javaを使用してアプリケーションを構築する場合は、JARファイルに格納されているJavaバイトコードからアクセスする。
開発言語としてC++、Javaが使用できる。また、それらのアプリケーションをWindows CE上で動作させるための開発ツールとして、eMbedded Visual C++、Sybase PowerJやSun JDKを使用可能。
Ultra Lightデータベースエンジン自体にはバックアップ機能がない。バックアップ方法としては、統合データベースとの同期を使うことになる。データベースをリストアするためには、空のデータベースを作成し、統合データベースと同期する。 また、メディア障害に対する保護機能がないため、格納されているデータが破損した場合を考慮して、定期的に同期することが推奨される。
Ultra Lightデータベースエンジンは、コンパイルの時点でSQL文を解析し、最適なデータベースへのアクセスパスをアプリケーションに組み込む。そのため、Ultra Lightデータベースへアクセスする際に、SQL文の解析、クエリ最適化を行うことはない。
統合データベースとのデータレプリケーションには、Mobile Linkを使用することができるが、SQL Remoteは使用できない。
作成したUltra LightアプリケーションをCEデバイスへコピーする。
データベースのチューニングを行うことはできない。
一度作成したUltra Lightデータベースのスキーマを変更するには、アプリケーションの新規バージョンを構築する必要がある。またUltra Lightアプリケーションで使用するSQLは、静的SQLでなければならない。ストアドプロシージャやトリガも使用することはできない。
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