アクセシビリティ

accessibility / 接近可能性 / 可触性 / 近接性


 コンピュータを含むさまざまな機器や建築物などが利用者にとって容易に利用可能な状態にあること。特に障害者や高齢者、非熟練者などでも利用できるか否かを表す場合に用いられる。

 accessibilityは「近づきやすさ」「アクセスのしやすさ」をいい、米国のANSI規格や建築障壁法(1961年)などでは、建築物にスロープなどを設置して車いす使用者でも到達(アクセス)できるようにするという概念として使われていた。1984年には連邦レベルの建築物設計基準として「アクセシビリティ統一連邦基準(UFAS)」が制定されている。

 これらは差別禁止の面から規定されたもので、転じて建築物以外の製品・サービスでも、利用者にとっての物理的障壁をなくして、特別な努力や追加措置なしに到達・利用できるようにする考え方に対して使われるようになった。類似する概念にユーザビリティ(製品・サービス本来の用途でユーティリティを得ることができる)、バリアフリー(物的・心理的障壁をなくす)がある。

 コンピュータやソフトウェアに関するアクセシビリティのガイドラインが各種団体・民間企業などで策定されつつある。ISO(国際標準化機構)では「ISO/ TS 16071 ヒューマンシステムインタラクションの人間工学の指針」、Webページのアクセシビリティ指針としては、W3Cの「WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)」、米国リハビリテーション法などが知られる。

 日本では2004年6月20日に情報通信におけるアクセシビリティの規格として、「JIS X 8341:2004 高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス」が制定されている。なお、この規格番号には「やさしい」の意が込められているという。

参考文献

  • 『WebアクセシビリティJIS規格完全ガイド──ウェブコンテンツJIS「X 8341-3」徹底解説:自治体・公共機関・企業のためのバリアフリーなWebサイトの作り方〈改訂版〉』 アライド・ブレインズ=編/安藤昌也=監修/日経BP社/2008年7月
  • 『ウェブ・ユーザビリティ&アクセシビリティ・ガイドライン──誰もが使いやすく、アクセスしやすいウェブサイトをデザインするための80の指針』 石田優子=著/毎日コミュニケーションズ/2003年4月

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