原単位(げんたんい)情報システム用語事典

basic unit / cost unit / specific consumption

» 2007年01月16日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 生産や販売、生活などの活動を行うとき、一定量の活動成果を得るのに使用・排出される要素(原材料・エネルギー・各種サービス・所要時間・廃棄物など)の数量。活動の効率性を示す指標として用いられる。また原価計算や作業管理などにも使用される。

 一般に鉱工業では、原単位を指標として生産性を管理している。例えば「高炉で1トンの銑鉄を生産するのに必要なコークス量」といったようなものである。ほかにも企業全体の合理化・効率化、社会におけるエネルギー効率や環境負荷の指標など、さまざまな分野・目的で使われており、「単位輸送量当たりの原油使用量」「建物の延べ床面積当たりの水消費量」「営業利益1億円当たりの二酸化炭素排出量」「1人1日当たりの家庭ごみ排出量」なども原単位と呼ばれる。

 原単位は単位をそろえることで、企業・自治体の活動同士を原単位したり、異なる手段の効率(鉄道・自動車・航空機のエネルギー効率など)を比較できる。省エネルギーや環境対策のために、目標値や規制値となる原単位が設定されることも多い。

 また原単位は、原価管理の基礎情報としても用られる。実績値としての実績原単位に加えて標準原価計算の基礎となる標準原単位の値を設定すれば、実績値との比較から原価管理を行うことができる。システム開発で、サーバ・ハードウェアのサイジングのために所定の処理をn回行った場合のCPU時間を測定したり、ソフトウェア開発の工数見積もりにおいてファンクションポイント当たりの作業時間を定めたりするのも、これに類する。

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