バズマーケティング

buzzmarketing


 くちコミ・マーケティングの1つ。売り込みたい製品やサービス、ブランドが人的ネットワークやオンライン・ネットワークにおいて、話題になるように図るマーケティングアプローチをいう。

 バズ(buzz)とはハチがブンブンと飛び回っている様子のことで、転じて「人々がうわさし合っている」「あちこちに喋って回る」状況を示す。このバズを発生させるため、消費者やマスコミの注意を引き、話題にする価値があると思わせる各種の施策・活動がバズマーケティングである。

 従来型の「マーケティング」は消費者・顧客が“購買行動”を起こすことを目的とするのに対して、バズマーケティングは人々が“話題にする”ことを目的にする。バズ・マーケティング界の第一人者とされるマーク・ヒューズ(Mark Hughes)は、著書『Buzzmarketing』(2005年)で「人々が話題にしたくなるような物語を提供すること」が重要だとし、そうした物語を作るポイントとして「6つのボタン」――タブー(下品なジョークなど)、一風変わったこと、突飛なこと、おもしろおかしいこと、ずば抜けていること、秘密(暴かれたものを含む)――を挙げている。

 従来の普及学/コミュニケーション論でも「オピニオンリーダー」「インフルエンサー」「アーリーアダプター」と呼ばれる、影響力の強い人に情報を伝えることが重要とされてきた。その意味では、バズマーケティングは特に奇を衒(て)った手法だとはいえず、パーソナルメディア(電子メール、電子掲示板、携帯電話)の普及という環境変化に合わせて、マスメディア偏重の一方的な情報提供を見直し、市場との対話や相互作用を重視するものといえるだろう。

 バズマーケティングに似た概念にバイラル・マーケティングがあるが、これは企業からの情報伝達にマスメディアでなく、くちコミやパーソナルコミュニケーションを利用してマーケティング・メッセージが自然増殖することを図るもので手段や仕組みに焦点が当たっていたのに対し、バズマーケティングは人々の注目を集め、信頼を得たうえで、それらの人々にさらなる情報発信をしてもらうことを目的とする点が異なる。

参考文献

  • 『クチコミはこうしてつくられる――おもしろさが伝染するバズマーケティング』 エマニュエル・ローゼン=著/浜岡豊=訳/日本経済新聞社/2002年1月(『The Anatomy of Buzz: How to Create Word of Mouth Marketing』の邦訳)
  • 『バズ・マーケティング――クチコミで注目を確実に集める6つの秘訣』 マーク・ヒューズ=著/依田卓巳=訳/ダイヤモンド社/2006年3月(『Buzzmarketing』の邦訳)
 
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記号 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
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