クリティカルパス
critical path / 最長経路 / 臨界経路
生産工程やプロジェクトなどで、お互いに従属関係(前工程が終わらないと次工程に進めないなど)にある複数の作業のうち、開始から終了までをつなぐ時間的余裕のない一連の作業の集まりのこと。工程全体/プロジェクト全体の所要期間やリードタイムを決定する。
プロジェクト・スケジュールをネットワーク図で表現したとき、プロジェクト全体の作業開始から終了までをつなぐ、まったく遊び時間のない経路が少なくとも1本できる。この最長経路がクリティカルパスである。
クリティカルパス上にない作業は、遅れが出ても余裕(フロート)の範囲内であればプロジェクト全体のスケジュールには影響しない。しかしクリティカルパス上の作業が遅延すると、プロジェクト全体の納期を遅らせてしまうことになる。逆にクリティカルパスが短縮できるとプロジェクト期間も短縮できる。このため、生産管理/プロジェクト管理においては特に重要な管理対象である。
また、業務やプロジェクトのプロセス以外に、半導体プロセッサの回路においても、最も長く信号の伝送遅延が大きい配線経路をクリティカルパスという。マイクロプロセッサの性能は、クリティカルパスに沿う命令を実行する時間で規定される。
これらが転じて、俗にそれが止まればすべてが止まってしまうもの、仕事やプロジェクトの成否を決定的に左右するリスク要因といった意味で使われる場合もある。
なお、医療・介護・福祉分野でも、検査・治療・入院などの計画を明示的にして在院日数短縮や患者の安心感を得る手法として応用されており、これはクリニカル・パス、ケア・マップともいう。
参考文献
- 『計画の科学――どこでも使えるPERT・CPM』 加藤昭吉=著/講談社・ブルーバックス/1965年4月
- 『PERT・CPM〈改訂〉』 関根智明=著/日科技連出版社・ORライブラリー 11/1973年10月
- 『使える計画技法PERT/CPM――プロジェクトを成功させる科学的プランニング』 加藤昭吉=著/PHP研究所/1999年9月
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