カスタマロイヤリティ(かすたまろいやりてぃ)情報マネジメント用語辞典

customer loyalty / カスタマロイヤルティ / 顧客ロイヤリティ / 顧客忠誠度

» 2006年08月10日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 顧客が、製品やサービスの購入先を特定の企業(店舗・販売員)やブランドに定めて、みだりに変えないこと。「○○を買うなら××」と決めている顧客が持つ心理的状態あるいは経済合理的意思決定をいう。マーケティングではその高低・強弱の度合いがテーマとなる。

 ロイヤリティとは忠誠心・愛着心の意味で、特定の企業や商品に特別な愛着を持ったり、満足感や信頼を寄せたり、あるいは繰り返し買うことに何らかのメリットを感じたりすることにより、顧客の心(企業顧客の場合は意志決定過程)に作り出される状態である。

 一般に新規の顧客開拓や集客には高いコストが掛かる。それに対して、いつも購買をしてくれる「お得意さま」「常連客」はマーケティング・コストが低く、企業はその分だけ高い利益を得ることができる。さらに非常に高いロイヤリティを持つ顧客は、自分の気に入った商品の購入を勧めるといった、ありがたい行動を取ることもある。そのため、企業にとってカスタマロイヤリティの向上は重要な課題となる。

 カスタマロイヤリティの向上を目指すうえで重要なのは、ターゲットとなる顧客を絞り込み、その顧客満足を向上することである。「あのメーカーの製品は、丈夫でアフターサービスも安心」「あの店なら探していたものを見つけることができる」といった顧客の期待に応え、それを継続することで信頼を得ることがカスタマロイヤリティの獲得につながる。顧客との長期的な関係構築がポイントであるため、顧客絞り込みにおいては“うつろいやすい期待”ではなく“より本質的な期待”とすることが大切である。

 また、コモディティ化して差別化が難しい商品などでは、常連客に対してポイントや値引きなどの特典を提供するFSP(frequent shoppers program)などもカスタマロイヤリティの向上の手段として挙げられる。

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