データマート(でーたまーと)情報マネジメント用語辞典

data mart /datamart

» 2003年08月26日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 データウェアハウスに保存されたデータの中から、部門や個人の使用目的に応じて特定のデータを切り出して整理し直し、別のデータベースに格納したもの。

 セントラル・データウェアハウスが企業全体のデータを統合管理するものなのに対して、特定の部門やユーザーの業務ニーズに合わせて必要なデータだけを抜き出したデータウェアハウス・サブセットといえる。

 データウェアハウスは、基幹システムから取得した生データである“詳細データ”と、検索・分析要求に効率的に応じるための“要約データ”を提供するが、このうち要約データは、ユーザーの分析視点や手法によって異なるものが用意されなければならない。

 そこでセントラル・データウェアハウスから、用途に応じてデータを分けたものがデータマートである。経営者・経理部門・開発部門・マーケティング部門などデータ分析を行うユーザーごとに構築された、データ分析専用のデータベースともいえる。そのため、分析ツールや視覚化ツールもその分析業務に最適なものを用意することができ、取り扱うデータのサイズを小さくすることで、それらツールの処理効率も向上する。 また、処理特性の異なる要求がデータウェアハウスに集中するのを避ける目的でも作成され、データウェアハウスサーバとは別にデータマート専用のサーバを設置することが多い。

 定義としては全体(セントラル・データウェアハウス)の一部という位置付けになるが、現実には部門のニーズにあわせて必要最低限のデータマートを構築し、これを組織横断的なデータウェアハウスに発展させていくといったアプローチが、ビジネス・インテリジェンス導入の堅実な進め方だともされる。

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