デスマーチ

death march


 適切なマネジメントやメソドロジの欠如により、開発現場に極端に大きな負担を強い、それにもかかわらず高い確率で失敗することが予測されるソフトウェア開発プロジェクトのこと。最終的なプロジェクトの失敗(死)に向かって、プロジェクトメンバーが苛酷な状態で努力(行進)している状況を指していう。

 デスマーチ・プロジェクトは、プロジェクトサイズに対して投入するリソース(開発者の人数、技術レベル、予算、日程)が不足している場合に発生する。したがって、頻繁な仕様変更、不正確な見積もり、非現実的な納期設定などが直接的な原因となる。

 典型的なデスマーチ・プロジェクトでは、無理なスケジュールにより苛酷な作業を強いられたプロジェクトメンバーがやがて体調を崩したり(最悪の場合、過労死したり)、あるいは退職する者が現れ、そのため開発現場のリソースはさらに不足するという悪循環が始まる。スケジュール変更などの会議ばかりが多くなり、人手不足を補うための新規メンバーも教育や訓練、コミュニケーションの工数が不十分となるために戦力化できず、無理な態勢のままプロジェクトは破綻へ向かっていく。

 この言葉を広めたエドワード・ヨードン(Edward Yourdon)氏は、著書「Death March: The Complete Software Developer's Guide to Surviving "Mission Impossible" Projects」(1997年)の中で、デスマーチ・プロジェクトの定義として次の項目を挙げている。

  1. 与えられた期間が、常識的な期間の半分以下である
  2. エンジニアが通常必要な半分以下である
  3. 予算やその他のリソースが必要分に対して半分である
  4. 機能や性能などの要求が倍以上である

参考文献

  • 『デスマーチ――なぜソフトウエア・プロジェクトは混乱するのか』 エドワード・ヨードン=著/松原友夫、山浦恒央=訳/トッパン/1998年1月(『Death March』の邦訳)
  • 『デスマーチ――なぜソフトウエア・プロジェクトは混乱するのか〈第2版〉』 エドワード・ヨードン=著/松原友夫、山浦恒央=訳/日経BP社/2006年5月(『Death March』の邦訳)
 
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