米国の社会学者エベレット・M・ロジャーズ(Everett M. Rogers)が最初に使った言葉で、その著書『Diffusion of Innovations』(初版は1962年)で知られるようになった。ロジャーズは、イノベーション(まだ普及していない新しいモノやコト)がどのように社会や組織に伝播・普及するのかの実証的研究を行い、採用時期によって採用者を5つのカテゴリに分類した。その2番目がアーリーアダプターである。
ロジャーズのモデルは、マーケティングやリサーチの分野でさまざまに発展、カスタマイズされて、各種の方法論が生み出されている。例えば、米国のマーケティング・コンサルタント ジェフリー・A・ムーア(Geoffrey A. Moore)は、『Crossing the Chasm』(1991年)でロジャーズ・モデルをベースにハイテク市場を分析、初期市場を形づくるビジョナリー(アーリーアダプター)と、主要市場となるプラグマティスト(アーリーマジョリティ)の間にはキャズムがあり、ほかの産業とは異なるマーケティング・アプローチが必要だという「キャズム理論」を提唱している。
参考文献
『技術革新の普及過程』 エベレット・M・ロジャーズ=著/藤竹暁=訳/培風館/1966年(『Diffusion of Innovations』の邦訳)
『イノベーション普及学』 エベレット・M・ロジャーズ=著/青池慎一、宇野善康=訳/産能大学出版部/1990年(『Diffusion of Innovations. Third Edition』の邦訳)
『キャズム――ハイテクをブレイクさせる「超」マーケティング理論』 ジェフリー・ムーア=著/川又政治=訳/翔泳社/2002年1月(『Crossing the Chasm: Marketing and Selling High-Tech Products to Mainstream Customers』の邦訳)