IDEF (Integrated DEFinition methods)
アイデフ / 統合化定義方法論
複雑な対象を簡明かつ正確に分析、理解、合意できるように開発された構造化分析/設計技法の1つで、複数の概念・規約・モデリング言語からなる手法群である。コンピュータ・ソフトウェアの設計、構築、運用のほか、ビジネスプロセスを図示して企業活動の分析に利用される。1980〜1990年代には、業務改革(BPR )、コンカレント・エンジニアリング 環境の構築、CALSの推進などに広く活用された。
基本的には記号を線でつないで対象の構造を記述するプロセス指向の図式表現ツールで、複数の情報タイプを扱うことで、さまざまな特性を持つ対象を異なる視点から表現することができるようになっている。
IDEFはもともと、1973年に米国空軍で始まったICAM(Integrated Computer Aided Manufacturing)と呼ばれるプログラムの中で開発された(当初の名称は、ICAM Definition Language)。このプログラムは、空軍装備品(軍用機など)のコンピュータ統合製造システム(CIM)構築を目指したものである。
最初に「IDEF0」「IDEF1」「IDEF2」が定義され、1983年にはICAM下の異種混合環境でのシステム構築を研究するプロジェクトであるIISSの中でIDEF1を拡張した「IDEF1X」が定義された。
1993年には米国商務省の標準技術研究所(NIST:National Institute of Standards and Technology)でIDEF0がFIPS 183として、IDEF1XがFIPS 184としてFIPS(連邦情報処理規格)化され、名称も「Integration DEFinition」(統合化標準定義)となっている。また、IDEFは公的資金(米国民の税金)によって開発されたことから、パブリックドメインの扱いとなっている。
こうしたことから、IDEF0およびIDEF1/1Xは多くのモデリングツールやBPM ツールにサポートされている。また、IDEF1Xはデータベース設計記法(ERD )の事実上の標準となっている。
その後、IDEFユーザーグループ(現在はISEE:International Society for Enterprise Engineering)を中心に議論が続けられ、IDEFファミリとして拡張していく方向が示されている。その一部はすでに米国空軍のIICE(Information Integration for Concurrent Engineering)プロジェクトなどによって開発され、「IDEF3」「IDEF4」「IDEF5」として追加されている。
IDEFファミリ(計画含む)
IDEF0
Function modeling(機能モデリング)
IDEF1
Information Modeling(情報モデリング)
IDEF1X
Data Modeling(データモデリング)
IDEF2
Simulation Modeling(動的シミュレーション・モデリング)
IDEF3
Process Description(プロセス記述)
IDEF4
Oriented Design(オブジェクト指向型設計)
IDEF5
Ontology Description Capture(概念整理)
IDEF6
Design Rationale Capture(設計意図表現)
IDEF8
User Interface Modeling(ユーザーインタフェースモデリング)
IDEF9
Scenario-Driven IS Design(シナリオ駆動情報システム設計仕様)
IDEF10
Implementation Architecture Modeling(実行構造モデリング)
IDEF11
Information Artifact Modeling(情報加工モデリング)
IDEF12
Organization Modeling(組織モデリング)
IDEF13
Three-Schema Mapping Design(3層スキーママッピング設計)
IDEF14
Network Design(ネットワーク設計)
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