ネットワーククラウド(ねっとわーくくらうど)情報システム用語事典

network cloud / ネットワークの雲

» 2007年11月20日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 通信ネットワークにおける表現の1つで、トポロジーや通信経路などを捨象して、接続可能であることが表されたネットワーク・グループのこと。一般に、内部が隠ぺいされ、ブラックボックスとして入出力のみが示されたインターネットないしTCP/IPネットワークのことで、ネットワーク図では雲形の記号で描画される。

クラウドとして表現されたインターネット

 インターネットワーキングと総称される技術では、ネットワークの接続・中継に必要な機能(規約)を階層的に分割して標準化することで、各層における差異を同一階層で吸収し、異なる技術で実装されたネットワークやコンピュータの相互接続を実現する。この階層化通信モデルによって、2階層以上離れたネットワーク階層について、一切考慮する必要がなくなる。

 これをユーザーやアプリケーションなどの上位層から見ると、下位のネットワークがどのような物理的/論理的構成で、どのような経路でパケットが届けられるのかを意識することなく、始点ノードと終点ノードの通信が可能という環境が得られることを意味する。この視点で見たときの、ブラックボックス化されたネットワークを表す概念が「ネットワーククラウド」である。単に「クラウド」「雲」ともいう。

 対象としているネットワークがLANの場合は「LANクラウド」、WANの場合は「WANクラウド」といい、それらの最上位に当たるインターネット(Internet)は「インターネットクラウド」(インターネットの雲)ということがある。ネットワーク機器やソフトウェアのメーカーには、特定のネットワーク管理単位として「クラウド」の語を使うところもある。

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