picking / 集品
物流用語で、注文や出荷指示に応じて、対象となる品物を保管場所から選んで取り出すこと。
ピッキング方法には、大別してシングルピッキングとトータルピッキングがある。シングルピッキングとは、注文(オーダー)ごとに品物を集めて梱包する方法で、オーダーピッキングともいう。ピッキングしたものをすぐに出荷できる点が利点だが、ピッキング作業者の移動距離が長くなる。
一方のトータルピッキングは、複数のオーダーをまとめてピッキングする方法で、マルチピッキングともいう。ピッキング作業自体は効率的に行えるが、ピッキングした品物を荷さばき場などで出荷先別に仕分ける必要がある。内容や量に応じてオーダーを集約してピッキングを行い、その後で仕分けを行う方法を種まき方式、シングルピッキング同様に出荷先別に品物を順次取り出してくる方法を摘み取り方式という。
倉庫や物流センターにおける作業の6〜7割はピッキングなどの出荷作業といわれている。ピッキングを効率的に行うには、取り扱う品物やオーダーの特性によって在庫管理の方法や保管場所を工夫する必要がある。また、ITを利用したピッキングシステム(デジタルピッキングシステム)を使う例も増えている。
▼『物流改善の進め方――コストを下げ、品質を上げる』 角井亮一=著/かんき出版/2007年2月
▼『物流効率化の新常識』 波形克彦=著/PHP研究所/2008年12月
▼『オーダーピッキングシステムハンドブック――多品種少量ピッキングの自動化・システム化への対応と』 鈴木震=著/流通研究社/1994年5月
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