SCM (supply chain management)

エスシーエム / サプライチェーン・マネジメント / 供給連鎖管理


 主に製造業や流通業において、原材料や部品の調達から製造、流通、販売という、生産から最終需要(消費)にいたる商品供給の流れを「供給の鎖」(サプライチェーン)ととらえ、それに参加する部門・企業の間で情報を相互に共有・管理することで、ビジネスプロセスの全体最適を目指す戦略的な経営手法、もしくはそのための情報システムをいう。

 企業にとっての具体的な目的は、納期短縮・欠品防止による顧客満足の向上、流通在庫を含む在庫・仕掛品の削減によるキャッシュフローの最大化などが挙げられる。

 SCMというコンセプトの根幹には、サプライチェーンの鎖の1つ1つ(サプライヤ)の個別最適ではなく、“全体最適”を図るということがある。最終需要や販売力が弱いのに、製造単価を下げるためといって生産量を増やしても不良在庫を増やすことになり、逆に強力な販売網を構築しても、部品不足や生産計画の不備により商品供給ができなければ販売機会を喪失することになる。この無駄をいかに解消するかがSCM実践のテーマである。

 SCMソリューションの基本形は、POSデータなどの販売実績情報から需要予測を行い、これをベースに生産計画・在庫計画・販売計画および補充計画を同期・最適化し、それら計画に沿った生産や物流を行うといったものだが、そのためには各サプライヤが、できるかぎりリアルタイムに近く、精度の高いデータを相互にやり取りする仕組みを構築する必要がある。

 情報システムとしてのSCMの構築方法はさまざまだが、ERPシステム(特に製造支援系ERPパッケージMRP)が基盤として利用されることが多い。SCM構築用パッケージソフトも多数あり、一般的に計画系(SCP:supply chain planning)と実行系(SCE:supply chain execution)に分類される。

 SCMというコンセプトはロジスティクス研究から生まれてきたもので、文献上の初出はブーズ・アレン・アンド・ハミルトンのキース・R・オリバー(Oliver R. Keith)とマイケル・D・ウェバー(Michael D.Webber)が1982年に発表した「Supply-chain Management: Logistics Catches up with Strategy」だとされる。繊維業界でいう「クイックレスポンス(QR)」、加工食品業界でいう「ECR」などとも基本的な考え方はほぼ共通している。

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