持続的技術

sustaining technology


 競争市場において製品やサービスを継続的に改善・改良し、性能を向上させていく技術のこと。ハーバード・ビジネススクールのクレイトン・M・クリステンセン(Clayton M. Christensen)が論じたイノベーションのジレンマに登場する用語で、破壊的技術の対概念である。

ここでいう「技術」は、労働力・資本・原材料・情報などの経営資源を投入して、より価値の高い製品・サービスを生み出すプロセス全般を意味する

 何らかの製品やサービスが発売されて顧客に受け入られると、事業機会を見た別の事業者が競合製品を投入して競争市場が形成される。こうした市場では製品が世代を経るごとに、顧客ニーズ(価値基準)に沿って性能・機能・品質を向上・改善していかなければ、生き残っていくことができない。こうした性能向上のための技術が持続的技術である。持続的=sustainとは「維持する」「保つ」を意味しており、市場地位を維持するための技術といえる。

 企業が開発する技術・改善・改良・工夫の多くが、この持続的技術である。

参考文献

  • 『イノベーションのジレンマ──技術革新が巨大企業を滅ぼすとき〈増補改訂版〉』 クレイトン・クリステンセン=著/玉田俊平太=監修/伊豆原弓=訳/翔泳社/2001年7月(『The Innovator's Dilemma: When New Technologies Cause Great Firms to Fail』の邦訳)
  •  『イノベーションへの解──利益ある成長に向けて』 クレイトン・クリステンセン、マイケル・レイナー=著/玉田俊平太=監修/櫻井祐子=訳/翔泳社/2003年12月(『The Innovator' s Solution: Creating and Sustaining Successful Growth』の邦訳)
  •  『明日は誰のものか──イノベーションの最終解』 クレイトン・M・クリステンセン、スコット・D・アンソニー、エリック・A・ロス=著/宮本喜一=訳/ランダムハウス講談社/2005年9月(『Seeing What's Next: Using the Theories of Innovation to Predict Industry Change 』の邦訳)
  •  『イノベーションへの解──イノベーターの確たる成長に向けて 実践編』 スコット・アンソニー、マーク・ジョンソン、ジョセフ・シンフィールド、エリザベス・アルトマン=著/栗原潔=訳/翔泳社/2008年9月(『The Innovator's Guide to Growth: Putting Disruptive Innovation to Work 』の邦訳)
 
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