UP (Unified Process)

ユーピー / 統一プロセス / 統一ソフトウェア開発プロセス


 ユーザーが求める高品質のソフトウェアを効率的に開発するためのガイドラインとして、1990年代初頭に有力だった3つのソフトウェア開発方法論を統合して作られたソフトウェア開発プロセス。

 1990年代、さまざまなオブジェクト指向開発方法論が乱立しており、統一的なソフトウェア開発手法が求められていた。有力な方法論の提唱者であったグラディ・ブーチ(Grady Booch)とジェームス・ランボー(James E. Rumbaugh)は米ラショナルソフトウェア(現IBM Rational)で方法論統一の作業を始め、1995年に「Unified Method 0.8」をリリースした。さらにイヴァー・ヤコブソン(Ivar Jacobson)が加わって作業が続けられたが、手法の統一化に対する反対意見が多いこともあって、標準化については表記法に限定し、1996年に「UML 0.9」「UML 0.91」を公表した。一方、3人の手法を統合したプロセスはラショナル社の名を冠して、「Rational Objectory Process 4.0」として発表された。

 ブーチ、ランボー、ヤコブソンはその後もObjectoryの拡張を続け、汎用的なプロセスフレームワークを開発、1998年の著書『The Unified Software Development Process』で公表した。これが「統一プロセス」ないし「統一ソフトウェア開発プロセス」と呼ばれるフレームワークである。なお同年、ラショナル社は同社ツールの使用を前提した、UPの具現化である「Rational Unified Process 5.0」(RUP)を発表する。

 UPはRUP同様、ユースケース駆動、アーキテクチャ中心、反復的インクリメンタルな開発プロセスである。UPとRUPを特に区別せず、UP/RUPと表記する場合もある。

参考文献

  • 『UMLによる統一ソフトウェア開発プロセス――オブジェクト指向開発方法論』 イヴァー・ヤコブソン、グラディ・ブーチ、ジェームズ・ランボー=著/日本ラショナルソフトウェア=訳/藤井拓=監修/翔泳社/2000年3月(『The Unified Software Development Process』の邦訳)
  • 『入門 統一プロセス』 ケンドール・スコット=著/テクノロジックアート=訳/長瀬嘉秀、今野睦=監訳/ピアソン・エデュケーション/2002年10月(『The Unified Process Explained』の邦訳)
 
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