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ユーザーエクスペリエンス

user experience / ユーザー体験


 製品やサービスの使用・消費・所有などを通じて、人間が認知する(有意義な)体験のこと。製品やサービスを利用する過程(の品質)を重視し、ユーザーが真にやりたいこと(本人が意識していない場合もある)を「楽しく」「面白く」「心地よく」行える点を、機能や結果、あるいは使いやすさとは別の“提供価値”として考えるコンセプト。

 認知心理学者で、かつて米国アップルコンピュータ(現アップル)でユーザーエクスペリエンス・アーキテクトの肩書きを持っていたドン・ノーマン(Dr. Donald Arthur Norman)が、「ヒューマン・インターフェイス」や「ユーザビリティ」よりも、さらに幅広い概念を示すために造語したものが由来とされる。

 同博士が共同設立者でもあるコンサルティング会社のニールセン・ノーマン・グループでは、「エンドユーザーと、会社およびそのサービス、製品との相互作用のあらゆる面を含んでいる。典型的なユーザーエクスペリエンスの第一要件は、つまらぬいらいらや面倒なしに、顧客のニーズを正確に満たすことであり、次に所有する喜び、使用する喜びとなる製品を生産するといった簡単、簡潔なことである」と定義している。

 ITの分野では、コンピュータの使い勝手にまつわる話で登場するほか、Webサイトを使うこと自体に、「楽しい」「うれしい」という経験ができるようにデザインすることで、そのサイトへのリピート率が上がり、ビジネス上有利になるといった文脈で語られることが多い。

 またマーケティングの分野では、ユーザーエクスペリエンス自体に経済的価値があるとして、B・ジョセフ・パイン2世(B. Joseph Pine II)やジェームズ・H・ギルモア(James H. Gilmore)、バーンド・H・シュミット(Bernd H. Schmitt)などが「経験価値」という概念を提唱している。

参考文献

  • 『経験経済――エクスペリエンス・エコノミー』 B・J・パイン、J・H・ギルモア=著/電通「経験経済」研究会=訳/流通科学大学出版/2000年
  • 『経験価値マーケティング――消費者が「何か」を感じるプラスαの魅力』 バーンド・H・シュミット=著/嶋村和恵、広瀬盛一=訳/ダイヤモンド社/2000年
  • 『経験価値マネジメント――マーケティングは、製品からエクスペリエンスへ』 バーンド・H・シュミット=著/嶋村和恵、広瀬盛一=訳/ダイヤモンド社/2004年
 
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