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» 2000年10月19日 00時00分 公開

PostgreSQLで作るLinuxデータベース(2):PostgreSQLをコマンドラインで操作する

PostgreSQLはソースコードをコンパイルして簡単にインストール可能だ。今回はインストールから初期化、そしてコマンドラインツール「psql」を利用してデータを追加する手順について解説する。

[宗近龍一郎,株式会社デジタルデザイン]

ソースからインストール

今回のおもな内容

  • ソースからインストール
  • コンパイルとバイナリのインストール
  • PostgreSQLの初期化
  • コマンドラインからデータベースを作成
  • データベースオブジェクトを操作する
  • テーブルにデータを追加
  • select文で検索
  • psqlで使えるコマンド一覧

 PostgreSQLは、LinuxやFreeBSDおよび一部の商用UNIXでは、パッケージシステムを用いて簡単にインストールすることも可能です。ただしRedHat系のLinux(RedHatやTurbo Linux、Vine Linuxなど)では、/usr直下のディレクトリ(/usr/binや/usr/lib)にファイルが配置されて、後でメンテナンスする場合などに少し戸惑いを感じるかもしれません(単に筆者だけかもしれませんが^^;;)。

そういうときは、ぜひともPostgreSQLをソースコードからコンパイルしましょう。その手順を紹介します。

  まず、日本のPostgreSQLオフィシャルミラーサイト(jaist.ac.jp)などからPostgreSQLのソースファイルを入手します。

ftp://ftp.jaist.ac.jp/pub/dbms/PostgreSQL/source/

 次に、PostgreSQL管理用専用ユーザー「postgres」を、useraddコマンドなどで作成します。これはroot権限で行います。

# useradd -g users postgres

 ユーザーpostgresに、以下の環境変数をセットします(標準シェルとしてbashを使用している場合、.bash_profileに記述。ほかの環境の場合、適宜読み替える)。環境変数をセットしたら、sourceコマンドで反映するか一度ログアウトしログインし直して環境変数を反映します。

[bashの場合]
export POSTGRES_HOME=/usr/local/pgsql
export PGLIB=$POSTGRES_HOME/lib
export PGDATA=$POSTGRES_HOME/data
export MANPATH="$MANPATH":$POSTGRES_HOME/man
export LD_LIBRARY_PATH="$LD_LIBRARY_PATH":"$PGLIB"

コンパイルとバイナリのインストール

 ソースを展開し、以下configure、make、make installを行ってコンパイルとインストールを行います。

$ cd /usr/local/src/
$ tar xvzf /path/to/postgresql-7.0.tar.gz
$ cd postgresql-7.0/src
$ ./configure --with-multibyte=EUC_JP
$ make
$ su
$ make install

なお、パッチを適用する場合、例えば、堀田@諫早市さんが作成されたpsqlj(psqlを日本語化したもの)などを導入する場合、ソースを展開したときにパッチを適用しておきます。

 上記のコマンドを実行した状態では、PostgreSQLが/usr/local/pgsql以下にインストールされます。

PostgreSQLの初期化

 PostgreSQLをインストールしたら、最初に一度だけ以下のコマンドで初期化を行う必要があります(パッケージからインストールした場合も同様)。

$ initdb

 初期化を行ったら、データベースを作成してみましょう。ただし、この処理を行う前にpostmasterを起動しておく必要があります。次のようにして、デーモンモードで起動しておきましょう。

$ postmaster -S -i

オプション“-S”はpostmasterをデーモンモードで起動することを意味します。

オプション“-i”はインターネットソケットを使用することを意味します。

コマンドラインからデータベースを作成

 データベース作成コマンドは以下のとおりです。

$ createdb [データベース名]

 ここから先は、PostgreSQLを操作する専用のコマンドラインツール「psql」を使います。psqlを使うと、データベースの内容を参照したり、SQL文を実行したりすることができます。

 では、実際にpsqlを起動してみましょう。

$ psql [データベース名] 

 データベース名は、ユーザー名と同一名称を付けた場合、psqlでは省略してオープンすることが可能です。psqlを起動すると、次のようなメッセージが表示されるはずです。

Welcome to the POSTGRESQL interactive sql monitor:
Please read the file COPYRIGHT for copyright terms of POSTGRESQL
[PostgreSQL 6.5.3 on i686-pc-linux-gnu, compiled by gcc 2.95.2]
type \? for help on slash commands
type \q to quit
type \g or terminate with semicolon to execute query
You are currently connected to the database: postgres
postgres=> 

postgres=> の部分がpsqlのプロンプトとなります。

データベースオブジェクトを操作する

 psqlのコマンドラインから操作して、どんなデータベースオブジェクトがあるか表示してみましょう。

postgres=> \d
Couldn't find any tables, sequences or indices!

 上記のメッセージが出た場合、データベース内にオブジェクトは存在しません。データベース作成直後なので当然のことです。では、テーブルを作成してみましょう。

postgres=> create table test ( shainno int,shimei text);
CREATE

 テーブルtestが作成されました。もし、intなどのスペルを間違った場合などは以下のメッセージが表示されて、テーブル作成に失敗してしまいます。

postgres=> create table test ( shainno number,shimei text);
ERROR: Unable to locate type name 'number' in catalog

 エラーが出なければ、テーブルが作成されたかどうか確認してみましょう。

postgres=> \d
Database = postgres
+------------------+----------------------------------+----------+
| Owner            | Relation                         | Type     |
+------------------+----------------------------------+----------+
| postgres         | test                             | table    |
+------------------+----------------------------------+----------+

 上記のような表示がされれば、テーブルtestが作成されたことが確認できます。

 テーブルのカラム定義を確認する場合、“\d [テーブル名]”のようにコマンドを入力します。

postgres=> \d test
Table = test
+--------------------------+--------------------------+-------+
| Field                    | Type                     | Length|
+--------------------------+--------------------------+-------+
| shainno                  | int4                     | 4     |
| shimei                   | text                     | var   |
+--------------------------+--------------------------+-------+

テーブルにデータを追加

 では、作成したテーブルに値を入力して表示させることにしましょう。

 前回も書いたとおり、PostgreSQLではSQL92のサブセットに準拠したSQLが使用できます。データの追加を行うコマンドは“insert”です。

postgres=> insert into test (shainno,shimei) values (1,'munetika');
INSERT 18506 1

 追加に成功した場合、上記のようなメッセージが表示されます。失敗した場合は、以下のようなメッセージとなります。

postgres=> insert into test (shainno,shimei) values (1,munetika);
ERROR: Attribute munetika not found

select文で検索

 追加したデータの表示は、“select”コマンドを使用します。

postgres=> select * from test;
shainno|shimei
-------+--------
      1|munetika
(1 row)

表示に失敗した場合、以下のようなメッセージが表示されます。

postgres=> select * from tests;
ERROR: tests: Table does not exist.

 最後にpsqlを終了しましょう。終了のコマンドは“\q”です。

postgres=> \q
[postgres@micky pgsql]$

 上記のようにOSのプロンプトが表示され、psqlは終了します。

psqlで使えるコマンド一覧

 psqlで使えるコマンドを確認したい場合、“\?”コマンドを使用します。ここでは、そのとき表示される内容を示しておきます。

postgres=> \?
\? -- help
\a -- toggle field-alignment (currently on)
\C [<captn>] -- set html3 caption (currently '')
\connect <dbname|-> <user> -- connect to new database (currently 'postgres')
\copy table {from | to} <fname>
\d [<table>] -- list tables and indices, columns in <table>, or * for all
\da -- list aggregates
\dd [<object>]- list comment for table, field, type, function, or operator.
\df -- list functions
\di -- list only indices
\do -- list operators
\ds -- list only sequences
\dS -- list system tables and indexes
\dt -- list only tables
\dT -- list types
\e [<fname>] -- edit the current query buffer or <fname>
\E [<fname>] -- edit the current query buffer or <fname>, and execute
\f [<sep>] -- change field separater (currently '|')
\g [<fname>] [|<cmd>] -- send query to backend [and results in <fname> or pipe]
\h [<cmd>] -- help on syntax of sql commands, * for all commands
\H -- toggle html3 output (currently off)
\i <fname> -- read and execute queries from filename
\l -- list all databases
\m -- toggle monitor-like table display (currently off)
\o [<fname>] [|<cmd>] -- send all query results to stdout, <fname>, or pipe
\p -- print the current query buffer
\q -- quit
\r -- reset(clear) the query buffer
\s [<fname>] -- print history or save it in <fname>
\t -- toggle table headings and row count (currently on)
\T [<html>] -- set html3.0 <table ...> options (currently '')
\x -- toggle expanded output (currently off)
\w <fname> -- output current buffer to a file
\z -- list current grant/revoke permissions
\! [<cmd>] -- shell escape or command

 次回は、実際にPostgreSQLを使用しての、アプリケーション開発(C言語やPHP)について解説したいと思います。

筆者紹介

株式会社デジタルデザイン

Project BLUE

宗近龍一郎(ハンドル名:まいパパ)



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