連載
» 2001年06月01日 00時00分 公開

ApacheによるWebサーバ構築(5):絶対外せない基本設定とサーバの動作 (1/2)

今回から、いよいよApacheの設定編に突入する。Apacheの設定ファイルは、長大で複雑怪奇に見えるが、実際には単純な項目の羅列にすぎない。まずは最も基本的な設定を行って、Webサーバとしての体裁を整えよう。

[一志達也,TIS株式会社]

 今回からはApacheの設定に話を進めよう。すでにApache 2.0がベータ版になっている(特集:Apache 2.0の新機能とその実力参照)が、筆者が調べた範囲では基本的な設定に変化はない。可能な限り、Apache 2.0で変更された部分についてもフォローし、逐次補足していくつもりだ。

 今回は、設定の基本中の基本として、インストール直後に行うべき設定を紹介する。

サイト計画の重要性

 まず初めに、サイト計画の重要性について話しておこう。

 一般的にサイト計画といえば、次のような要素について討議決定することを意味する。

  • サイトの目的(そのサイトで何を公開したいのか)
  • サイトの対象者
  • サイトマップ
  • システム計画(どういう技術で作成するのか)
  • 運用計画・業務計画
  • 基本デザインの立案

 こうした作業を経て計画された結果をもとに、技術者はWebサーバを設定することになる。そこでは、システム計画に基づいたコンポーネント(SSLやPHPなど)のインストールと設定も含まれるだろう。そして、サイトマップをもとに、どういう設定を行うべきか考えるのだ。

 しかし、すべてのサイトがこうした手順どおりに作成されるわけでもない。そういった場合には、とりあえず最低限の設定を行う、ということも少なくない。従って、筆者は仮説を立てながら設定を紹介するが、これらは最低限必要な設定項目のガイドラインともいえる。

 顧客に対して設定項目の決定を求めるのであれば、これらの項目について空白を埋めるようにしてもらえばいい。

設定の基本知識

Apacheの設定ファイル

 Apacheの設定においては、まず設定対象となるファイルを知らなくては意味がない。ここではApache 1.3.19を対象に説明するが、これよりも古いバージョン(例えば Apache 1.2.x)の場合は、設定ファイルが異なる可能性もある。その際は適宜読み替えるようにしていただきたい。Apache 1.3.xであれば、おそらく何の問題もないだろう。

 Apacheの設定ファイルは、Apacheをインストールしたディレクトリ下の「conf」ディレクトリ(通常は /usr/local/apache/conf*編注)の中にまとめられている。このディレクトリを見ると多くのファイルが存在していると思うが、これらの大半は過去バージョンの名残であって意味をなさない。いま対象としなくてはならないのは「httpd.conf」ファイルで、そのほかは無視して構わない。

編注:ディストリビューションによっては、/etc/httpd/conf。


コラム 設定ファイルのバックアップ

筆者の場合は、「defaults」などのディレクトリを作り、その中にdefaultファイルを放り込んでしまう。意味のないファイルはなるべく違う場所にまとめてすっきりさせるためだ。


 また、*.defaultというファイルがあると思うが、これらはデフォルトの状態に戻すためのファイルだ。設定を変更する前に、日付などをファイル名に加えてバックアップしておくのは技術者の常識である。defaultファイルは、最初のバックアップファイルというわけだ。

 httpd.confファイルはテキストファイルなので、その編集にはテキストエディタを利用する。viエディタを使ってもよいし、GNOMEのgEditのようなGUIエディタでもよい。WindowsクライアントにFTPでファイル転送し、使い慣れたWindows用のエディタを使うのもいい。

設定ファイルの内容

 設定ファイルには、「#」で始まる行が多く含まれている。これらは、設定を説明するコメント、もしくはコメントアウトされたディレクティブだ。それらが邪魔であれば、不必要な部分を削っても構わないが、慣れればそう気になるものでもない。そもそも、設定を説明するコメントを全部削ったところで、まだまだ多くのディレクティブが残ってしまうのだ。

 このディレクティブは、Apacheを設定するコマンドを意味する用語である。Apacheは起動時に設定ファイルの内容を読み込み、各種ディレクティブの指示に従う。このことから、コマンドという表現が使われているのだが、要するに「設定項目」のことだと思えばよいだろう。

#
# To use server-parsed HTML files
#
AddType text/html .shtml
AddHandler server-parsed .shtml
#AddType text/html .html
#AddHandler server-parsed .html
httpd.confの一部。最初の3行がコメント、その下の2行が有効化されたディレクティブ、最後の2行が「#」で無効化(コメントアウト)されたディレクティブ

 例えば、「ServerNameディレクティブの内容を変更する」とあれば、ServerName(Webサーバのホスト名)の設定を変更するのだな、と思えばいいわけだ。設定ファイルでは、左側にディレクティブ、右側に設定値という具合になっているから、変更するディレクティブを見つけるのも簡単だ。エディタの検索コマンドを使って、ディレクティブ名から探し出せば手っ取り早いが、上から順に見ていっても比較的容易に見つけられる。

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