いちばん簡単なEclipseプラグイン作って覚えるEclipseプラグイン(1)(3/3 ページ)

» 2005年09月16日 00時00分 公開
[竹添直樹, 岡本隆史NTTデータ]
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SWTとJFace

 さて、今回はテンプレートを利用してプラグインを自動生成したわけですが、実際にプラグインの開発を行う場合に必要となるSWTとJFaceについて簡単に説明しておきましょう。

SWT

 EclipseはGUIツールキットとしてJava標準のSwingではなく、SWTという独自のツールキットを使用しています。これはプラットフォームネイティブのウィジェットをラップしたもので、Eclipseとは独立した単独のGUIツールキットとして利用可能です。SWTを利用することでネイティブアプリケーションと同等の外観と操作性を備えたGUIアプリケーションを構築することができます。EclipseのUIはSWTを使用して実装されており、プラグイン開発においてもSWTの知識は必須となります。

 本連載ではSWTについての詳細な解説は行いませんので、EclipseのAPIリファレンスや、以下のWebサイトなどを参考にしてください。

JFace

 SWTはネイティブなウィジェットの薄いラッパとして設計されており、そのAPIは直感的な半面原始的です。JFaceはSWTをさらにラップし、より抽象度の高いプログラミングを可能とします。JFaceは以下のような機能を提供します。

  • SWTウィジェットをラップし、抽象度の高いプログラミングを可能とするビューアクラス
  • メニューバーやツールバーを透過的に扱うためのアクション・フレームワーク
  • 高機能なテキストエディタを容易に実装するためのテキストエディタ・フレームワーク
  • ウィザードダイアログや設定ダイアログを作成するためのクラス
  • ユーティリティクラス(イメージやフォントの管理を行うためのレジストリや汎用的なダイアログなど)

 本連載ではJFaceについて詳細な解説は行いませんが、特に説明が必要と思われる部分についてはそのつど解説を行うものとします。

 上記に加えて、Eclipseプラットフォームが提供するAPIに関する知識も必要となります。もちろんこれらの知識を最初からすべて網羅しておく必要はありません。Eclipseのヘルプで参照できるプラグイン開発者向けのドキュメントやリファレンスなども参考にしつつ、自分が作りたいプラグインに関する部分を少しずつマスターしていけばよいでしょう。

 今回は導入編ということで、PDEの使い方やプラグイン開発の基本的な手順を解説しました。次回からは実用的なプラグインを題材に、より実践的な内容を紹介していく予定です。お楽しみに。


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