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» 2006年09月07日 00時00分 公開

Oracleバックアップ/リカバリ講座(8):これだけでRecovery Managerは完全マスター (1/4)

本記事では、Oracleデータベースのバックアップ/リストア/リカバリについて、そのアーキテクチャ、代表的なバックアップ手法、論理/物理バックアップ、RMANといった全般的な内容を解説していく。(編集部)

[渡辺学,株式会社アゲハ]

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主な内容

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▼RMANの基本知識
▼RMANを使うメリットは?
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▼RMANリポジトリの保持先は2つある
▼RMANの実行はバッチモードが基本
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▼RMANによるバックアップの保存方法を決定
▼データベース全体のバックアップを取得する
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▼取得したバックアップを確認する


 第6回「OSコマンドによる物理バックアップの全手順」、第7回「物理バックアップの失敗を根絶するノウハウ」では、ユーザー管理によるバックアップの方法やその注意点について説明しました。

 今回からはRecovery Manager(以後、RMAN)によるバックアップ方法について説明していきます。RMANの概要については第4回「Recovery Managerを使ったバックアップ方法」でも説明しましたが、ここではもう少し内容を掘り下げて説明していきます。また、以降のバックアップ結果については、これまでと同様にLinux環境のOracle 10g Relese2で実行したものになります。

RMANの基本知識

 RMANは、Oracleが標準で提供しているバックアップ、リストア、リカバリの操作や管理を行うことができるユーティリティです。OSコマンドでも、RMANによるバックアップであっても、データベースのバックアップ、リストア、リカバリに対する考え方は基本的に同じですが、RMANにはOSコマンドによるバックアップに比べて作業を効率的に、また確実に行える機能が提供されています(ただし、一部の機能については使用しているエディションにより制限があります)。

 図1にRMANの実行環境をまとめました。RMAN固有の用語や構成要素については、表1で説明しています。

図1 RMANによるバックアップ環境 図1 RMANによるバックアップ環境
構成要素 説明
RMANクライアント RMANはバックアップまたはリストア、リカバリの操作コマンドを実行するユーティリティです。このユーティリティは、コマンドラインインターフェイスですので、コマンドプロンプトやターミナル画面などのコマンドラインから実行します。また、Enterprise Managerを使用することにより、ブラウザからGUIで操作することも可能です。
ターゲット・データベース RMANを使用したバックアップ、リストア、リカバリの対象となるデータベースを指します。
チャネル RMANを起動するとターゲット・データベースとの間にサーバ・セッションを確立します。このセッションをチャネルと呼びます。チャネルはターゲット・データベースからバックアップ対象のファイルを読み込み、保存先にバックアップファイルを作成します。チャネルの種類としては、ディスクへ保存する「DISK」と、DATやLTOなどに保存する「SBT(System Backup to Tape)」の2つがあります。
RMANリポジトリ RMANで行ったバックアップやリカバリの操作に関する履歴や、ターゲット・データベースの情報の集まりをRMANリポジトリといいます。RMANリポジトリは必ずターゲット・データベースの制御ファイル内に格納されています。
リカバリ・カタログ 制御ファイル内のRMANリポジトリをOracleデータベース内の表に格納することができます。これらの表をリカバリ・カタログといいます。
表1 RMANの構成要素

 RMANは表1にある構成要素を使用して、バックアップ、リストアまたはリカバリ処理を実現しています。

RMANを使うメリットは?

 次にRMANを使用したバックアップ、リストア、リカバリの特徴について説明します。OSコマンドによるバックアップとの違いも含めて説明します。

  • バックアップの管理が容易になる
    RMANリポジトリの情報を利用して、バックアップを取得していないファイルのレポート表示や、不要となったバックアップ、アーカイブREDOログファイルを削除することなどが可能です。
  • 増分バックアップ機能
    差分増分バックアップ、累積増分バックアップの機能に加えて、Oracle 10gからは高速増分バックアップが可能です。増分バックアップの詳細については次回以降で説明します。
  • 現在使用していないブロックの圧縮機能
    バックアップ時に未使用のデータブロックを圧縮するので、バックアップファイルのサイズが小さくなります。また、Oracle 10g Relese2からは、一度使用され、現在はデータが存在しないブロックについても圧縮対象になります(いくつか条件があるので、詳細はOTNで公開されている「Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス」などを参照してください)。
  • バックアップを暗号化できる
    Oracle 10g Relese2からはバックアップを暗号化できます。これにより、万が一バックアップを取得したテープなどを盗難、紛失した場合などのセキュリティ対策になります。

 上記以外の特徴として、OSコマンドによるバックアップではバックアップモード中(BEGIN BACKUPコマンド実行後)にREDO量が増加してしまいますが、RMANではREDO量は増加しません。また、RMANではバックアップ取得時に破損ブロックの検出を行うこともできます。

 それでは、実際にRMANを使用する手順などについて、具体的に説明していきます。

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