連載
» 2007年11月19日 00時00分 公開

.NETを知らない人でも分かるSilverlight入門(1):Silverlight開発を始めるための基礎知識 (3/3)

[松原晋啓,@IT]
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企業におけるSilverlightの配布

 Silverlightは、Webブラウザ内のプラグインの形式で使用できるとはいえ、企業内で使用するためには、社員に対して「各自で好きにインストールしてくれ」というわけにもいかず、事前に既存アプリケーションへの影響はないか、どのように配布するかなどを検討する必要があると思います。ここでは、それらについて紹介します。

Sileverlightの動作環境

 最初に、Silverlightを動作させるために必要なシステム環境を表5にまとめました。これを前提に話を進めます。

表5 Silverlightに必要なシステム環境
Windows
プロセッサ Intel Pentium III 450MHz以上
OS Windows XP SP2以上
Windows 2003 Server
Windows Vista
メモリ 128Mbytes以上
Webブラウザ Microsoft Internet Explorer 6または7
Mozilla Firefox 1.5.0.8または2.0以上

Macintosh
プロセッサ Power PC G3 500MHz以上
Intel Core Duo 1.83GHz以上
OS Apple Mac OSX 10.4.8以上
メモリ 128Mbytes以上
Webブラウザ Apple Safari 2.0.4
Mozilla Firefox 1.5.0.8または2.0以上

Silverlightアプリケーションの配布方法、3つ

 Silverlightアプリケーションを配布するための方法としては、以下の3つがあります。

  1. マニュアルでのインストール
  2. グループ・ポリシーを使用したインストール
  3. SMS(Microsoft Systems Management Server)を使用したインストール

 それでは、それぞれの方法について解説していきます。

マニュアルでのインストール

 この方法は、単純にダウンロードサイトよりインストーラをダウンロードし、インストーラに従ってインストールしていく方法です。表6のようにWindowsとMacintoshではインストーラが異なりますので、注意してください。

表6 OS別インストーラファイル
OS ファイル名
Windows XP SP2
Windows Server 2003
Windows Vista
Silverlight.1.0.exe
Mac OSX Silverlight.1.0.dmg

グループ・ポリシーを使用したインストール

 この方法は、グループ・ポリシーのスタートアップスクリプトにインストール処理を追加し、インストールさせる方法です。

編集部注:グループ・ポリシーについて詳しく知りたい読者は、Windows Server Insiderフォーラムの記事「グループ・ポリシーとは何か」をご参照ください。

 これに関しては、前提条件とともにサンプルスクリプトを記載しておきます。

前提条件

  • ターゲットPCのOSがWindows XP、Windows Server 2003、Windows Vistaのいずれかであること
  • Silverlight.exeインストーラが格納されているネットワーク共有への読み取り権限があること
  • ログファイルを格納するネットワーク共有への読み書き権限があること

サンプルスクリプト

setlocal

REM **************************************************************
REM Environment customization begins here. Modify variables below.
REM **************************************************************

REM Set DeployServer to a network-accessible location containing the Silverlight installer
set DeployServer=\\server\share\Silverlight

REM Set InstallerName to the name of your copy of the Silverlight installer
set InstallerName=Silverlight.1.0.exe

REM Set LogLocation to a central directory to collect log files.
Set LogLocation=\\server\share\SilverlightLogs

REM **************************************************************
REM Deployment code begins here. Do not modify anything below this line.
REM **************************************************************

reg query HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Silverlight
if %errorlevel%==1 (goto DeploySilverlight) else (goto End)

REM If 1 returned, the product was not found. Run setup here.
:DeploySilverlight
start /wait %DeployServer%\%InstallerName%
echo %date% %time% Setup ended with error code %errorlevel%. >> %LogLocation%\%computername%.txt

REM If 0 or other was returned, the product was found or another error occurred. Do nothing.
:End

Endlocal

 このスクリプトでは、ログファイルとして<<コンピュータ名>>.txtのファイル名で出力されます。リターンコードが「0」であれば、正常にインストールが完了してますが、それ以外のコードの場合は、「Windowsインストーラ エラーコードリファレンス」(英語)を参照してください。

図5 Windowsインストーラ エラーコードリファレンス (英語) 図5 Windowsインストーラ エラーコードリファレンス(英語)

SMSを使用したインストール

 この方法は、SMSを使用したSilverlightの自動配布のための方法です。

編集部注:SMSについて詳しく知りたい読者は、Windows Server Insiderフォーラムの記事「システム管理製品に組み込まれるSQLテクノロジの狙い」をご参照ください。

 SMSを使用することで、配布の日付設定などの細かい設定も行え、インストールにはユーザーインタラクションが不要であるため、ユーザーのログインすら必要としません。従って、デスクトップへの訪問や人為的なミスを防ぐことができます。この方法はSilverlightの配布を行うための最適な方法となります。SMSに関する詳細はこちらを参照してください。

 SMSでの自動配布置を行うためには、以下の手順で設定していくことになります。

  1. SMSパッケージの作成
  2. SMS配布サーバの選択
  3. SMSパッケージの配布ジョブの作成と実行

 今回は、これら3つの方法に関する細かい手順は記載しませんでしたが、詳細を知りたい方は、マイクロソフトが提供する「Silverlight Deployment Guide」(英語)を参照して活用してください。

図6 Silverlight Deployment Guide 図6 Silverlight Deployment Guide

 このガイドでは、今回の3つの方法以外に、グループ・ポリシーのテンプレート設定やトラブルシューティングなどの情報も記載されております。

次回からは、回を増すごとに成長するサンプルを紹介

 今回は連載第1回目ということで、Silverlightの概要と開発・実行・配布という実際に活用するための一連の方法について解説していきました。第2回目以降は、Silverlightの各機能に焦点を当てて、より詳しく解説していきますので、ご期待ください。

プロフィール

松原 晋啓(まつばら のぶあき)

松原 晋啓

SE、コンサルタント、エバンジェリストを経て、現在はソリューションスペシャリストとして活動。その傍ら、イベントや記事寄稿を通じてマイクロソフトのテクノロジーや製品の普及に努めている。

趣味は小学校から続けているバスケットボールで、4年前にチームを作り、現在もリーダーとして活動を行っている



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