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» 2007年11月20日 00時00分 UPDATE

Tomcatはどこまで“安全”にできるのか?(2):Tomcatをツールで運用し、設定の基礎を知る (1/3)

[x-lab チーム,株式会社アメニクス]

Tomcatに運用と設定は必要ない?

 前回Tomcatのセットアップから利用確認までが完了しました。今回はTomcatの運用と設定、それにバージョン6からの新機能について触れていきたいと思います。

 いままでTomcatに触れたことのある方々はご存じのとおり、このアプリケーションは有名でみんなが利用しているのですが、ドキュメンテーションが少ないことでも有名です。実験的に利用する際に簡単に運用するのであれば、ほとんど変更することなく利用できるため、細かくいじりたくない・必要ないというのも事実でしょう。

 そんなニーズに応えるちょっとした管理に便利なのが、Tomcatの管理マネージャTomcat Manager Application)です。今回はまずこの機能の利用方法から入ってみたいと思います。

Tomcatの便利な管理マネージャを使ってみよう

 管理マネージャの機能を利用するためには、Tomcatの管理ユーザーを追加する必要があります。

 まず、Tomcatのconfディレクトリにあるtomcat-users.xmlをエディタで開きます。ファイルを開いたら、<tomcat-users>〜</tomcat-users>の間に以下の内容を追加します。

<role rolename="manager" />
<role rolename="admin" />
<user username="ユーザー名" password="パスワード" 
    roles="manager,admin" />

追加が終わったら、Tomcatを再起動してください。

/etc/rc.d/init.d/tomcat restart


 再起動後、Tomcatのトップページを開きます。

ALT 図1 ローカルで起動したTomcatのトップページ

 トップページの[Tomcat Manager]をクリックすると、認証ダイアログが表示されるので、先ほど設定したユーザー名とパスワードを入力し、[OK]ボタンをクリックします。

ALT 図2 [Tomcat Manager Application]の認証ダイアログ

 認証に成功すると、Tomcatの管理マネージャが開きます。

ALT 図3 Tomcatの管理マネージャ

 あっという間に管理マネージャの設定が完了しました。

 このアプリケーションでは、Webアプリケーションの配備や起動・停止、削除などが簡単に実行できるようになっています。開発実験用環境を作る際などはこのツールで事足りることが多くあります。最初は簡単に、このアプリケーションを利用するのもいいでしょう。

 なお、管理マネージャの使い方はこちらを参考にしてください。

Tomcatの主要な設定はserver.xmlで

 Tomcatの設定はいくつかの設定ファイルで行われますが、サーバについての主要な設定を行うのがserver.xmlです。server.xmlはいくつかのタグで情報構成されており、それぞれのタグの組み合わせにより入れ子の階層型に構築された設定を持ちます。

  階層化されているタグの構成例

<タグA ……>
  <タグB ……>
    <タグC …… />
    <タグD …… >
    </タグD>
  </タグB>
</タグA>

 このように階層化されたタグは親タグの設定を書き換えていく仕組みになっています。

<タグA ……>
  <タグC-1…… />
  <タグB-1 ……>
    <タグC-2 …… />
  </タグB-1>
  <タグB-2 ……>
    <タグD…… >
    </タグD>
  </タグB-2>
</タグA>

 上記例だとタグAの子であるタグC-1は、同じくタグAの子であるタグB-1の設定の中ではタグC-2に書き換えられますが、タグB-1と同じ子であるタグB-2の中ではタグC-1の内容が適応されます。そして、これらのタグはそれぞれいくつかの属性で構成されており、1つのタグの設定を構成していきます。

<Host name="localhost" appBase="webapps" unpackWARs="true"

autoDeloy="true" xmlValidation="false" xmlNamespaceAware="false" />


上記<Host>タグ内の赤字がそれぞれ1つの属性

server.xmlのタグ一覧

 概念的な説明はこの程度にして、実際に利用できるタグについて見ていきましょう。server.xmlを構成するために利用できるタグの一覧です。

タグ名 概要
<Server> server.xmlのトップレベルで単一の要素。サーブレット・コンテナ全体を設定
<Service> リクエストを処理する<Engine>タグと<Connector>タグの組み合わせグループを設定。<Server>タグ内に1つ以上設定可能
<Executor> コンポーネント間で共有できるスレッドプールを設定
<Engine> リクエストを処理する仕組みを設定。<Service>に対して1つしか設定できない
<Connector> クライアントからのリクエストを処理するコネクタの設定。1個以上設定可能
<GlobalNamingResources> <Server>タグを構成する要素の1つとしてJNDIリソースの設定を行う。<Server>タグに対して1つ設定可能
<Environment> JNDIコンテキストを利用してWebアプリケーションが取得できる環境エントリを設定
<Resource> JNDIリソースの基本設定
<ResourceParams> JNDIリソースのパラメータを詳細設定
<Host> 仮想ホストを設定
<DefaultContext> コンテキストの基本設定。コンテキストによる個別の設定は<Context>タグで行う
<Realm> Tomcatでのユーザー・パスワード・ユーザーロールの認証方法を設定
<Valve> リクエストをインターセプトして処理するのに利用。ログの制御やアクセス制御、リクエストダンプ、シングルサインオンの設定に利用
<Listener> イベントを監視するJavaクラスを指定

 このようなさまざまなタグを組み合わせて設定していくことでTomcatは細かい動作を自由に設定できるようになっています。

 それでは次ページでは、各タグごとのプロパティ・パラメータを一覧にして、Tomcatの設定の仕方について解説します。

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