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» 2008年06月25日 00時00分 UPDATE

心の健康を保つために(2):ストレスへの反応には個人差が。あなたは何に弱い? (1/2)

ITエンジニアの周りにはストレスがいっぱい。そんな環境から心身を守るためのヒントを、IT業界出身のカウンセラーが分かりやすく伝えます。

[カウンセラー 石川賀奈美,ピースマインド]

 長時間労働、頻繁に起こる仕様変更、PCの故障、決めてくれない上司……。

 会社でのストレスは、挙げればきりがありません。さらに家庭でも、子どもの受験、実家の親の体調、配偶者の病気と、ストレスのもとはたくさんあります。このような外部からのストレス刺激に、体はどう対処しているのでしょうか。

 今回から数回にわたって、ストレスが原因となる体の病気についてお話しします。

 まずはストレスに関連する体の仕組みの話です。少々細かいかもしれませんが、仕組みを知って早めに自分の異常に気付くことにより、大事を防ぐことができると思います。どうぞお付き合いください。

ストレスの伝わり方

 外部からストレスが加わると、大脳を経由して、視床下部がこれを刺激として感知し、神経系と内分泌系(ホルモン系)に伝達します。視床下部は、神経系と内分泌系を総合的に調節し、ホメオスタシス(生理状態を一定に保とうとするシステム)を維持する機能を持っています。

 伝達を受けた神経系の1つである自律神経が、内臓など諸器官に働き掛け、呼吸や血圧を調節します。一方、内分泌系は内分泌腺に働き掛け、体内のホルモンを調節します。

図1 ストレス刺激の伝わり方 図1 ストレス刺激の伝わり方

 しかし、ストレス刺激が強すぎたり、長期間に及んだりした場合、神経系や内分泌系はバランスを保ちにくくなり、ホメオスタシスを維持することが難しくなります。その結果、全身にさまざまな不調が起きてくるのです。

自律神経の働き

 自律神経は自分の意思とは関係なく、内外の刺激に反応して消化、呼吸、発汗および代謝のような不随意な機能を制御しています。自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2系統があることはご存じの方も多いでしょう。

 交感神経は、「闘争か逃走か」(fight or flight)といわれるようなストレスの多い状況になると、体を活動状態にします。血圧や心拍数を上げ、消化管や皮膚への血液量を減らして骨格筋への血液供給量を増加させます。

 副交感神経は主に睡眠時やリラックスしているときに働きます。消化管機能や排尿機能は副交感神経がつかさどっています。活動時とは反対に、血圧や心拍数を下げて消化管や皮膚への血液量を戻します。

 両方の神経が優位を入れ替わり、バランスを保つことで体の恒常性が保たれています。しかし、夜更かしやストレスで脳を休める時間が減ってしまうと交感神経優位が続き、不調が生じてきます。いわゆる自律神経失調症といわれるものです。

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