連載
» 2008年10月14日 00時00分 公開

5分で絶対に分かる:5分でわかるクラウド・コンピューティング (4/5)

[栗原潔,テックバイザージェイピー(TVJP)]

4. クラウドの階層とプレイヤー

 では、クラウド・コンピューティングの雲の中身は具体的にはどうなっているのでしょうか? ユーザーが雲の中身を気にせずにサービスを利用できるのがクラウド・コンピューティングのポイントですが、クラウド・コンピューティングでサービスを提供する側のベンダとしては雲の中身を気にしないわけにはいきません。

 もちろん、雲の中身の実体は多様なサーバとストレージ群を稼働するデータセンター群、その上で稼働するアプリケーション群、そして、ネットワークなのですが、階層を3つに分けて考えることでその機能が理解しやすくなるでしょう。

図4 雲の中身の実体を3つの階層に分けて考えてみよう 図4 雲の中身の実体を3つの階層に分けて考えてみよう

 最下層にあるのは、クラウド基盤層です。これは、サーバやストレージのハードウェア機能を提供する層です。具体的には仮想化テクノロジーによる柔軟な構成変更、データセンターによる堅牢な運用などが求められます(もちろん、グリーンITの観点から電力効率性の高さも求められるでしょう)。

 その上の階層はクラウド・サービス提供層です。クラウド上のアプリケーションを提供するための基本的サービスを提供する層です。この層に対するインターフェイスはWeb APIと呼ばれることもあります。

 Salesforce.comが提供するForce.comなどのサービスは、アプリケーション開発環境をクラウド上で実現したものであり、一般にPaaS(Platform as a Service)と呼ばれますが、この階層に属するといえます。

 また、従来型のOS的な機能をクラウド上で実現するWeb OS的な発想も今後は普及してくるでしょう。例えば、Web上でWindowsに似た環境を実現するサービス・プロバイダーも存在します。

 最上位階層はクラウド・アプリケーション層です。エンドユーザーが利用できるアプリケーションを提供する層です。SaaSはこの階層に属します。ここでのアプリケーションは、企業向けの業務アプリケーションにとどまらず、ワープロやスプレッドシートなどのオフィス系アプリケーションやコラボレーション系のアプリケーションなども含まれます。

 特定の階層にフォーカスするプレイヤー(例えば、基盤層にフォーカスするインターネット・データセンター事業者)もあれば、全階層にフォーカスするプレイヤー(例えば、Google、Amazon、Salesforce.comなど)もあります。

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