Linux印刷システムの仕組みと設定実践でも役立つLPICドリル(7)(4/4 ページ)

» 2008年11月04日 00時00分 公開
[大竹龍史ナレッジデザイン]
前のページへ 1|2|3|4       

問題4

 BSD印刷システムをリモートなBSD印刷システムのクライアントに設定します。リモート印刷システムのサーバ名はlinux0、プリンタ名はprt1です。/etc/printcapに記述すべきエントリはどれですか? なお、リモートなサーバの/etc/hosts.lpdにはすでに+が記述されているものとします。(2つ選択)

[試験対策の重要度:(level1)***、(level2)-]


a.lp=prt1

b.server=linux0

c.rp=prt1

d.rm=linux0

正解

 c、d

解説

 BSD系のLPD印刷システムでは設定ファイルは/etc/printcapです。サーバ名はrm=で、サーバ上のプリンタ名はrp=で指定します。選択肢c選択肢dが正解です。

問題5

 CUPS印刷システムをリモートなCUPS印刷システムのクライアントに設定します。通信プロトコルはippとし、作成するプリンタ名はrlp1とします。フィルタによる処理はすべてリモートサーバで行い、クライアントではデータの加工は一切行わないraw印刷システムとします。リモート印刷システムのサーバ名はlinux0、プリンタはPostScript対応、プリンタ名はprt1である。実行すべきコマンドはどれですか? なお、リモートなサーバの/etc/cups/cupsd.confではすべてのホストからのアクセスが許可されているものとします。(1つ選択)

[試験対策の重要度:(level1)**、(level2)-]


a.lp prt1 -d ipp://linux0/printers/rlp1

b.lpc prt1 -d ipp://linux0/printers/rlp1

c.lpadmin -p rlp1 -E -v ipp://linux0/printers/prt1

d.lpadmin -p rlp1 -E -v ipp://linux0/printers/prt1 -m postscript.ppd.gz

正解

 c

解説

 CUPS印刷システムの設定コマンドはSystemV系のlpadminです(CUPSのlpadminはSystemVのlpadminとは仕様が少し異なります)。

 lpはSystemV系の印刷コマンド、lpcはBSD系のキューの表示コマンドなので、選択肢a選択肢bは間違いです。

 選択肢cは、PPDファイルの指定がないため、フィルタは使用されず、データはそのままサーバに送られます。題意では設定するクライアント側では、データの加工はしないことになっているので、選択肢cが正解です。

 選択肢dはPostScriptプリンタ用フィルタのPPDファイルを指定しているので、間違いです。なお、この場合でもlprコマンドで、lpr -o rawとオプションを指定して実行すると、フィルタを通さずにデータはそのままサーバに送られます。

 お疲れさまでした。次回は「時刻の管理」について出題します。

筆者プロフィール

大竹龍史

有限会社ナレッジデザイン 代表取締役。1980年代に日本コンピュータビジョン社にてサン・マイクロシステムズのWorkstation、Sun2に出合って以来、サン関連のサポート、社内教育、ユーザー教育に従事。1998年、Netscape(現在はサンのSJESプロダクトに引き継がれている)とLinuxのトレーニングを提供する有限会社ナレッジデザインを設立。現在はLinuxとSolarisのシステム管理、ネットワーク管理、サーバ構築を担当。



前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。