AndroidでSQLiteのDB操作をするための基礎知識Androidで動く携帯Javaアプリ作成入門(6)(1/3 ページ)

本連載で、SDKとEclipseを使ってAndroidの携帯端末で動くJavaアプリを作成し、Android Market配布を目指しましょう

» 2009年05月20日 00時00分 公開
[緒方聡株式会社イーフロー]

Androidのデータベースも、いま流行中の「SQLite」

 Javaプログラマは、大きく分けると2種類に分類されます。エンタープライズ・サーバサイド系Javaプログラマと、組み込み系Javaプログラマです。

 筆者は組み込み系ですが、Javaを始めたきっかけはサーバサイド系(正確には、Javaアプレット)です。サーバサイド系ではデータベースは必須、というよりむしろ最重要のシステムですが、組み込み系ではデータベースを使用することはほとんどありませんでした。ただし、「これまでは」です。

 今回はAndroidに標準で組み込まれている「SQLite」というデータベースを、Androidが用意しているAPIを使用して、アプリケーションから利用する方法を紹介します。

 SQLiteは、Adobe AIRGearsGoogle ChromeFirefox 3など、Webブラウザアプリケーションなどのオフライン機能/ローカルデータ操作機能で使われることが増えてきている軽量データベースです。詳細は下記記事が参考になると思います。

Androidでデータベースを使う際の3つのポイント

 Androidでデータベースが使用できると、いったい何がうれしいのか? まずは、ポイントを押さえていきましょう。このポイントを押さえておけば、どんなアプリケーションでデータベースを使うべきか迷うことがなくなるでしょう。

  1. データを次々に蓄積して、その中からデータを抽出するタイプのアプリケーション
  2. データを永続的に保持しておくタイプのアプリケーション
  3. 大量のデータから任意のデータを探すタイプのアプリケーション

 1.は「単語帳」「メッセンジャー」などが該当します。単語帳なら、日本語、英語、カテゴリなどのフィールドがあればよさそうです。メッセンジャーなら、送信したメッセージ、受信したメッセージ、発言者、日時などのフィールドがあればよいでしょう。

 2.も、やはり「単語帳」「メッセンジャー」などが該当します。ユーザーの入力だけではなく、例えば通信ログを一定量ためておく、などという使い方にも有効です。

 3.は「辞書」「データベースアプリ」などが該当します。1.や2.の用途であれば、実はデータベースを使用しなくても比較的簡単に実現できますが、大量データから任意のデータを抽出するのは、データが複雑であればあるほど、条件が複雑であればあるほどデータベースを使用しなければ実現困難です。逆に、データベースを使用すると、驚くほど簡単に実現可能です。

 今回のサンプルアプリケーションは「データベースアプリ」です。ソースコードは1つしかなく、とてもシンプルに実装してあるので、参考にしやすいと思います。以下のリンクよりダウンロードしておいてください。

 なお、今回からAndroid SDK 1.5 r1(Release 1)でアプリを作成しています。

コラム 「Android SDK 1.5 r1を使う際の注意点」

2009年4月27日に、Android SDK 1.5 r1がリリースされました。同時に、Eclipseプラグイン ADT(Android Development Tools)も0.8から0.9にバージョンアップしました。

筆者が何も考えずにプラグインをアップデートしたところ、Layout Editorが「Eclipse is loading framework information and the Layout library from the SDK folder.」というエラーを出して使用できなくなりました。

このエラーは、0.8のプラグインの一部をアンインストールしていないために発生するものです。0.8の「Android Editors」という機能をアンインストールすれば、Layout Editorが正常に使用できるようになります。詳しくは「Android Developers」のサイトを参照してください。


 次ページからは、データベース操作のサンプリアプリケーションを紹介し、どのように動作しているかを解説していきます。

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