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» 2010年09月15日 00時00分 公開

高専女子主催〜女子のためのカンファレンス〜:理系女子よ集え! 高専女子カンファレンス、9月25日に初開催

[西尾泰三,@IT]

 「高専カンファレンス」というイベントをご存じの方はどれくらいいるだろうか。2008年に産声を上げたこのイベントは、高専OBを中心とした安定感のある運営の下、これまで全国各地で通算14回開催されている。

 10月に開催予定の「高専カンファレンス2010秋 in 東京」ではアンカンファレンス方式を初めて採用するなど、運営側の積極的な姿勢が垣間見えるが、それとは別に、興味深い取り組みを進めている。それが9月25日に東京・新宿で開催予定の「高専女子カンファレンスin東京」だ。同イベントの企画や運営を担当するのは、「高専女子」4名。ここでは、同イベントの実行委員長として、開催に向けて忙しい日々を送っている薄谷ひとみさん(長野高専OB)に話を聞いた。

集え、高専女子

高専カンファレンス運営委員の中には高専女子の姿も 高専カンファレンス運営委員の中には高専女子の姿も

 まず、最初に気になるのは、高専女子とは何か? という点。読者の中には、高専ガールズライフを紹介した福井高専のサイトで高専女子の大まかなイメージをお持ちの方もおられるかもしれないが、薄谷さんは、「全国の高専に在籍している、もしくは在籍したことのある女性を『高専女子』と呼んでいる」と説明し、こうした高専女子たちによる勉強会兼交流会として企画されたのが高専女子カンファレンスであると話す。

 「女子高生と比べると高専女子は明らかに少数派ですし、人生の早い時期に高専への進学を選択する人たちですから、どこか個性的で面白い人が多いと思います。そんな人たちが一堂に会したらどんなことが起こるのだろうと思った」と薄谷さん。自身が高専を卒業した後、自分の出身校以外の高専女子とはほとんど接点がなかったこともあり、「高専女子が集う場を作りたい」と考えたのも背景にあったという。

 そうした思いをふとTwitterにツイートしたところ、開催してほしいという声が多く寄せられたので、「ソフトバンクの孫さんよろしく『やりましょう!』となりました」と薄谷さんは開催までの経緯を振り返る。

女性視点のカンファレンス

 今回開催される高専女子カンファレンスの特徴について薄谷さんは、「運営・参加者ともに女性のみ」「女性ならではの話」を挙げる。特に後者は、社会に出た高専女子がどんな活躍をしているか、あるいは結婚/出産/育児など女性に特有の話題を絡めたものにしたいと意気込んでいる。なお、現時点で予定されている発表としては、はてなでデザイナーとして活躍するちらりずむさんによる「可愛く魅せる☆画像処理」(仮題)や、「情報系数学屋さん」を目指す現役大学生が数学の魅力を余すところなく語るセッションなどが挙げられるという。

 「IT系の勉強会は昨今盛んに開催されていますが、例えばわたしの専門だった土木建築では、若手の勉強会や女性技術者の勉強会はほとんど開催されておらず、ジャンルによってこうした機会のばらつきがあります。高専カンファレンスは、こういった勉強会に参加する機会の少ない人も参加でき、好奇心をくすぐる場として人気ですが、そこに女性の参加を促したいという思いがあります」と薄谷さん。しかし、高専女子カンファレンスの一番のポイントは「全員参加型のカンファレンス」である点だという。

 「今回は交流に重点を置きたいと考えています。参加者全員の自己紹介や、発表後の質疑応答、あるいは休憩を兼ねたフリートークの時間を十分に確保するつもりです。ただイベントに参加したというだけでなく、そこで誰かと話した・かかわった・笑い合ったという思い出を持ち帰ってもらえたらうれしいですし、そこでの出会いが今後につながっていけばとてもうれしいです」

女子による、女子のためのカンファ

高専OBの湯浅優香さん 高専OBの湯浅優香さん

 ここまでを読むと、高専女子カンファレンスは、“高専”女子による、“高専”女子のためのカンファレンスだと思われそうだが、「高専生にしか分からない話をする場ではありません」と薄谷さん。実際、参加・発表のいずれも一般に開放されている。

 「高専生や高専OBでない方からすれば、“高専”というくくりに閉鎖的なものを感じるかもしれません。しかし、オールジャンルを扱う高専カンファレンスは、特定のテーマで開催される勉強会が持つ“枠”を取り払ったものであるともいえます。くくりなのに枠を取り払っているというパラドックス具合が高専カンファレンスの面白さです」

 実は、高専女子カンファレンスが開催される9月25日は、大分県で「高専カンファレンスin九州〜大分」も開催される。同日に2拠点で高専カンファレンスが開催されるのは、これが初めてとなる。

 高専カンファレンス実行委員会代表の大日向大地氏は、「これまで高専カンファレンスを開催してきた中で、さまざまなノウハウの蓄積とともに、質の高いイベントが開催できていると考えています。その実績をベースに、2010年は西日本方面での開催と、多彩な開催形式を目標に活動しています。今回の高専女子カンファレンスについても、薄谷さんから提案があったときから“多彩な形式”の1つの実現例になると感じていました。高専女子が作り出す、ひと味違った世界をお楽しみください」とエールを贈っている。

 大ざっぱにまとめると、高専女子カンファレンスは、理系女子の本音が聞け、参加者同士で交流を深めるという点に重きが置かれたイベントだといえる。どのような展開を見せるか、当日に期待したい。

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