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» 2011年09月15日 00時00分 UPDATE

Androidで動く携帯Javaアプリ作成入門(25):Android Compatibility packageで2.x系でもマルチサイズ対応 (1/2)

[緒方聡,株式会社イーフロー]

便利なFragmentsをAndroid 2.x系でも

 前回の「Androidの画面の大きさの違いを解決するFragments」では、Activity内で画面を分割する「Fragments」を取り上げました。このFragmentsは、タブレット向けのAndroid 3.0(コードネーム「Honeycomb」、API Level 11)以降でのみサポートされます。この大変便利なFragmentsは、スマートフォン向けのAndroid 1.6?Android 2.3でも、「Android Compatibility package」(以後、「Compatibility package」)を使えば、使用可能です。

 Compatibility packageには、その導入目的が大きく2つ存在します。

  1. 2.3と組み合わせて、2.3上でFragmentsを動作させる
  2. 3.0以降と組み合わせて、アプリを2.3上でも動作させる

 前者は単に2.3上で新機能が使えるので、気を付けなければならない点は特にないのですが、後者は「Compatibility packageがAPIを提供していても、それが必ずしも機能するわけではない」という点に注意しなければなりません。

 例えば、「MenuItem#setShowAction(int)」というメソッドが3.0から追加されていますが、これをそのまま使用したアプリを2.3上で動作させると、該当するメソッドが見つからずエラーが発生してしまいます。

 これを避けるためにCompatibility packageでは「CompatMenu」というクラスで「setShowAction(MenuItem, int)」を提供しています。このクラスのメソッドはAndroidが2.3の場合、実質何もせず、3.0の場合は、「MenuItem#setShowAction(int)」を呼び出すラッパーメソッドになっています。

 アプリの根幹にかかわる機能をCompatibility packageで提供すると、「せっかく互換性を持たせたのに、実際にはエラーが発生しなくなっただけで結局使えない」という事態を招く恐れがあります。

 上記のようなことは、公式ブログやCompatibility packageに記載されてはいません。Compatibility packageには、その実装がソースコードで付属し、筆者はそのソースコードを見て気が付いたのですが、どこにもこうした注意が書かれていないのは、「詳細はソースコードを見てください」という意味なのかもいれません。

 さて、今回はCompatibility packageの使い方について解説します。導入方法としては「Android 2.3+Compatibility package」とします。

 以下よりサンプルアプリがダウンロードできるので、参考にしてください。

「Compatibility package」の導入方法

 Compatibility packageは、Android SDK経由でダウンロード・インストールします。

 Android SDKを起動し、「Android Compatibility package」を選択します。2011年8月29日現在ではリビジョン3です。

r501.gif

 インストールすると、「ANDROID_SDK_ROOT\extras\android\compatibility」に展開されます。Compatibility packageはライブラリなので、このライブラリをアプリから使用可能な状態にする必要があります。

 リビジョン3では、ライブラリは2つ存在します。

r502.gif

 v13はv4のスーパーセットで、v13はv4にFragmentPagerAdapterが追加されています。今回はFragmentPagerAdapterは使用しないのでv4を使用します。

r503.gif

 今回はプロジェクトを配布する都合上、EclipseのAndroidアプリのプロジェクトに「libs」フォルダを作成し、そこにandroid-support-v4.jarをコピーすることにします。コピーした後、Eclipseでビルドパスを設定します。

r504.gif

 このように設定することで、自動的にアプリのapk内にjarが取り込まれるようになります。アプリに静的にjarを取り込むため、jarの差し替えはアプリのバージョンアップが必要になることに注意してください。

「Compatibility package」の使用方法

 今回のサンプルは、前回使用したアプリがベースになっています。このアプリをCompatibility packageを使用して2.3上で動作させるのが目標です。

 前回のプロジェクトを「Compatibility package Example」に変更し、Compatibility packageをビルドパスに追加、Androidのバージョンを3.0から2.3.3に変更します。

r505.gif

 AndroidManifest.xmlのmminSdkVersionを11から10に変更します。

r506.gif

 この時点でコンパイルエラーが発生しています。Compatibility packageは、ソースコードレベルで互換を持たせることはできず、どうしても一部ソースコードの修正が余儀なくされてしまいます。

 以降では、その修正方法について説明していきます。

Fragmentのパッケージ名の修正

 3.0で提供されるFragmentは、android.appパッケージに含まれているのですが、Compatibility packageで提供されるFragmentは「android.support.v4.app」という特別なパッケージになっています。

r507.gif

 パッケージ名をCompatibility package用に修正します。

WebViewFragmentの実装

 Compatibility packageは、WebViewFragmentが提供されません。こういう場合は自分でFragmentを継承してWebViewFragment相当の機能を実装します。

r508.gif

 そしてimport文を削除して、WebViewFragmentがない対応は完了です。

r509.gif

 この時点ですべてのエラーと警告が取り除かれた状態ですが、このままではまだ動作しません。次ページで解決して、2.3上でFragmentを動作させます。

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