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» 2016年01月26日 05時00分 UPDATE

@IT自分戦略研究所 資格辞典:応用情報技術者試験(Applied Information Technology Engineer Examination)

ITエンジニアに必要な各種資格情報を解説する「@IT自分戦略研究所 資格辞典」。今回は、IPAが実施する情報処理技術者試験「応用情報技術者試験」を紹介する。

[@IT自分戦略研究所編集部,@IT]

概要

 応用情報技術者試験は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が行う「情報処理技術者試験」の一つ。経済産業大臣が認定する国家試験である。

 情報処理技術者試験は、IT利用者向けの「ITパスポート試験」と、情報処理技術者向けの基本知識や技能を問う「基本情報技術者試験」、応用知識や技能を問う「応用情報技術者試験」、そして9つの専門分野別に高度な知識や技能を問う「高度試験(下図ピンク色の部分)」の計12区分から構成されている。

shikakudic03.png 情報処理技術者試験の試験区分(出典:情報処理技術者試験 試験要項 Ver1.7

 応用情報技術者試験はそのうち、情報処理技術者の応用知識や技能を問うもの。高度IT人材(※)となるために必要な応用知識や技能を持ち、専門分野の方向性を確立しているかが判断される。

高度IT人材:経済産業省が定義する「構造変化に対応し、変革にリードできるIT人材」の総称。企業の経営課題に高付加価値を生むIT戦略を構築する「基本戦略系人材」、高品質のシステム構築や運用を担う「ソリューション系人材」、ITを活用して新たな製品や仕組みを生み出す「クリエーション系人材」の3つに分類される。

 試験は午前150分+午後150分の計300分。春期(4月第3日曜日)と秋期(10月第3日曜日)の年に2回、実施する。受験料は5700円(税込み)。

試験の形式・内容

午前の出題範囲

shikakudic02.png 応用情報技術者試験の出題範囲(出典:情報処理技術者試験 試験要項 Ver1.7

 午前試験は、左記区分全般の「知識を問う」試験。

 試験時間は150分。四肢択一の多肢選択式。全80問で、1問1.25点の100点満点。

午後の出題範囲

 午後試験は、下記試験範囲の「技能を問う」試験。

 試験時間は150分。記述式で、合計11問のうち6問に解答する。問いによって点数が異なる。100点満点。

 試験範囲は以下の通り。

1 経営戦略に関すること

マーケティング、経営分析、事業戦略・企業戦略、コーポレートファイナンス・事業価値評価、事業継続計画(BCP)、会計・財務、リーダシップ論など


2 情報戦略に関すること

ビジネスモデル、製品戦略、組織運営、アウトソーシング戦略、情報業界の動向、情報技術の動向、国際標準化の動向 など


3 戦略立案・コンサルティングの技法に関すること

ロジカルシンキング、プレゼンテーション技法、バランススコアカード・SWOT分析など


4 システムアーキテクチャに関すること

方式設計・機能分割、提案依頼書(RFP)、要求分析、信頼性・性能、Web技術(Webサービス・SOAを含む)、仮想化技術、主要業種における業務知識、ソフトウエアパッケージ・オープンソースソフトウエアの適用、その他の新技術動向 など


5 サービスマネジメントに関すること

サービスマネジメントプロセス(サービスレベル管理、サービス継続および可用性管理、サービスの予算業務および会計業務、キャパシティ管理、インシデントおよびサービス要求管理、問題管理、構成管理、変更管理、リリースおよび展開管理補k)、サービスの運用(システム運用管理、仮想環境の運用管理、運用オペレーション、サービスデスク他)など


6 プロジェクトマネジメントに関すること

プロジェクト計画・プロジェクト管理(スコープ、工程、品質、予算、人員、調達、リスク、コミュニケーション他)など


7 ネットワークに関すること

ネットワークアーキテクチャ、プロトコル、インターネット、イントラネット、VPN、通信トラフィック、有線・無線通信など


8 データベースに関すること

データモデル、正規化、DBMS、データベース言語(SQL)、データベースシステムの運

用・保守など


9 組み込みシステム開発に関すること

リアルタイムOS・MPU(マイクロプロセッサー)アーキテクチャ、省電力・高信頼設計・メモリ管理、センサー・アクチュエーター、組み込みシステムの設計、個別アプリケーション(携帯電話、自動車、家電他)など


10 情報システム開発に関すること

外部設計、内部設計、テスト計画・テスト、標準化・部品化、開発環境、オブジェクト指向分析(UML)、ソフトウエアライフサイクルプロセス(SLCP)、個別アプリケーションシステム(ERP、SCM、CRM他)など


11 プログラミングに関すること

アルゴリズム、データ構造、プログラム作成技術(プログラム言語、マークアップ言語)、Webプログラミングなど


12 情報セキュリティに関すること

情報セキュリティポリシー、情報セキュリティマネジメント、リスク分析、データベースセキュリティ、ネットワークセキュリティ、アプリケーションセキュリティ、物理的セキュリティ、アクセス管理、暗号・認証、PKI、ファイアウオール、マルウエア対策(コンピューターウイルス、ボット、スパイウエア他)、不正アクセス対策、個人情報保護など


13 システム監査に関すること

IT統制、情報システムや組み込みシステムの企画・開発・運用・保守の監査、情報セキュリティ監査、個人情報保護監査、他の監査(会計監査、業務監査他)との連携・調整、システム監査の計画・実施・報告、システム監査関連法規など


出典:情報処理技術者試験 試験要項 Ver1.7

合格基準

 午前、午後の得点が両方とも60点以上(100点満点)であること。なお、午前試験の得点が基準点に達しない場合には、午後試験の採点を行わずに不合格とされる。

合格率

 合格率は21.3%(平成27年度実績)。

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