連載
» 2011年12月16日 00時00分 公開

達人ライトニングトーカーへの道(1):初心者のためのLT作成講座――まずは構成を練る (1/2)

ライトニングトークをすると、これまで得られなかった気付きやノウハウを得られる。コミュニティとLTをこよなく愛するエンジニアによる「LT」解説

[嵩原將志,@IT]

LTをして、コミュニティライフを楽しもう!

 ライトニング・トーク(以下:LT)をご存じですか?

 LTとは「5分間きっかりで行うプレゼン」です。IT系のカンファレンスや勉強会に参加したことがある人なら、一度は見たことがあるのではないでしょうか。

 本連載では、LTの事例紹介を通じて、「LTをするといろいろいいことがあるよ!」ということをエンジニアの皆さんにお伝えしたいと思います。LTをすると、いろいろな気付きやノウハウを得られます。

●本連載の目的

  1. LTおよびプレゼンテーションへの理解を高め
  2. コミュニケーション能力の向上を目指し
  3. コミュニティライフをより楽しむ

 今回は、2010年9月30日のDevLOVEイベント「Energized Work !」のLTコーナーで発表した「闇アジャイラー」のスライドと動画を使って、「LTとはなんぞや!」をざっくばらんに解説します。

 想定読者はエンジニアの皆さんです。あくまでプレゼンテーションの“技術”という見地から解説をしたいと思います。今回のテーマはLT作成の基礎ということで「LTを作るために必要な4ステップ」を紹介します。ぜひ、最後までお付き合いください。

[Slide]闇アジャイラーvs光アジャイラー
forDevLOVE(EnergizedWorkLT祭)


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LT具体例:「闇アジャイラー」@Dev LOVEイベントの背景

 イベントの詳細はDevLOVEのWebサイトをご覧いただくとして、まずは概要から。

 2010年9月4日の「XPJUG 2010」の基調講演「アジャイル開発の現在・過去・未来〜今を知り、源流を訪ね、先を見据える〜」で、チェンジビジョン 平鍋健児さんが紹介した「Energized Work(いきいきと働く、という意)」が多くの共感を呼びました。

 そこで「イベントに来られなかった人たちのために、DevLOVEで再演をしていただこう」ということになりました。再演に伴い、当日の発表を聞いた人が「どのようにEnergized Workを受け止めたか」「その人なりのEnergized Workは何か」を、LT形式で発表することになったのです。

 私自身もEnergized Work という考え方に感動し、LTにエントリしました。しかし、発表を希望した人がなんと12人(!)もいたため、発表時間は1人あたり3分となりました。

LTを作るために必要な4ステップ

 さて、以下ではLTに必要な4ステップを順に紹介します。今回は「構想」がメインです。

  • 構想
  • 準備
  • 練習
  • 本番の発表

1stステップ:構想を考える

 まず、構想段階で気にすべきは「3分」という時間制約、そして「指定されたテーマで発表者が12名いる」という状況です(通常、LTは5分なので最初からイレギュラーで恐縮ですが、イベントではこういうことはままあります)。

 「闇アジャイラー」のLTは、3つのコンセプトで準備しました。

  1. イベントテーマである"Energized Work"はあえて口にしない。しかし内容としては外さない
  2. 笑い話にはするが、根底は真面目なプロジェクトマネジメントの話である
  3. ページが次々と切り替わる「フラッシュプレゼンテーション」を行う

 それぞれのコンセプトについて、解説します。

1.イベントテーマである"Energized Work"はあえて口にしない。しかし内容としては外さない

●問題

 発表者が12人もいること、テーマが「Energized Work」と指定されていることから、恐らく口にしただけで「またその話か」と思われる危険性がありました。

 発表の順番が後になればなるほど、退屈に思われる危険性が増します。さらに、今回は3分のLTで、とにかく時間がありません。「私なりのEnergized Work」を説明しただけで、時間を使い切ってしまうでしょう。

●対策

 そこで、思い切って「発表中はEnergized Workを一切説明しない」ことにしました。もちろん、スライドには一言もありません。

 「Energized Workが何であるか」は、基調講演と他の発表者によって十分に説明されていると予測したためです。とはいえ、まったく違った内容で違和感があってもいけません。そこで、Energized Workを阻害する要因として、「アジャイルの誤用、プロジェクトマネジメントに対する誤解」をテーマに据えました。

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