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» 2012年04月26日 00時00分 公開

CCNP対策講座 ROUTE編(4):OSPFのエリアの種類 (2/2)

[内藤佳弥子,グローバル ナレッジ ネットワーク]
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さまざまなエリアにおけるOSPFルータの設定

 複数のエリアに対する構成(標準エリアとバックボーンエリア)、スタブエリア・トータリースタブエリア、NSSA・トータリーNSSAエリアの設定を順に紹介します。

図2 複数のエリア構成(標準エリアとバックボーンエリア) 図2 複数のエリア構成(標準エリアとバックボーンエリア)

 いずれも、OSPFプロセス番号は1とし、OSPFに関連する設定のみ以下に示します。

●複数のエリア構成(標準エリアとバックボーンエリア)の設定

 図2において、R2は複数のエリアに接続されるABRです。それぞれのインターフェイスを、それぞれのエリアに所属させます。R2の設定のみ示します。

R2(config)#router ospf 1
R2(config-router)#network 10.1.1.0 0.0.0.255 area 0
R2(config-router)#network 10.2.2.0 0.0.0.255 area 1
図3 スタブエリアとNSSAの設定 図3 スタブエリアとNSSAの設定

●スタブエリアの設定

 図3のスタブエリアの図では、R1はASBR、R2はABRです。エリア2をスタブエリアとして設定します。R2とR3の両方でarea 2 stubの設定が必要です。R2とR3の設定のみ表示します。

R2(config)#router ospf 1
R2(config-router)#network 10.1.1.0 0.0.0.255 area 0
R2(config-router)#network 10.2.2.0 0.0.0.255 area 2
R2(config-router)#area 2 stub
 
R3(config)#router ospf 1
R3(config-router)#network 10.2.2.0 0.0.0.255 area 2
R3(config-router)#area 2 stub

 また、エリア2をトータリースタブエリアにする場合は、ABRでarea 2 stubの代わりに、area 2 stub no-summaryコマンドが必要です。

●NSSAの設定

 図3のNSSAの図では、R1はASBR、R2はABRです。エリア2をNSSAエリアとして設定します。NSSAではASBRを配置できます。非OSPFドメインのネットワークがABRの先にあるとは限らないため、ABRは自動的にデフォルトルートをアドバタイズしません。よってarea 2 nssa default-information originateコマンドが必要です。R2とR3の設定のみ表示します。

R2(config)#router ospf 1
R2(config-router)#network 10.1.1.0 0.0.0.255 area 0
R2(config-router)#network 10.2.2.0 0.0.0.255 area 2
R2(config-router)#area 2 nssa default-information-originate
 
R3(config)#router ospf 1
R3(config-router)#network 10.2.2.0 0.0.0.255 area 2
R3(config-router)#area 2 nssa

 また、完全NSSAにする場合は、ABRであるR2で、「area 2 nssa default-information originate」の代わりに「area 2 nssa no-summary」コマンドが必要です。

 なお、トータリーNSSAの場合、デフォルトルートは自動的にアドバタイズされるので、default-information-originateオプションは必要ありません。

確認問題2

  • 問題

 NSSAエリアにのみ存在するLSAタイプを、次の選択肢の中から1つ選択しなさい。

a.タイプ4
b.タイプ5
c.タイプ6
d.タイプ7

  • 正解

 d

  • 解説

 正解はdのタイプ7です。NSSAエリアでは、LSAタイプ4、5がブロックされます。LSAタイプ6はマルチキャスト用のルーティングプロトコルで使われるLSAタイプです。

確認問題

  • 問題

 複数のエリア構成のOSPFについて正しい説明を、次の選択肢の中から1つ選択しなさい。

a.NSSAでは、自動でデフォルトルートを通知

b.トータリースタブエリアを構成すると、ルーティングテーブルのサイズを縮小できるが、スタブエリアではルーティングテーブルのサイズの縮小はできない

c.スタブエリアを構成するコマンドは、「area {エリア番号} stub」である

d.トータリースタブエリアを構成するコマンドは、トータリースタブエリア内のすべてのルータで、area stub no auto-summaryコマンドが必要である

  • 正解

 c

  • 解説

 正解はcです。

 選択肢aについて、NSSAでは自動でデフォルトルートはアドバタイズしません。明示的に「area {エリア番号} nssa default-information-originate」コマンドが必要です。

 選択肢bについて、スタブエリア・トータリースタブエリアとも、転送されるLSAを減少させ、エリア内ルータのリンクステートデータベースやルーティングテーブルサイズを縮小し、ルータにかかる負荷を減少できます。トータリースタブエリアを構成する場合は、ABRでのみ、「area {エリア番号} stub no auto-summary」が必要です。エリア内のすべてのルータでの設定は不要です。

筆者紹介

(グローバル ナレッジ ネットワーク)

内藤佳弥子(ないとうかやこ)

IT業界でヘルプデスク、ユーザーサポートを経てトレーナーになる。現在は、Cisco認定トレーナーとして、CCNA、CCNPのコースなどのCisco認定トレーニングコース、ネットワーク系オリジナルコースを担当している。グローバル ナレッジ ネットワーク講師寄稿記事一覧はこちら



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