新タブレット時代を見据えるAndroid 4.2の新機能9選Androidで動く携帯Javaアプリ作成入門(37)(1/2 ページ)

タブレットでのマルチユーザー機能、360度パノラマ撮影機能「Photo Sphere」、Gesture Typing、ワイヤレス通信で大スクリーンへ投影する「MiraCast」対応、Quick Settings、「Google Now」の機能強化、ウィジェットのロック画面対応など厳選して紹介

» 2012年11月06日 18時00分 公開
[緒方聡株式会社イーフロー]

「Nexus」ブランド強化でタブレット市場が再燃

 グーグルは10月29日に、Android 4.2と、Android 4.2を搭載する新端末「Nexus 4」「Nexus 10」を発表しました。「Nexus 4」はLG Electronics製の4.7インチスマートフォンで、「Nexus 10」はSamsung製の10インチタブレットです。

 また、ASUSTeK Computer製の7インチタブレット「Nexus 7」の製品ラインアップも増え、「Nexus」ブランドが強化されました。第4世代iPadやiPad mini、Kindle Fire HDの発表後ということもあり、タブレット市場がまたまた盛り上がりそうです。詳細は、下記記事を参照してください。

Android 4.2は「Jelly Bean」のままだけど、新しい味が追加

 またAndroid 4.2は、コードネームは「Jelly Bean」のままですが、「新しい味」として発表されました。

 上記ページでは「Android 4.2はJelly Beanの速度とシンプルさを、新しいカメラ体験、思いのまま入力可能な新しいタイピング方式などで、異なるレベルへと引き上げた」と記されています。

 今回は、そんなAndroid 4.2の新機能を厳選して以下の9つ紹介します(下記リストはインデックスになっています)。なお、本稿で引用元が明記されていない画像は、グーグルのサイトからの引用です。全体的には、タブレット市場の再燃を意識してか、大画面を生かすような機能追加が多い印象です。

  1. タブレットでのマルチユーザー機能
  2. 360度パノラマ撮影機能「Photo Sphere」
  3. 「Gesture Typing」機能とオフラインのテキスト音声入力
  4. ワイヤレス通信で大スクリーンへ投影する「MiraCast」に対応
  5. 非アクディブ時の情報表示スクリーンセーバー「Daydream」
  6. Notification(通知)領域に「Quick Settings」
  7. 「Google Now」の機能強化
  8. ウィジェットがロック画面に
  9. アクセシビリティの強化

 Android 4.1「Jelly Bean」の新機能については、本連載の第33回「開発者が知らないと残念過ぎるAndroid 4.1の新機能36選」を併せて参照してください。

【1】タブレットでのマルチユーザー機能

 Android 4.2搭載のタブレットでは、ユーザーごとに環境をカスタマイズ可能です。また、マルチユーザーをサポートし、それぞれのユーザー向けの領域を確保できます。全ユーザーが自身のホーム画面、壁紙、ウィジェット、アプリとゲーム、さらに個々のハイスコアやレベルを持つことができます。

 Androidは、その中核がマルチタスクを前提に構築されています。ユーザー切り替え機能は、そのマルチタスクの一環です。ログインやログアウトは必要ありません。マルチユーザーはタブレットでのみ利用可能な機能です。

【2】360度パノラマ撮影機能「Photo Sphere」

 Android 4.2では、360度全方向のパノラマ写真を撮影できるようになりました。パノラマ写真は画面上で見たり、Google+やGmailで友達や家族と共有したり、Googleマップに加えることもできます。

動画が取得できませんでした
Photo Sphere, the new camera experience on Nexus 4

 パノラマ画像は、Google Maps APIを介してさまざまなアプリケーションでも利用できるようです。ストリートビューのような撮影がグーグルだけではなく、Android 4.2ユーザー全員で行えるようになるのですね。

 パノラマ撮影の仕方は、すでにオンライン上のヘルプに掲載されています。

【3】「Gesture Typing」機能とオフラインのテキスト音声入力

 「Gesture Typing」により、これまで以上に外出先でメッセージを書くことが簡単になります。入力したい文字の上を指でなぞっていき、単語入力が終わった後に指を持ち上げると入力が完了します。スペースは自動的に入力されます。例えば、「the」と入力したいときは、指を画面に押しつけたまま「t」「h」「e」をなぞり、「e」の上で指を離すことで入力完了となります。

 文字を入力している途中で予測変換候補も出てくるので、単語候補を選択するだけでも入力を終えられます。

 また、Androidの辞書がより正確になりました。テキスト音声入力エンジンも改良されました。ユーザーがインターネット接続を行っていないオフライン状態でも動作するので、どこでも音声入力が行えます。

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