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» 2012年12月21日 20時46分 UPDATE

「TEDee@ITmedia」レポート:講義は家で聴けばいい? これからの教育の姿とは

12月12日、英語を話す機会を提供するコミュニティTEDeeと@ITが合同で「TEDee@ITmedia」を開催

[太田智美,@IT]

 12月12日、英語を話す機会を提供するコミュニティTEDeeと@ITが合同で「TEDee@ITmedia」を開催した。TEDee@ITmediaは、エンジニア・デザイナー・IT業界に携わる人のための英会話道場。「英語というボトルネックをなくし、世界で勝負するための第一歩となる場所を提供すること」をミッションとして掲げ、始動した。

 初回のイベントには、職種も国籍も異なる20名が参加。TED Talkをスクリーンで視聴した。

TED Talkを視聴している様子1
TED Talkを視聴している様子2 TED Talkを視聴している様子

TED Talk:従来の学校教育の形を変える「Khan Academy」

 今回教材として取り上げたTED Talkは、サルマン・カーン(Salman Khan)氏の「Let's use video to reinvent education」。カーン氏は、どこにいても誰でも無料で学べるオンライン教育サイト「Khan Academy」を立ち上げた。このサイトでは、理科や数学、文法、経済などを学ぶことができる。「Khan Academyを使えば、従来の学校教育の形を変えられる」と同氏は主張する。

 現在は、先生の講義は学校で受け、習ったことを家で宿題として復習するという仕組みが一般的だ。しかし、「講義のビデオを家で見られれば、教室では質問や議論をする時間が生まれ、有意義な時間を過ごせるのではないか」というのが今回の提案である。カーン氏の言葉でいえば、「家で見るように講義ビデオを生徒に与え、教師が手助けできる教室で“宿題”をさせる」ということだ。講義は1人でも見れる。しかし、分からない宿題や質問は1人では解決できない。それならば、オフラインの状態で学校に集まった時間を「講義の時間」ではなく「先生や友だちに質問する時間」「ディスカッションの時間」に充てるべきだという考え方だ。

 Khan Academyでは、生徒の理解度を記録することもできるため、教師側もその記録をひと目見れば1人1人に合った教育ができるようになる。また、記録を見れば、生徒同士でも教え合うことできる。「このような仕組みを広めるべきだ」とカーン氏はいう。

英語で未来の教育を考える

 カーン氏のTED Talkを観たあと、いくつかのグループに分かれ、以下の3つの質問について英語でディスカッションが行われた。

  1. オンラインで何かを学んだことがありますか?
  2. Khan Academyを日本で取り入れるべきだと思いますか?
  3. オンライン学習以外で日本の教育を改善するとしたら、どのような方法がありますか?
ディスカッションの様子(1)
ディスカッションの様子(2)
ディスカッションの様子(3) ディスカッションの様子
発表の様子(1)
発表の様子(2)

 20分間のディスカッション後、各グループで代表者を決め、それぞれのグループで話し合った内容が英語で共有された。参加者は、ギターや水泳、料理、ヨガなどをオンラインで学んだことがあるそうだが、Khan Academyについては意見が分かれた。「生徒たちが個別で講義を見ても、あまり効果がないのではないか。生徒は、教室のように1カ所に集まって講義を受けるべきではないか」「動画を観て学ぶことが好きな人もいれば、苦手な人もいる。このように好き嫌い、得意不得意が分かれてしまう教育は難しい」という意見もあれば、「誰が理解しているのかが分かれば、お互いに教えられるようになるので良い」といった肯定的な意見もあった。

発表の様子(3)
発表の様子(4)

 オンライン学習以外での日本の教育の改善については、「ディベートをもっと取り入れるべき」「社会に開かれた教育をした方がいい。今の学校教育は、あまりにも社会とかけ離れ過ぎている」「社会で働いている人を教育現場におくべき」などの意見が出た。

発表の様子(5)
発表の様子(6)

 最後に、参加者から「今回のテーマは、オンライン教育とオフライン教育についてであったが、このイベントはオフラインだからできた。オフラインで英語でコミュニケーションをできたことが非常に重要な経験になった」との声があった。イベントには、英語を話せる人も話せない人もいたが、英語を話せる人は英語が苦手な人に対してやさしい英語で説明し、それに一生懸命答えようとしている英語初心者の姿があった。こうして、第1回「TEDee@ITmedia」は、英語漬けの濃い90分のうちに幕を閉じた。

「TEDee@ITmedia」のあとは……♪ 「TEDee@ITmedia」のあとは……「We are having a nomikai! Yaaay!!」♪(@IT 太田智美)

 第2回「TEDee@ITmedia」は、1月24日(木)19:30から開催(参加申し込みはこちら)。場所はアイティメディア。世界で勝負するための第一歩を踏み出したいという方であれば、誰でも無料で参加できる。

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