Windows 8/8.1で[スタート]画面をスキップしてデスクトップを表示するTech TIPS

Windows 8/8.1では、サインイン後に[スタート]画面が表示される。主にデスクトップ画面を利用する人にとって、起動してからいちいち[デスクトップ]タイルをクリックするのは面倒だ。そこでサインイン後、自動的にデスクトップが表示できるようにする。

» 2013年10月25日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]
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連載目次

対象OS:Windows 8/Windows 8.1



解説

 Windows 8/8.1では、これまでのWindows OSと異なり、サインイン(ログオン)すると、デスクトップ画面ではなく、[スタート]画面が表示される。従来のWindows OSでいえば、スタート・メニューに相当するものであるが、デスクトップ・アプリケーションを起動するには、画面下部のスクロール・バーか、マウスのスクロール・ホイールを回して右へ水平スクロールさせて、デスクトップ・アプリケーションのタイルを見つけなければならず、デスクトップPCやノートPCでは決して使いやすいものでない。

 そこで「TIPS:Windows 8に[スタート]メニューを追加する(ツール・バーのショートカット編)」で紹介したようにデスクトップに簡易なスタート・メニューを表示したり、よく使うアプリケーションのショートカットをデスクトップ上に置いたりしている人もいるのではないだろうか。

 とはいえ、主にデスクトップ画面を利用する人にとって、起動してからいちいち[デスクトップ]タイルをクリックして切り替えるのは面倒な作業だ。また[スタート アップ]にショートカットを登録して、自動的にアプリケーションが起動するように設定していても、[スタート]画面が表示されてしまうため、Windows 7までのように起動したアプリケーションのみを利用させるといった使い方もできない。マイクロソフトにもこうした声が届いたのか、Windows 8.1では設定により[スタート]画面の表示をスキップできるようになっている。Windows 8でもClassic Shellなどのツールを利用すれば、[スタート]メニューが利用可能になり、[スタート]画面の表示もスキップできるが、こうしたツールをインストールしなくても以下の操作を行うことで、サインイン後、自動的にデスクトップが表示されるように設定できる。

操作方法

■[デスクトップ]タイルを左上に移動して起動しやすくする方法(Windows 8向け)

 デフォルトでは、[デスクトップ]タイルは[スタート]画面の左下に配置されているが、これを左上に移動すると、完全に自動ではないが、すばやくデスクトップに移動できるようになる。[デスクトップ]タイルを左上に移動しておくと、サインインのパスワードを入力後にキーボードの[Enter]キーを押し、その後、[スタート]画面に切り替わった時点で再度[Enter]キーを押せば、すぐにデスクトップ画面に切り替わる。これは、[スタート]画面が表示された時点では、左上のタイルが選択された状態になっているためだ。

Windows 8の[スタート]画面 Windows 8の[スタート]画面(Windows 8向け)
[デスクトップ]タイルをデフォルトの左下から左上にドラッグして移動する。表示直後の[スタート]画面では、一番左上のタイルが選択された状態になっているので(見た目は選択されているようには見えないが)、そのまま[Enter]キーを押せば、左上のタイルをクリック/タップしたのと同じ状態になる。
  (1)[デスクトップ]タイルを選択して上へドラッグする。
  (2)左上まで移動してからマウスを放して、タイルを移動する。

■スタートアップに[デスクトップの表示]を登録する方法(Windows 8向け)

 [スタート]画面から自動的にデスクトップに切り替えるには、スタートアップに[デスクトップの表示]を登録すればよい。[デスクトップの表示]機能は、Windows Vistaまでクイック起動ツール・バーにあったアイコン(Windows 7では、タスク・バー右端の縦長のボタン)で、これをクリックすると、ウィンドウがすべて隠れてデスクトップが表示されるというものだ。

 以下のテキストをメモ帳などにコピーして、「デスクトップの表示.scf」という名前でデスクトップに保存する。デスクトップに保存すると、拡張子が見えなくなり、アイコンもWindows XP時代の[デスクトップの表示]アイコンと同じものになる。

※以下の内容をファイル「デスクトップの表示.scf」に保存する
[Shell]
Command=2
IconFile=explorer.exe,3
[Taskbar]
Command=ToggleDesktop



 [%USERPROFILE%\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\スタート メニュー\プログラム\スタートアップ]フォルダを開き、[デスクトップの表示]アイコンをここに移動する([AppData]フォルダは、隠しフォルダになっているので、事前にエクスプローラの[表示]メニューのリボンで[隠しファイル]にチェックを入れておくこと。また[検索]で「shell:startup」と入力して[Enter]キーを押すと素早く、このフォルダを開ける)。これで、このユーザーがサインインした場合、[スタート]画面から自動的にデスクトップに切り替わるようになる。なおPCの性能などによっては、[スタート]画面からデスクトップに切り替わるまで数秒かかることがある。

[デスクトップの表示]アイコン [デスクトップの表示]アイコン
上記の「デスクトップの表示.scf」をデスクトップに保存すると、このようなアイコンとなり、拡張子を表示する設定にしていても、拡張子が見えなくなる。これを[スタートアップ]フォルダに移動する。
  (1)[デスクトップの表示]アイコンを作成する。
  (2)[スタートアップ]フォルダに移動する。

 このPCを利用するすべてのユーザーで自動的に切り替わるようにしたい場合は、[%ProgramData%\Microsoft\Windows\スタート メニュー\プログラム\スタートアップ]フォルダに[デスクトップの表示]アイコンを移動すればよい。ただし、このフォルダへ[デスクトップの表示]アイコンを移動する際には管理者権限が必要になる。

■Windows 8.1の[タスク バーのプロパティ]で設定する方法

 Windows 8.1でも上記の方法で[スタート]画面の表示をスキップできるが、[タスク バーとナビゲーションのプロパティ]に[スタート]画面の表示をスキップするためのオプション設定が用意されているので、このオプションを利用するのがよい。

 具体的には、タスク・バーを右クリック(または長押しのタッチ)でメニューを表示して、[プロパティ]を選択する。[タスク バーとナビゲーションのプロパティ]ダイアログの[ナビゲーション]タブを開き、「サインイン時または画面上のすべてのアプリを終了したときに、スタート画面ではなくデスクトップに移動する」にチェックを入れればよい。

Windows 8.1の[タスク バーとナビゲーションのプロパティ]ダイアログの[ナビゲーション]タブ画面 Windows 8.1の[タスク バーとナビゲーションのプロパティ]ダイアログの[ナビゲーション]タブ画面
[タスク バーとナビゲーションのプロパティ]ダイアログの[ナビゲーション]タブにある「サインイン時または画面上のすべてのアプリを終了したときに、スタート画面ではなくデスクトップに移動する」にチェックを入れれば、起動時などに[スタート]画面の表示をスキップできる。
  (1)タスク・バーを右クリック(または長押しのタッチ)してメニューを表示させ、[プロパティ]を選択する。
  (2)[タスク バーとナビゲーションのプロパティ]ダイアログの[ナビゲーション]タブを開く。
  (3)「サインイン時または画面上のすべてのアプリを終了したときに、スタート画面ではなくデスクトップに移動する」にチェックを入れる。

■更新履歴

【2013/10/25】Windows 8.1向けの情報を追加しました。

【2013/02/22】初版公開。


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