TouchDevelopでプログラミングを始めるための基礎知識：iPad上でアプリ開発は、どこまでできるのか（2）（2/4 ページ）

イベントを利用してタップした後の動きを設定する

　次にイベントを利用してみましょう。イベントを付けると、「TextBox」「Camera」をタップしたときの動きや、端末を振ったときの動き、さらにはゲームループまで実行できます。

　今回は、text boxをタップして、プロンプトを表示、プロンプトに入力した文字列をtext boxにセットするという流れで、編集可能なtext boxを実装してみましょう。

イベントを作るには

　初めに、text boxを作成します。コードが書けたら、「events」にある「new」ボタンをタップします。

eventを新しく作成する

　eventには多くの種類があり、適切なものを選択します。今回は「tap wall TextBox」を選択します。

TouchDevelopで利用できるevent

　すると、eventのひな型ができます。

タップした後の動きを設定するには

　タップしたtext boxは「item」という名前で「do」以下で扱えます。今回はitemのテキストをプロンプトから入力したものに変更するため、do以下に以下を追記します。

item → set text(wall → ask string(""))

タップしたときにどうするか、を記述する

　実行してみましょう。初めに「てきすとぼっくす」と表示されます。

「てきすとぼっくす」が表示される

　「てきすとぼっくす」をタップすると、プロンプトが表示されます。プロンプトに任意の文字列を入力して、「go」をタップします。

「go」をタップ

　すると、text boxのtextが「てきすとぼっくす」からプロンプトに入力した文字列に変更されます。

文字列が変更されたtext box

itemを指定してプロパティを変更するには

　しかし、これではすべてのtext boxが編集可能になってしまいます。また、どのtext boxか見た目の区別が付きません。そこで、「border」などのプロパティを使って判別するようにします。

　以下のようにtext boxを2つ表示します。1つはborderの色が赤色、もう1つはbackground colorになるように記述しています。この時、background colorの色は白になります。background colorに設定する理由は後述します。

border colorの違った2つのtext boxを表示

　次に、eventも以下のように書き換えます。

borderが赤のtext boxにのみ編集可能にする

　itemの文字列を変更するまえにborderが赤色かどうか判別します。このとき、itemのborderが未定義の場合、実行するとエラーになってしまうため、編集しないtext boxに対してborderにbackground colorを設定しています。

　実行してみましょう。下の赤枠でくくられたtext boxは編集できますが、上のtext boxは編集できないようになりました。

編集可能なtext boxと編集不可能なtext box

グレーの枠と背景に、白字のtext boxを表示するには

　赤枠で囲っただけだと、なかなか編集可能には見えません。もう少しデザインにこだわってみましょう。

　例えばグレーの枠と背景に、白字のtext boxを表示したい場合、以下のように記述します。

編集できそうなtext boxを実装する

　実行すると、このように表示されます。少しtext boxらしくなりました。

編集できそうなtext boxと普通のtext box