もし新人女子営業が『UXデザイン入門』を読んだらUXデザインのススメ(1)(7/7 ページ)

» 2013年03月26日 15時11分 公開
[金山 豊浩,ミツエーリンクス]
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 スマホアプリのコンペに対して、新人営業、デザイナー、アーキテクトがそれぞれの視点から取り組んでプレゼンしていますが、受賞した2人の特徴は何でしょうか? どちらも利用シーンを想定して、利用者のニーズを満たすためのアプリとして考案されています。特に、最優秀賞を受賞した服好舞さんは、ニーズの発掘から始め、解決案をスケッチで表現した後、本当に望まれたものかどうか意見を求めて修正しており、UXデザインの重要なところは押さえた取り組みになっています。今回は、UXデザインのプロセスをかなりはしょって要点を強調して表現していますので、次回、もう少し詳しく解説したいと思います。

 一方、情報・機能が豊富で拡張性に優れた提案をしたにもかかわらず、誰が使うか考えられていなかったアプリはどうでしょう。欲しい情報を探すだけでも苦労しそうで、結局誰にも使われないのではないでしょうか。でも、利用者を意識して考えることで、最先端の技術を駆使して、素晴らしいモノを作れるように変わっていくことでしょう。次々回、UXデザインをどのように現状の開発プロセスに取り込めば良いか、議論したいと思います。

 本稿は、ソフトウェア品質管理研究会(SQiP研究会)UX分科会2012年度の研究成果「本当に望まれるソフトウェアを開発するためのUXD(User eXperience Design)活用検証〜もし、現場の開発者が“UX デザインの教科書”を読んだら〜」を基にして、ソフトウェアの開発現場で優れたUXをデザインするために何をすべきか、簡単にご紹介しました。

 2013年度 SQiP研究会は5月からスタートします。研究会で得られた知見を実務に適用するべく、1年間活動していきます。ご興味がある方は、SQiP研究会のWebサイトをご覧ください。

著者プロフィール

金山豊浩(かなやま とよひろ)

ミツエーリンクス UXエバンジェリスト [2011年〜]

UXを啓蒙するため、執筆・講演・研究などの活動に従事。

最近特にUXデザインワークショップ開催の実施に注力している。


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