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» 2013年04月10日 10時00分 UPDATE

シリーズ1:改めて問う仮想化の効能、課題、解決方法       〜仮想化A to Z〜

仮想化・クラウド時代のIT戦略と企業経営戦略:ITのためのテクノロジーからビジネスのためのITへ

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仮想化は経営戦略の要となるテクノロジ

 仮想化テクノロジは、以下のような課題解決の糸口、解決策そのものとして認知され、導入が進んできた。

  • サーバ導入時の問題:コンピューティングリソースを有効活用しきれない問題
  • サーバ運用管理コストが掛かり続ける問題
  • サーバ連続稼働による発熱・冷却、信頼性の問題
  • サーバ増設でサービス開始するまでに発生するコストと時間の問題、スペースの問題
  • レガシーシステム延命の問題

 これら課題を解決する手段として仮想化テクノロジが有効なのはもちろん今も変わりないが、今や中長期スパンで経営戦略の要として多くの企業で認知され、より戦略的な活用が検討され始めている。

 企業を取り巻く環境の変化や業界を超えた企業連携が進む中で、ITが果たす役割は変遷している。ITは企業活動や経済活動に不可欠なものとなり、単なるIT課題解決のために仮想化をツールとして導入するにとどまるのではなく、中長期的な展望に立って、経営戦略の要としてITを駆使・活用することが、企業のIT部門・経営部門に求められる重要なテーマだ。

 つまり、仮想化は導入している。当初の課題解決はとりあえず図られた。その導入で得られた効果・有効性をどうやって継続・進展させていくか、がIT部門にとっての次のステップ。その先に、企業価値を創る、企業競争力を備えるためのIT活用が必要となってくる。

 仮想化導入を通じて様々な便益やメリットを得ることができるのは事実だ。導入規模の大小にかかわらず、物理環境では備えることができなかった弾性や可塑性、回復力が仮想化することによって可能になる。これらはビジネスや有事の際に求められる特性だ。一方で、将来や経営戦略上の活用を前提にした時、何を選択してどのように設計・導入すればよいのか、現状からどのように改善や拡張をすればよいのか、仮想環境を今後を考えてどう運用管理していけばよいのか、仮想化・クラウドにまつわる新たな課題や、見直すべき課題があるのもまた事実だ。

 クラウド時代に向かう中で、仮想化対象はサーバに限らず様々なインフラ構成要素に及び、実用段階に進んでいる。これに伴い、仮想化が新しいIT概念やITサービスの在り方を産みだしている。ビジネスに不可欠なITに仮想化を活用できるかどうかが企業活動の成功を左右する事態も招きかねない。

 現在そして将来のためのIT構築、ITを経営戦略の要として活用していくために、デル+ヴイエムウェアからのソリューション提案を参考にしていただきたい。

仮想化の原点

 これまでに仮想化のキーワードとして目や耳に触れてきたものは概ね、

  • 物理環境制限からの脱却:レガシーシステム延命、集約化、統合化、省スペース、省エネ/グリーン
  • IT環境の最適化:ITリソース効率活用、ITコスト/TCO削減、利用者利便性
  • 運用管理性強化:サービス継続、迅速デプロイ、拡張柔軟性、セキュリティ/ガバナンス

といったところが主なもの。

 仮想化のロードマップとしては、まずサーバ仮想化、次いでデスクトップ仮想化・アプリケーション仮想化、クラウド化が提示されてきた(図1)。概ねこのロードマップを踏まえ、なんらかの形で仮想化を施している企業は、規模や業種を問わず増加を続けている。クラウドへと向かうロードマップを順調に辿っていくために、クラウドのベースになっている仮想化について、改めてその基本について振り返ってみたい。

図1 図1:IT環境のステージ〜物理からクラウドまで

サーバ仮想化〜小規模でも大規模でも享受できる有効性

盲点・誤解その1:ある程度の規模以上じゃないとコスト面や運用面で導入効果が期待できない。

 サーバ仮想化は物理サーバが複数台あって、統合・集約ができる場合じゃないと効果を期待できない、と考えがちだが、物理サーバ1台だけで実施する仮想化でも期待できる効果が複数ある(図2)。

図2 図2:台数ごとの最適構成

考察1:サーバ1台で行うサーバ仮想化

 企業規模や企業内の部門単位規模が小さく、サーバ導入をせずP2Pのクライアント型運用、または、サーバ運用は物理で1台のみ、といった場合で期待できる1台で実現するサーバ仮想化の効果を挙げてみよう。

メリットその1:運用管理性強化〜サーバを導入していない場合、サーバ−クライアント型にすることで、従来クライアント端末にかかっていたネットワーク負荷が大幅に軽減すること、サーバ側で共有機能を持つことで、ユーザへのサービス性が増すこと、がまず考えられる。仮想化を施されたサーバを1台立てるのは、有償版ハイパーバイザを用いることで、仮想化のメリットをより多く享受できるのはもちろんだが、コストをかけたくない場合は、1台なら無償版ハイパーバイザを利用しても、メリットは充分得られる。実運用の前に、無償版ハイパーバイザで仮想化をテストしてみるのも一考だ。

メリットその2:レガシーシステム延命ができる〜利用してきたOSのサポート期間が切れるがOSを刷新するタイミングではない、もしくは、刷新するコストを確保できない、そのOS上でしか稼働しないアプリケーションを継続使用しなくてはならない、といった場合、ハイパーバイザ上に移設すれば旧来システムは継続利用が可能だ。

メリットその3:IT環境の最適化〜サーバを物理環境で利用する場合、例えばCPUの稼働率は高くても15%程度にとどまる。つまり、85%は使っていないにもかかわらず、購入コストや運用管理のコストや労力は、未使用の部分にも発生している。仮想化を施したサーバでは、ワークロードを複数、1台の仮想サーバ上で運用することができる。1つのワークロードを1つの仮想マシンに割り当てる。ワークロードに必要と算出されるCPUやメモリ他のコンピューティングリソースをそれぞれに割り当て、あたかもそれぞれが1台のサーバ上で稼働しているかのように動かすことができるのだ。ただし、複数の仮想マシンを立てる際には、コンピューティングリソースの消費ピークやトラフィックスパイクが重ならないように配慮する必要がある(図3)。古いサーバ複数台でワークロード複数を個別に運用していた場合、新しいサーバ1台に仮想化した上で集約すると、IT管理者の負担は、それだけで何分の1かに軽減されるのは明らかだ。この場合、次のステップとして、考察2を検討することが望ましい。

図3-1 図3-1:コンピューティングシステムリソース占有率の注意点
図3-2 図3-2:トラフィックスパイスの注意点

メリットその4:迅速なデプロイと拡張柔軟性〜サーバ1台で仮想化実運用、もしくはテスト運用していたとしよう。企業活動が拡張するにつれ、業務やビジネスが複雑化や多様化し、エンドユーザからの要望も増えてくる。結果的にワークロード追加や、サーバ増設を要求される。物理サーバを増設することで要望に応えようとすると、サーバ選定・サーバ構成・購入社内手続き・発注後の納期・納入後の設定と運用開始、といった数週間から数か月にわたる長い時間がかかるが、仮想化がされていて、コンピューティングリソースに余裕があれば、仮想サーバを短時間で立てて運用開始をすることができる。コスト面でも時間面でも、大幅な削減が可能なのだ。

考察2:IT環境の一層の最適化は仮想サーバを2台以上+外部ストレージで

 IT担当者の足元にまつわりついてきた課題の解決が図られることが考察1でおわかりいただけたと思う。既知の内容であるが、基本中の基本で、ここから仮想化の課題が始まっていることを、改めて認識してほしい。ワークロードを仮想サーバ上に移設して運用することができる、とういことは、以下のような事態を招く可能性が高い。

  • 仮想サーバが増殖・乱立し始める、サイロ化し始める
  • コンピューティングリソースが不足し始める
  • ワークロードが扱うデータ量の増加やデータタイプの多様化が顕著になる
  • これらに伴いサーバの新設が必要となり、コスト効果が疑問視され始める
  • これらに伴いIT運用管理性が低下したかのように感じられ始める
  • これらに伴いストレージのサイロ化が始まる
  • サービス性の一層の強化がエンドユーザ向けに必要になってくる

 ITサービスが社内向けだけではなく、社外向けのビジネスにも不可欠になっていることと、ビジネスが企業単体ではなく、企業間にまたがって成立している状況が当たり前になってきている。この事実を考慮すると、ITサービスを止めないことが、目下の最重要課題となることは想像に難くない。

 成長する企業やビジネスを支える〜仮想インフラのアップグレード〜パフォーマンスを高いレベルで維持しつつ、可用性と信頼性を確保してITサービスを継続するために仮想環境に投入されるべきものは、以下の組み合わせだ。

  • 有償版ハイパーバイザと簡易な運用管理ツール
  • x86サーバ最新モデル−2台以上
  • 外部ネットワークストレージ

 仮想環境を構築することで、充分に活用してほしい主な機能としては以下がある。

  • 物理サーバをメンテナンス等で止める必要がある場合、別物理サーバに仮想マシンを簡単に移設できて運用継続できる機能
  • サーバ上のリソースが不足してきた際、仮想マシンを別物理サーバに自動で移行・負荷分散を行う機能
  • サーバ上のリソースが不足してきた際、別物理サーバの電源をONにしてリソース追加し仮想マシンを自動移設し、負荷分散を実現する機能
  • 物理サーバのハードウェアトラブルや災害等による障害発生の際、別物理サーバに自動で切り替え、または別サーバを自動で起動させ、運用先を移設継続、または移設運用再開させる機能

 業務やビジネスを止めないためには、ハイアベイラビリティ(高可用性=HA)やフォルトトレランス(耐障害性=Fault Tolerance)の確保が必至だ。また、忘れてはいけないのが、業務・ビジネスに不可欠なデータの継続性と復旧力、そして企業やビジネス成長に伴う仮想環境の規模拡大や複雑化に劣化してきがちな、運用管理性の維持だ。

 これらの成長のための要素を必要十分に満たすために検討してほしいのが、ヴイエムウェアのソリューションとデルのインフラソリューションだ。つまり、VMware vSphere、vCenter、Horizon View他、仮想化製品群と、デルの第12世代PowerEdgeサーバ、iSCSIストレージ:PowerVault MD-iシリーズ、EqualLogic PSシリーズ、FCストレージCompellent Storage Center、VDI端末Wyse他インフラ製品群の組み合わせである。デルのインフラ製品群は、ヴイエムウェアの仮想化テクノロジへの最適化を世代を重ねる毎に強化してきた。また、運用管理の面でも、ヴイエムウェアの運用管理ツールと連携するManagement Plug-inやストレージ側の管理ツールも世代を経て連携や機能が強化されている(図4)。

図4 図4:デルとヴイエムウェアの協業は継続・拡大を続けている

盲点・誤解その2:仮想化で様々な課題解決を図ろうとするとコストが高くつく

 仮想環境そのものは確かに増殖やサイロ化しやすい。仮想環境の本格構築や運用開始に当たり、将来を見越したプランと設計をしていない場合に陥ってしまいがちな落とし穴だ。仮想化の基本は、インフラの構成要素をリソースプールとしてとらえ、活用することだ。サーバ上のCPU、メモリ、ストレージ、ネットワーク、インフラ構成要素はすべて物理ではなく抽象化し、仮想単位で割り当て、仮想単位で使う。仮想環境の規模が大きくなっていく過程で、リソースプール化した構成要素を、徹底的な共有化を推し進め、増殖・サイロ化させるに任せるのではなく、インフラ基盤を仮想した上で、共有化・融合化を徹底していくことを忘れてはならない。中長期のITロードマップやライフサイクルで投資と回収を図ることで、コストを有効投資に変えることが可能になる。ソリューション導入の実績やケーススタディから、コスト・投資がかかる部分とコスト・投資削減ができる部分との見極めとバランスや調整ができるが、これには入念な現状把握とプランが伴う必要がある。デルのソリューションサービスやデルとヴイエムウェアの協業で、グローバル規模で蓄積されたナレッジとノウハウを積極的に活用してほしい。

仮想化からクラウドと向かうITロードマップで重要なポイントとデルからの提案

  • 小規模でも得られる仮想化、テストと実装を低コストで1台のサーバから始めてみる
  • 仮想化はスモールスタートから始められる、余計な投資は行わない
  • 仮想化をコストに終わらせない、投資として位置付け、中長期で回収し、もう一歩先のステップへの投資枠を確保する
図5-1 図5-1:ヴイエムウェアが提供しているサーバ仮想化ハイパーバイザ:エディションの用途比較
図5-2 図5-2:ヴイエムウェアが提供しているサーバ仮想化ハイパーバイザ:Essentials Kit
図5-3 図5-3:ヴイエムウェアが提供しているサーバ仮想化ハイパーバイザ:各Editionの機能比較
図6 図6:デルが提供している仮想化ソリューション:仮想化ソフト、仮想化インフラ、仮想化サービス一覧

■もう一歩先の次のステップ〜忘れてはいけない耐障害性の確保

 ITは今や企業ビジネスの屋台骨だ。ここが止まると多大な損失が企業単体だけではなく、取引のある他の企業にも発生する。保護しなくてはならない対象は社内業務基盤、ビジネス基盤、社内業務データ、ビジネスデータと広範囲にわたる。

 業務・ビジネス回復力をどのように確保しておくか〜本格検討と実導入が望まれる災害復旧(DR)・ビジネス継続(BCP・BCM)のための対策のベースに仮想化を検討してほしい。仮想化を施している環境の方が、有事の際の施策をプラン・実装ともに容易なのだ。(次回に続く)

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提供:デル株式会社、ヴイエムウェア株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2013年7月31日

関連リンク

アップデート情報・資料の閲覧とダウンロードができるWebサイト!

サーバ仮想化の構成と素材、小規模でも有効な仮想化についての説明資料(上記「デル+ヴイエムウェア ソリューション」からダウンロードできます)

中〜小規模環境で1台のサーバから始める仮想化導入に必要な素材と、今後に備えて検討すべきポイントを解説(上記「デル+ヴイエムウェア ソリューション」からダウンロードできます)

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